Highheel Shoes

3


 意識がぼんやりと戻ると同時に、アリオスが躰から既に出ているのを感じた。
 喪失感が全身を覆う。
 まだ頭の先まで甘い痺れが支配されていて、ぼんやりとしていると、アリオスが服を脱がしにかかってきた。
「・・・あ、やだ、アリオス・・・」
「今更だろ? ひとりで風呂は無理だろ? その足じゃ。俺が一緒に入ってやるよ?」
 意地悪な声の響きに、アンジェリークは息を乱す。
「ひとりでできるもんっ!」
「強がり言わなくったっていいんだぜ?」
 アンジェリークは言葉とは裏腹に、アリオスにすっかり身を任せてしまっていた。
 彼はその事実に甘く微笑みながら、丁寧に彼女の衣服を脱がしていく。
「あっ・・・」
 甘く躰をよじりながら、アンジェリークはワンピースを抜き取られた。
 下半身はすぐに露わになってしまっている。
 唇で、ブラジャーのフロントホックを取られ、今まで圧迫されていた胸が完全に露出した。
 ふるりと豊かに揺れる白い胸が、アリオスをそそる。
「綺麗に洗ってやるよ」
 彼が興奮しているのは、その艶やかな吐息の混じった声で判った。
 11も年上で、普段はとても大人なアリオスが興奮してくれるのが、とても嬉しくて堪らない。
「おまえはここで座っていろ」
 頬にキスをした後、アリオスはワンピースだけはハンガーにかけてくれた。
 だが、後は、全部脱ぎ捨てている。
 自分のものは皺になっても構わないという形である。
 これが、アンジェリークの笑みを誘った。
 アリオスが一糸纏わぬ姿になり、アンジェリークは思わず見惚れる。
 無駄なく鍛えられた肢体は本当に見事だといってもよかった。
 うっとりと見惚れるアンジェリークに、アリオスは僅かに微笑む。
「一緒にシャワー浴びるぜ」
 手を差し延べられてアンジェリークは僅かに頷くと、アリオスに立ち上がらせてもらった。
 シャワーが捻られ、きつい水流が華奢な躰にかかってくる。
 これがとても心地好かった。
 アリオスはデオドラント効果のあるボディシャンプーを、自分とアンジェリークの掌に出す。
「泡立てようぜ?」
「うん」
 お互いにこんもりとなるまでボディシャンプーを泡立てた。
「洗いっこだな」
 アンジェリークはコクリと頷くと、アリオスの精悍な胸に泡を付け始める。
 すべすべした感触は、うっとりとするほど官能的だ。
「アンジェ、ここもしっかり頼んだぜ」
 アリオスが息をほんの少し乱しながら、熱い場所を指差してくる。
 恥ずかしくてもじもじとしていると、アリオスがいきなり手を掴んで握らせてきた。
「きゃあっ!」
 触れるとすでに熱くて硬くなってきている。
「あ・・・」
 自分の手では包み込めないほど育ったアリオスの分身を、アンジェリークは丁寧に包み込むように洗い上げ始めた。
「アンジェ・・・」
 いつもは大人の余裕とやらで抱いてくれる彼が、息を乱す姿を見せるのは、非常に嬉しい。
 綺麗に彼のそこを洗った後、足、そしてひき締まった尻へと向かう。
 アンジェリークは、恋人が喜ぶ姿が最高に嬉しくて、どんどん奉仕をして、泡だらけにした。
「アンジェ・・・、おまえは最高だ・・・。今度はおまえが泡まみれになる番だぜ?」
「アリオス・・・っ!」
 泡だらけのアリオスに、いきなり背後から抱き締められる。
 彼の手でしっかりと泡立てられたクリーミーな泡が、まずは首筋に、その後は腋の下にやってきた。
「はあんっ・・・!!」
 こそばゆいような快感が躰に下りてくる。
 ゆらゆらと快楽に漂っていると、アリオスの手が胸を思い切り掴んできた。
「やっ・・・!」
 下から掬い上げるように、ゆったりと円を描いていく。
「あっ、アリオス・・・っ!」
 全身が震えが止まらない。
 硬くなった胸の蕾も、指で丁寧に洗われる。
「アリオス・・・っ!!」
「何だ、俺は洗っているだけだぜ?」
 アリオスは意地悪に笑うと、アンジェリークの胸を更に強く揉みしだいた。
「・・・好き・・・っ!!」
「ああ。俺も愛してるぜ? キツイここも可愛いからな? 綺麗にしてやるよ」
「はあんっ!」
 スリットの部分に、泡のついたアリオスの繊細な指が触れてくる。
 敏感な部分をこねくり回されて、アンジェリークの腰が揺れた。

 ・・・ダメっ! 立っていられない・・・。

「おっと」
 足がかくんとして崩れ落ちそうになったアンジェリークを、アリオスは片手で支える。
「俺に身を任せておけ? 全部任せろ・・・」
「あっ・・・!」
 泡でなのか躰の奥からとろりと流れ出る蜜からなのか、淫らな湿った音が響き渡る。
「あっ、ああん」
 念入りにそこを洗われてアンジェリークは気が遠くなりそうだった。
「あっ、そこまでは・・・ダメっ!!」
 アリオスの指が、胎内に入って、くちゅくちゅとかき混ぜてくる。
「あっ、そこまで洗わなくっても・・・っ!」
「全部きれいにな・・・」
「あっ、ああんっ」
 腰をアリオスに押しつけながら、アンジェリークは乱れた。
 その艶やかな表情に、アリオスは堪らなくなる。
 アリオスは敏感な部分から指を一端抜くと、アンジェリークの桃尻の間に指を這わせた。
「はふっ! やだ〜! 恥ずかしいっ!」
「今更だろ?」
 クレヴァスを指で丁寧に洗われて、腰から下が完全に力が抜ける。
「アリオス・・・」
 躰を完全にアリオスに預けて、アンジェリークはむせび泣いた。
「もうちょっとだぜ? 俺の天使・・・」
「あんっ」
 アリオスの手が、こんどはアンジェリークのすんなりとした脚に伸びる。
 マッサージを何度となくしながら、愛おしげに脚を洗い上げていく。
「今日はよく歩いたから疲れただろ? いっぱいサービスしてやるよ」
「あっん」
 アリオスの手はまるでマジックのように、気持ちよくしてくれた。
「綺麗になったぜ? ふたりでシャワーを浴びようぜ」
「うん・・・」
 アリオスは、力が完全に抜け切ってしまい、立つことの出来ないアンジェリークをしっかりと支えて、シャワーのカランを捻った。
 強い水流がふたりの泡を綺麗に流す。
「アンジェ・・・」
 敏感な乳首にキツイ水流があたり、甘い刺激にアンジェリークは呼吸をする。
「アリオスっ・・・」
「大事なところはしっかりとあらわねえとな」
 激しい水流が、アンジェリークの秘密の場所に当たり、刺激をする。
「あっ、ああんっ!」
 敏感な場所の水流での刺激は、たまらなくなってしまった。
「もっと中まできれいにしなくちゃな」
 アリオスの指が襞を押し開き、肉芽にシャワーを集中的にあてがった。
「んんっ・・・!」
 指でくちゅくちゅとそこを刺激され、腰が官能的に揺れる。
 アリオスは、熱い塊がすでに爆発寸前であることを感じた。
「舐めたい・・・」
「あっ・・・!」
 泡がほとんど落ちたので、アリオスはアンジェリークを抱き上げた後、浴槽の縁に座らせ、脚を広げさせた。
 舌が襞をわけいって入ってくる。
「あっ、いやんっ!!」
 既にたっぷりと蜜が流れたところを、アリオスは巧みに舐め上げ始め、蜜を味わう。
 舌先で中心を転がすように舐められると、もう堪らなくなる。
 腰が左右に揺れて、アリオスを躰の奥底から求めた。
「アリオス・・・っ!!」
 熱が塊になって、アンジェリークを包み込む。
「お願い、来てっ!!」
 堪らなくなって、腰をアリオスの唇に狂おしくも押しつけてきた。
 「しょうがねえな・・・。まだ舐めたりねえけどな」
 アリオスは唇を話して顔をあげる。
 口の周りに吐いたアンジェリークの蜜を腕で拭う姿が、何とも淫らでセクシーだった。
 恥ずかしすぎて正視できない。
「天国に連れて行ってやるよ?」
「ああっ!!!」
 押し宛てられたアリオスの熱さに、アンジェリークは息を呑んだ。
 最奥まで一気に突かれて、ずっしりと重い、圧倒的な質量が胎内の中に駆けめぐる。
「あああっ!!!」
 アリオスのモノがびくびくとお脈打くたびに、狂おしいほどの疼きが胎内の奥深くから湧き起こってくる。
「はあああっ!」
 奥に当たるほど深々と突き入れられていたモノが、一端ギリギリまで抜かれ、また根元まで埋められる。
「・っああっ! アリ…!!」
 繰り返される動きがスローなせいか、くびれの完食や自分を大きく押し広げるモノの質感を、リアルなほどに感じた。
「あんなあっ!!」
 微妙に角度を変えながら、アンジェリークの胎内を探るようにしていた動きが、やがて徐々にそのスピードを速めていく。
「はあ、ああ、あああっ!!!」
 烈しすぎる律動に膝を崩れそうになるたび、腰を掴むアリオスの手で力強く引き戻す。
「あっ、やだ、あああっ!!!」
 猛々しいアリオスの動きは、的確にアンジェリークの一番弱いところを突いてきた。
 余りにもの快感に頭の中がショートしてしまう。
「ああああっ!!」
 ひと突きごとに、確実の絶頂に向かって押し上げられていく。
「アリオス------……っ! 御願い…!!」
「まだだぜ? 手加減はしねえ…!!」
 かすかな笑い声がを含んだ甘い声が響き、より深く、より速く、アンジェリークを攻める抜き差しが一層烈しくなった。
「…ダメッ!! …そこは、ああああっ!!!!」
 ぎゅっと、アリオスの肩を握りしめても、もう堪えきれない、これ以上。
「いやあああっ!! もうダメッ! いっちゃう〜!!」
 がくがくと全身を震わせて、アンジェリークは昇り詰めた-------

 力の抜けた躰がアリオスの腕の中で崩れ落ちる。
 けれども、アンジェリークには絶頂を浸る間もなく、甘い声で耳元で囁かられる。
 確かに、アリオスの熱いモノは、まだアンジェリークの胎内にある。
「まだだぜ? アンジェ…?」
「あ、いやああああっ!!!!」
 更に、アリオスふぁ突き上げてくる。
 何度も迫り来る快楽に、アンジェリークはもう意識を失うしかなかった-------


 気がつくと、ベッドの中だった。
「あ…」
「今夜も最高だったぜ?」
「アリオス…」
 お互いに生まれた姿のまま、しっかりと抱き合う。
「ずっと家には帰さねえ。ここにいろよ。足が綺麗に直っても」
「アリオス…」
 返事の代わりにアンジェリークは恋人にぎゅっと抱き付いた。
「背伸びはしなくたっていいんだぜ? おまえは俺にとって、そのままでいいんだからな」
「うん…」
 しっかりとアリオスの胸に凭れて甘えていると、きゅうにもそもそと胸元が動き出す。
「きゃあっ!!」
「まだまだ今夜は寝かせねえぜ?」
「あっ!! あああんっ!!!!」
 再びアリオスに組み敷かれてしまい、官能の世界を紡ぎ始める。

 背伸びをして履いたハイヒール…。
 甘くて淫らな時間と、幸せを運んできてくれたみたいね?

コメント

GWに東京に行ったときのネタです(笑)
完結しました(笑)

今回のアリオスは。
1.エンペラー
2.エンペラーが乗り移ったモデルアリオス(By Secret Jardin)
3.エンペラーが乗り移った美容師アリオス
4.エンペラーが乗り移った建築家アリオス

どれでしょう(笑)



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