翌週の晴れた日曜日、アンジェリークの引っ越しが正式に行われた。 アリオスはアンジェリークの家財道具を一切合切自分の邸宅に運ばせる。 慌ただしい引っ越しに、アンジェリークは大家に挨拶をしたりして、ぱたぱたとした。 「アンジェ、これでおまえは、もう俺以外に帰るところはねえからな」 「・・・うん」 「幸せにする」 車の中で、しかも白昼、本当に誰が見ているか判らないのにも関わらず、アリオスは堂々と唇を奪ってくる。 その俺様な強引さが、アンジェリークには堪らなく素敵に感じるのは、やはり惚れた欲目だろうか。 たっぷりと深いキスをした後、アリオスはぎゅっと抱き締めてきた。 アンジェリークには、彼の下半身がしっかりと反応しているのが判り、驚く。 「おまえは媚薬だぜ、まったく・・・。すぐに俺を反応させちまうんだからな」 アリオスは艶やかに低い声で甘く囁くと、耳朶を噛んだ。 「やん・・・。お引っ越しの最中なのに」 「我慢するぜ。その代わり、今夜は覚悟するんだぜ?」 「もう・・・」 恋人の甘い囁きに、アンジェリークははにかまずにはいられない。 何とかアリオスは理性で欲望を抑えて、引っ越し作業を手伝うのだった。 あまり荷物がなかったせいか、アンジェリークの引っ越しは、すぐに終わり、昼過ぎには全て終了とあいなる。 手伝ってくれたアリオスに感謝を込めて、アンジェリークは精力のつく韓国風冷麺を作ってやった。 「アンジェ、これ食ったら判ってるだろうな? 一緒にシャワーだぜ」 「うん・・・」 この後にどんな淫らで濃密な時間が待っているか、判らないアンジェリークではない。 掠めるようにアリオスに太股を撫でられて、アンジェリークは甘い吐息を吐いた。 ふたりきりの幸せな時間に割り込むかのように、不意に電話が鳴り響く。 アンジェリークのジーンズのファスナーを外したところだったせいか、アリオスのイライラは募った。 「待ってろよ」 アリオスはしょうがないとばかりに立ち上がると、不機嫌にも電話に出る。 「はい、俺だ」 その不機嫌な声に、電話の主は一瞬たじろいだ。 「え、あ、エンペラー、エルンストです」 「何だ」 ここまでアリオスが機嫌が悪いと言うのは、やはりアンジェリークとの時間を邪魔されたからと言うのは、すぐに理解できる。 「----急なのですが、新しいプロジェクトの打ち合わせが入りましたから、アンジェリーク共々会社に来て下さい」 エルンストはなるべく冷静に、事実だけを淡々と伝えた。 「ああ、判った。シャワーを浴びてから行くから、少々待ってもらってくれ」 その言葉尻から、アリオスがかなり怒っているのは明白だ。 「はい。何とか場は繋ぎますから、お早くお願いします」 「ああ。じゃあな」 アリオスは電話を切ると、すぐにアンジェリークの元に向かった。 「アンジェ、メシ食ったら、シャワーを浴びて、すぐに仕度する。仕事が入ったからな。一緒に事務所に行くぜ」 「はい」 慌てて、前を外されたジーンズを整えようとして、アリオスに制される。 「一緒にシャワーを浴びて、時間短縮だ」 その意味を深読みして、アンジェリークは頬を赤らめた。 「するの?」 「さっきおまえも感じただろ」 「・・・うん」 恥ずかしそうに俯くアンジェリークを、アリオスはぎゅっと抱き寄せる。 「さっさと食っちまおうぜ」 「あん」 残った冷麺をするすると食べて、食器を食器洗い乾燥機に入れてしまうと、アリオスはアンジェリークを連れて浴室に向かった。 「今日は時間がねえからな。とっととやっちまうぜ」 「やんっ」 「ジーンズとかパンツ類は脱がしにくいな」 アリオスが少し苛立ちを覚えているのが、アンジェリークはおかしくてくすりと笑った。 「私、自分で脱ぐわよ?」 「俺に脱がさせろ」 「はい」 子供のように苛立つアリオスを可愛いと感じながら、アンジェリークはくすりと笑って、アリオスに身を任せる。 「笑ってるのは今のうちだけだぜ? 今日の俺は我慢し過ぎて”獣”だからな」 「我慢って、今朝だって・・・」 「あれじゃ足りねえよ」 アリオスは一気にアンジェリークのジーンズを下ろしにかかった。 「こんな脱ぎ方嫌だ・・・」 「脱げたらどうだっていいだろ?」 強引にTシャツと下着も脱がされて、アンジェリークは喘ぐ暇など与えられない。 裸にされて立たされているのが、妙に恥ずかしい。 自分のは、やはり馴れているようで、アリオスはすぐに服を脱いでしまった。 「ほら、行くぜ」 「うん」 アリオスに手を引かれる形で、バスルームに入っていく。 「手早くシャワー浴びようぜ。時間がねえからな」 「もう・・・」 アリオスは浴室に入るなり、シャワーを勢いよく出す。 「お互いに汗をいっぱいかいたから、たっぷり浴びねえとな」 素早く清涼感のあるボディソープを手にとって、泡立て始める。 「お互いに洗いあいっこしようぜ」 「うん」 お互いの手を泡だらけにして、躰を洗い始めた。 少しずつ互いの息が上がっていく。 「ここもいっぱい汗をかいただろ?」 「んんっ、やだっ」 胸の谷間に手を這わせて、アリオスはアンジェリークの滑らかな肌を洗い上げた。 「・・・やだ、もう・・・」 アリオスの腋の下を洗う手が、わずかばかり震える。 「ちゃんと洗えよ」 「あっ、んんっ!!」 意地悪に囁きながら、アリオスは乳首の先を摘んだ。 「やあんっ!」 「良い声してんな、おまえ。どれ、こっちはどれぐらい汗をかいた?」 「やだ、そこっ」 熱く反応し始めたアンジェリークの襞は、ぴくぴくと動きながら、熱い蜜を垂らしている。 花肉を摘むと、更に蜜をしたたらせた。 「何だ? まだ汗かいてるのかよ?」 相変わらずアリオスはそのゴールドフィンガーでアンジェリークを意地悪にも翻弄する。 「汗じゃないもんっ!!」 否定をするものの、もう立っていられないほど甘い痺れに支配されていた。 「アリオスっ!!」 …エンペラーの指が私の胎内に…っ!! 胎内に侵入してきたアリオスの長い指でかき回されて、アンジェリークは無意識に腰を振ってしまう。 浴室内には、アンジェリークの淫らな水音が響き渡った。 「あっ! んんっ!!」 アンジェリークは甘い痺れの中、アリオスを洗おうとして、熱いモノを握り締める。 「アンジェ・・・っ」 アリオスの息が僅かに乱れた。 いつものモノよりも昴まって熱く、もうすっかり準備は出来ている。 …欲しくてたまらねえ…。 アンジェがたまらなく欲しい…!!! 「アンジェ・・・」 いきなり足を大きく開かされ、アンジェリークは準備の整ったものを思わず手放した。 「あっ、いやんっ・・・!!!」 手放したモノが、そのまま胎内に侵入してくる。 「んっ、ああっ・・・!!!」 いつもとは違った角度で攻められて、アンジェリークはアリオスにしがみつくしかなかった。 力強くて熱いモノで、アンジェリークの胎内はいっぱいになる。 「んっ、んっ! ああっ!」 息を吐く暇もなく、アリオスは激しく突き上げてきた。 「ああっ!!」 「やっぱりおまえは最高だ・・・」 アリオスは息を乱しながらも、容赦なくアンジェリークを突き上げて、感じる場所を集中的に攻める。 下半身の力が抜けてしまい、立っていることがやっとのアンジェリークを、アリオスは支えてやった。 「あっ、ああっ、ああんっ!!」 力強いアリオスの愛撫に、アンジェリークは思考を真っ白にして、何も考えられなくなる。 「アンジェ・・・っ!」 「あっ、ああ、アリオスっ!」 アリオスが渾身の力で突き上げると、アンジェリークは高みまで舞い上がり、意識を暗転させた。 「おはようございます、エンペラー、アンジェ」 ふたりが仲良く、事務所に出勤すると、レイチェルがにやにやにやと笑いながら出迎えてくれる。 「おはよう」 アリオスはあくまでクールにレイチェルの横を通り抜け、アンジェリークはその後ろをちょこまかとついていく。 「おはよう、レイチェル」 隣りにアンジェリークが通ると、レイチェルは余計ににんまりと笑った。 「アンジェ」 「何?」 「エンペラーと同じ匂いがするよ〜」 その瞬間、アンジェリークは耳まで真っ赤になり、俯く。 湯気が出そうな雰囲気に、レイチェルは可愛くてしょうがなかった。 「アンジェ、会議室だ。行くぜ」 「あ、うん…! あ、レイチェルまたね」 「うん、またね〜!」 アリオスに引っ張られるようにして、アンジェリークは会議室の中に入っていく。 ったく…。 エンペラーはすっかりアンジェに夢中よね〜 会議室に入ると、そこには見慣れないスタッフが数人来ていた。 「これは、アリオス監督!」 立ち上がった男とアリオスは軽く挨拶を氏逢うと、名刺の交換を始める。 何が始まるのかな…。 一通り挨拶を終えた後、アリオスはアンジェリークに手招きをする。 隣りに行くと、しっかりと腰を抱かれる。 それがまた心地よかった。 「アンジェ。新宇宙企画で今度ゲームを創ることになった。実写の女性向けの18禁ゲームだ。おまえは、そのプレイヤーの分身をするんだぜ?」 え〜!!!! 嘘!!! アンジェリークはその話を聞くなり、驚いて目を丸くする。 新宇宙企画では新たなプロジェクトが、動き始めていた------- |
コメント
chatで生まれた、
「アリオスAV監督、アンジェ女優」物です。
久しぶりの更新です。
アンジェちゃん初仕事が決まりました。
頑張るでしょう(笑)
相手役は勿論…ですよ〜。