BE MY WIFE

Chapter11


 新婚旅行も明日で終わり。
 ふたりは想い出作りにクルーザーで沖に出た。
 アリオスが船舶免許をもっているのでふたりきりである。
 この辺りの海は穏やかで、少し海に走らせたところで停止し、ふたりはゆっくりと風に当たっていた。
「きもちいいわ!」
「だろ?」
 アリオスは華奢なアンジェリークの肩を抱いて、満足そうに笑っている。
「明日で旅行は終わっちゃうんだ・・・」
 寂しげに俯いた彼女を、包み込むかのようにアリオスは背後から抱きすくめた。
「アンジェ、帰ったら、旅行中みたいに一緒にいられねえが、ちゃんと毎晩おまえの元に帰るからな」
「うん・・・」
 背後から回された腕にすがりつくかのように、アンジェリークはぎゅっと彼の腕を握り締めた。
「今まで通り、学校に行って、学生の領分を果たしてくれればいいからな? 夜は俺の妻として・・・な?」
「うん・・・」
 新婚旅行の甘い時間が失われるのは苦しいが、ずっと安心出来る腕があればいいと思う。
「あっ・・・」
 艶やかなアリオスの唇が近付いてくる。
 それをそっと重ね合わせた。
 甘い味がする。
 何度も角度を変えて口づけた後、いきなりワンピースの中に手を入れられた。
「あっ・・・!」
 アリオスの手によって目覚めを手にいれた天使がそこにいる。
 何度も愛したにも関わらず、彼女は純真さを失ってはいない。
 清らかな天使であり続けている。
「あっん・・・」
 下着を分け入った彼の指が、豊かな胸の蕾を刺激してくる。
 突かれるような甘い快楽に、アンジェリークは甘い声をあげた。
 身体から力が抜ける彼女を彼はしっかりと支える。
「声を遠慮しなくてもいいんだぜ? アンジェ。ここは海だ」
「あっ、ああん!」
 首筋に舌を這わされて、ぞくりとした感覚が背中を突き抜ける。
 ワンピースの前ボタンは全部外され、日差しの下に白い肌をさらしている。
「おまえが焼けるのはイヤだからな」
「あんっ・・・!」
 クルーザーのルーフ下に連れて行かれた。
「ここだと焼けねえし、涼しいからな?」
「アリオス・・・」
 ウォーターシートに寝かされた時、アンジェリークは彼が確信犯であることを察知した。
 冷たい刺激が背中を襲う。
 ワンピースをするりと脱がされ、彼女は戦慄を呼吸する。
「あっ、アリオスっ!!」
 むきだしになった丸い胸を、彼はマッサージするかのように揉み込んでいった。
「あっあんっ!」
 甘い声を高々に上げ、アンジェリークはアリオスの背中にすがりつく。
 手のひらで勃ちあがった蕾を転がされると、全身を震わせた。
 白い胸にアリオスはかぶりついた。
 甘い声は更に大きくなる。
 アリオスは夢中になって、彼女の胸をむしゃぶり尽くす。
 蕾は強く吸われ、舌先でなぶられる。
 断続的な刺激を与えられて、アンジェリークは涙を流した。
「アンジェ・・・、おまえは最高だぜ? もう、放さねえからな?」
「アリオスっ!」
 唇を白い肌に這わせていく。
 何度彼に唇を這わせられたのだろう。
 その度に甘い快楽に覚えている。
 今回も例外なくである。
「あっ・・・!」
 下着に手が掛かり、一気に脱がされた。
 羞恥の後には快楽がある。
 真っ赤になって淫らにも、アリオスに全てを晒す。
「あっ・・・!!」
 濡れて色が濃くなった茂みを、手のひらで撫でられ、指が襞を分け入ってくる。
「あっ!」
 彼が指先で中心をこねくり回した。
 蜜がどっと溢れ、アリオスは満足げに彼女の瞳を覗き込む。
「感じてんだな? 溢れてどうしようもねえぜ?」
「あっ、いやっ!!」
 いやらしい言葉を艶やかな声で囁かれて、アンジェリークは恥ずかしそうに熱っぽいまなざしで彼を捕らえていた。
「あっ!!」
 中心から指を抜き取ると、彼はわざと彼女の前でなめる。
「美味いぜ? おまえもは相変わらずな?」
「やあんっ」
 彼の言葉が恥かしすぎて、彼女は顔を隠したくなってしまった。
「おかわりは直接もらわなきゃな」
「え、ああっ・・・!!」
 そのまま大きく脚を開かせると、アリオスはそこに顔を埋める。
 アリオスを欲求している場所にに、彼は舌を這わせ始めた。
「あっ!! アリオス・・・」
 舌で襞をなぞり、熟していく花芯をあそばれる。
「んんっ・・・」
 いつもより感じ易くなっている。
 ぴちゃぴちゃと淫らな音がクルーザーのエンジンの音と交じり合い、とても淫らな空間を作りだしている。
「はああっ!!」
 中心を軽く甘噛みされると、意識が朦朧としてしまう。
「アリオス…っ!!」
 いってしまう-------
 その直前で、彼は意地悪にも唇を濡れた場所から離した。
 アリオスはアンジェリークの脚を自分の肩に乗せると、中心に熱く高まったものを宛がってくる。 
「ああっ…!!」
 欲しくてたまらなかった彼の熱。
 タイミングよく入ってきてくれたので、アンジェリークは声をだして彼を歓迎した。
 快楽を抉るように、アリオスはアンジェリークの胎内で蠢いている。
 理性は効かない。
 最早「獣」になるだけ。
 愛のある「獣」同士に。
「んん、あああっ!!」
 視界が情熱でぼんやりしてくる。
 だが、アリオスの表情を見るのを、アンジェリークは止めたくはなかった。
「んんっ!! ああああっ!!!!」
 アリオスが奥を突けば、快楽のあまりに頭の芯がジンとする。
 その表情を楽しみながら、アリオスは更に彼女を突き上げた。
「ああああっ!!!」
 背中には爪が食い込む。
 その痛みも、彼女の締め付けが快楽に変えてくれた。
「おまえ・・・最高にいいぜ?」
「はああんっ!!」
 はしたない音が結合部分から響き渡る。
 その音すらも、二人の愛の行為を祝福してくれるようだ。
「アリ・・・オス・・・、私もう…行っちゃ・・・っ!!!」
 その瞬間深きキスを受け、アンジェリークはアリオスの鋭い熱を受け入れた。
 意識が遠のき、後は快楽に身を任せるだけだ・・・。

「アンジェ…」
「アリオス…」
 目覚めたとき、彼はまだ隣にいてくれていた。
 快楽にまだ身体がぼんやりとする。
 彼の表情はどこか厳しかった。
「------帰るぞ」
「え?」
「------おまえのちちおやが交通事故で亡くなったらしい…」
 次の瞬間、アンジェリークはもう何も考えられなくなっていた------
 
TO BE CONTINUED…

コメント

「顔を知らないままに、アリオスと結婚をしたアンジェリークの物語です」
アリオスさんとっても良い思いをしています。
時間現実にご帰還予定です。
アンジェちゃんご苦労様
ようやく物語が動きます。