新婚旅行も明日で終わり。 ふたりは想い出作りにクルーザーで沖に出た。 アリオスが船舶免許をもっているのでふたりきりである。 この辺りの海は穏やかで、少し海に走らせたところで停止し、ふたりはゆっくりと風に当たっていた。 「きもちいいわ!」 「だろ?」 アリオスは華奢なアンジェリークの肩を抱いて、満足そうに笑っている。 「明日で旅行は終わっちゃうんだ・・・」 寂しげに俯いた彼女を、包み込むかのようにアリオスは背後から抱きすくめた。 「アンジェ、帰ったら、旅行中みたいに一緒にいられねえが、ちゃんと毎晩おまえの元に帰るからな」 「うん・・・」 背後から回された腕にすがりつくかのように、アンジェリークはぎゅっと彼の腕を握り締めた。 「今まで通り、学校に行って、学生の領分を果たしてくれればいいからな? 夜は俺の妻として・・・な?」 「うん・・・」 新婚旅行の甘い時間が失われるのは苦しいが、ずっと安心出来る腕があればいいと思う。 「あっ・・・」 艶やかなアリオスの唇が近付いてくる。 それをそっと重ね合わせた。 甘い味がする。 何度も角度を変えて口づけた後、いきなりワンピースの中に手を入れられた。 「あっ・・・!」 アリオスの手によって目覚めを手にいれた天使がそこにいる。 何度も愛したにも関わらず、彼女は純真さを失ってはいない。 清らかな天使であり続けている。 「あっん・・・」 下着を分け入った彼の指が、豊かな胸の蕾を刺激してくる。 突かれるような甘い快楽に、アンジェリークは甘い声をあげた。 身体から力が抜ける彼女を彼はしっかりと支える。 「声を遠慮しなくてもいいんだぜ? アンジェ。ここは海だ」 「あっ、ああん!」 首筋に舌を這わされて、ぞくりとした感覚が背中を突き抜ける。 ワンピースの前ボタンは全部外され、日差しの下に白い肌をさらしている。 「おまえが焼けるのはイヤだからな」 「あんっ・・・!」 クルーザーのルーフ下に連れて行かれた。 「ここだと焼けねえし、涼しいからな?」 「アリオス・・・」 ウォーターシートに寝かされた時、アンジェリークは彼が確信犯であることを察知した。 冷たい刺激が背中を襲う。 ワンピースをするりと脱がされ、彼女は戦慄を呼吸する。 「あっ、アリオスっ!!」 むきだしになった丸い胸を、彼はマッサージするかのように揉み込んでいった。 「あっあんっ!」 甘い声を高々に上げ、アンジェリークはアリオスの背中にすがりつく。 手のひらで勃ちあがった蕾を転がされると、全身を震わせた。 白い胸にアリオスはかぶりついた。 甘い声は更に大きくなる。 アリオスは夢中になって、彼女の胸をむしゃぶり尽くす。 蕾は強く吸われ、舌先でなぶられる。 断続的な刺激を与えられて、アンジェリークは涙を流した。 「アンジェ・・・、おまえは最高だぜ? もう、放さねえからな?」 「アリオスっ!」 唇を白い肌に這わせていく。 何度彼に唇を這わせられたのだろう。 その度に甘い快楽に覚えている。 今回も例外なくである。 「あっ・・・!」 下着に手が掛かり、一気に脱がされた。 羞恥の後には快楽がある。 真っ赤になって淫らにも、アリオスに全てを晒す。 「あっ・・・!!」 濡れて色が濃くなった茂みを、手のひらで撫でられ、指が襞を分け入ってくる。 「あっ!」 彼が指先で中心をこねくり回した。 蜜がどっと溢れ、アリオスは満足げに彼女の瞳を覗き込む。 「感じてんだな? 溢れてどうしようもねえぜ?」 「あっ、いやっ!!」 いやらしい言葉を艶やかな声で囁かれて、アンジェリークは恥ずかしそうに熱っぽいまなざしで彼を捕らえていた。 「あっ!!」 中心から指を抜き取ると、彼はわざと彼女の前でなめる。 「美味いぜ? おまえもは相変わらずな?」 「やあんっ」 彼の言葉が恥かしすぎて、彼女は顔を隠したくなってしまった。 「おかわりは直接もらわなきゃな」 「え、ああっ・・・!!」 そのまま大きく脚を開かせると、アリオスはそこに顔を埋める。 アリオスを欲求している場所にに、彼は舌を這わせ始めた。 「あっ!! アリオス・・・」 舌で襞をなぞり、熟していく花芯をあそばれる。 「んんっ・・・」 いつもより感じ易くなっている。 ぴちゃぴちゃと淫らな音がクルーザーのエンジンの音と交じり合い、とても淫らな空間を作りだしている。 「はああっ!!」 中心を軽く甘噛みされると、意識が朦朧としてしまう。 「アリオス…っ!!」 いってしまう------- その直前で、彼は意地悪にも唇を濡れた場所から離した。 アリオスはアンジェリークの脚を自分の肩に乗せると、中心に熱く高まったものを宛がってくる。 「ああっ…!!」 欲しくてたまらなかった彼の熱。 タイミングよく入ってきてくれたので、アンジェリークは声をだして彼を歓迎した。 快楽を抉るように、アリオスはアンジェリークの胎内で蠢いている。 理性は効かない。 最早「獣」になるだけ。 愛のある「獣」同士に。 「んん、あああっ!!」 視界が情熱でぼんやりしてくる。 だが、アリオスの表情を見るのを、アンジェリークは止めたくはなかった。 「んんっ!! ああああっ!!!!」 アリオスが奥を突けば、快楽のあまりに頭の芯がジンとする。 その表情を楽しみながら、アリオスは更に彼女を突き上げた。 「ああああっ!!!」 背中には爪が食い込む。 その痛みも、彼女の締め付けが快楽に変えてくれた。 「おまえ・・・最高にいいぜ?」 「はああんっ!!」 はしたない音が結合部分から響き渡る。 その音すらも、二人の愛の行為を祝福してくれるようだ。 「アリ・・・オス・・・、私もう…行っちゃ・・・っ!!!」 その瞬間深きキスを受け、アンジェリークはアリオスの鋭い熱を受け入れた。 意識が遠のき、後は快楽に身を任せるだけだ・・・。 「アンジェ…」 「アリオス…」 目覚めたとき、彼はまだ隣にいてくれていた。 快楽にまだ身体がぼんやりとする。 彼の表情はどこか厳しかった。 「------帰るぞ」 「え?」 「------おまえのちちおやが交通事故で亡くなったらしい…」 次の瞬間、アンジェリークはもう何も考えられなくなっていた------ |