アリオスの剣がアルフォンシアに向かって降り下ろされる。 少し間違えてずれるようなことがあれば、間違いなく、聖獣を傷つけてしまうのは必死だ。 だが、アンジェリークはアリオスを心から信頼していた。 彼に限っては、アルフォンシアを傷つけることなど有り得ないと。 彼女は、祈るように気持ちで、愛する男性と聖獣を見守る。 ふたりをどうかお守り下さい・・・!! 彼女は、強く祈ることしか出来なかった。 激しい雷を帯びたアリオスの剣が、今、アルフォンシアの足に絡む鎖に、突き刺さる。 その瞬間。 アルフォンシアに激しい光が宿り、輝く。 その姿は神々しく、どこか幻想的で、そこにいる者の心を奪い尽くす。 目をすがめるような激しい光のなか、辺りが一瞬真っ白になった。 「アリオス!!」 アンジェリークは、アリオスに駆け寄り、その側に立つ。 「アンジェ」 力強く、アリオスはアンジェリークの腰を抱くと、彼女をしっかりと包み込む。 「アリオス、アルフォンシアは!?」 「大丈夫だ、アンジェ」 彼の言葉に、アンジェリークは身体を寄せながら、信頼を寄せた。 激しい風が吹き抜けていく。 それからアンジェリークを守るために、アリオスは彼女を支えるかのように抱き締める。 光は柔らかいものになり、風が止まった。 『女王よ・・・』 低い荘厳な声が聞こえる。 刹那。 誰もが息を呑む。 柔らかな光からは、先程よりも増して輝ける翼を持ったアルフォンシアが、彼らの前に姿を表した。 ”聖獣”に相応しい、気高さと清らかさを兼ね備えたアルフォンシアが、堂々と彼らの前に鎮座する。 『女王よ。私の呪縛は解き放たれました。これであなたがたの”愛の力”があれば、この惑星は救われます』 「アルフォンシア・・・」 アルフォンシアは視線をアリオスに向けると、ゆっくりと頷く。 『女王の騎士よ、有り難うございました。あなたと女王の”愛の力”が、私の呪縛を解きました』 アルフォンシアは、荘厳な声をして話すと、ゆっくりとアンジェリークたちに近付いていく。 「”バカップル・パワー”の間違いじゃねえのか?」 ゼフェルのツッコミは的を得てると、誰もが頷いてしまう。 アルフォンシアは優しい眼差しでぜふぇるを見た後、さらに続けた。 『-----女王よ。騎士とお仲間も手を貸して頂けませんか?』 アンジェリークは頷き、仲間たちを見ると、彼らも一斉に頷いてくれる。 「有り難うございます。では、澱んだ空気を浄化をするのを手伝って頂けますか?」 「俺らで出来るんやったら、やったんで!!」 チャーリーは強く言うと、アルフォンシアは嬉しそうに、羽根を動かし、喜びを現した。 『お願いします。この結界を抜けられたあなた方ですから、出来るはずです』 「どうすれば良いの?」 アンジェリークは、アルフォンシアに小首を傾げながら、瞳は真っ直ぐとアルフォンシアを捕らえ、その答えを請う。 『心を一つにして、私に力を貸して下さい。私はこの惑星の意思。あなたがたの澄んだ心で、この星を救って下さい』 アリオスに支えられたまま、アンジェリークはしっかりと頷き、精神を集中させた。 「アリオス、力を貸して?」 「ああ」 アリオスは優しさの含んだ低い声で答えると、アンジェリークを背中から優しく抱き締め、その小さな手を握る。 「俺が持っている力を、おまえにやる」 「うん・・・」 オスカーたちはからかえなかった。 余りにもの神聖なふたりに、ただ見つめることしか出来ない。 「皆さんも、アルフォンシアに優しさを送ってあげて下さい」 アンジェリークの神々しい声に、誰もが、アルフォンシアに気を集中させた。 この力をアルフォンシアに・・・!!! アンジェリークは仲間から送られる力と自らとアリオスがひとつになった力を、今、アルフォンシアに送り届ける。 力が白い波動となって、注ぎこまれる。 瞬時に、光が泡となってアルフォンシアにぶつかり、弾ける。 その瞬間、明らかに空気の変質を感じた。 『あなたがたの清らかな心を、今、感じています。有り難う・・・!!』 声と共に、くすんだ色をしていたアルフォンシアが、輝ける桃を帯びた白に変化した。 完全に、身体が浄化されたのが判る。 「アルフォンシア、よかった・・・!!」 その輝ける姿に、アンジェリークは、嬉しくて涙を流す。 『これで、悪の根源”ラ・ガ”を消滅させることが出来ます! さあ、”ラ・ガ”を倒しましょう!!! 女王、騎士、そして仲間たちよ! もう一度心を一つに!!』 惑星の平和は手の届くところまで来ている。 力を! この美しき惑星に力を!! 再び、アンジェリークはアリオスと心を一つにし、仲間の力もくみ取りアルフォンシアに送る。 アルフォンシアが羽根を大きく広げ、力を地と天に拡散させた。 激しい空気のスパークが生じる----- その瞬間、何の生きものか判らないような、表現し難い呻き声が聞こえる。 「うごおおおおおおおおおおおっ!」 「きゃああっ!!!」 「アンジェ!!!」 誰もが、白い渦に巻き込まれ、その瞬間の記憶を失う。 次に気がついた時には、全員が白い山の外に移動させられていた。 アンジェリークは呆然と景色を見つめる。 見覚えのある建物が、目の前にあるのが判る。 「ここは…、叔父の屋敷だわ・・・。 これはいったいどういうことなの・・・?」 声をだして彼女が訳がわからないかのように言った。 誰もが不思議がっているなか、アルフォンシアの声が彼らに降り注がれる。 『女王よ・・・。 ”ラ・ガ”がいなくなった以上、彼の力は風前の灯・・・。 どうか、惑星のために!』 アンジェリークは、アルフォンシアの思いを感じ取りしっかりと頷く。 最後の戦いなのね・・・。 決意を秘めたかのように、アンジェリークは頷く。 それを包み込むかのようにアリオスは、彼女の手をしっかりと握り締めていた----- アンジェをこんな目にに合わせたやつはゆるさねえぜ!!!! |
コメント
アリXアンのSFです。
結構かかってます(笑)
次回からアクション!!!
といってましたが次回です。
後、2,3回です。
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