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山崎哲
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              山崎哲の本は「漱石のいる本棚」でお買求めいただけます


うお伝説・漂流家族



深夜叢書社
発行1982.2.1.
定価2,000円







収録作品
うお伝説−立教大学助教授教え子殺人事件
漂流家族−イエスの方舟事件


独自の演劇文体をもって時代の魂を
その深部から表出する著者の闘いの方位は、
いま閉塞的な劇情況に根底的転位を告知する。
氏の犯罪・フィールドノートの突出した里程標たる
「うお傳説」「漂流家族」は
〈嘔吐する家庭劇〉〈侵犯的な舞台〉
〈都会の漂流者たちの魂の解剖学〉
と、圧倒的ともいえる衝撃を与えた。
本年度岸田戯曲賞を受賞した
二傑作を収録。
(帯より)


砂の女



深夜叢書社
発行1982.3.10.
定価1,200円







収録作品
砂の女−連合赤軍事件ノート
往復書簡 唐十郎 山崎哲

流砂のごとく朽ちていく廃屋には、
夏まで生きていくための浴衣を縫う狂女がいる。
火のように淋しい盲目の兄弟の車椅子が
河床に轍を噛ませる。
虚空を穿つ吃音夫婦の蒼白い舌。
抗いにも似た祭りのあとには
黙約の銃声が眠りを奪う−
光明を伝えるバスの到来はいつか?
ハンカチの震えにも似た
紅い大輪の花咲く日は来るのだろうか。
過度の闇を孕む砂城を遡行し生の王国へ!
非望の夢を刻む鬼才の力稿第二弾。
(帯より)


勝手にしやがれ



白水社
発行1983.8.10.
定価980円








収録作品

勝手にしやがれ−克美茂トルコ嬢殺人事件

トルコ嬢殺害事件を材にとった
「犯罪フィールドノート」シリーズの
極め付け
山崎哲全開の独壇場
(帯より)
異族の歌



新水社
発行1984.6.1.
定価1,800円







収録作品
異族の歌−伊藤素子オンライン詐取事件
好色一代男−原作・井原西鶴
対談 岸田秀+山崎哲
創作ノート
劇評 扇田昭彦 村松友視


岸田戯曲賞受賞第1作
おんなはスラリと背の高い、
端正な顔立ちのおとこを選んだ。
どのような「内容」よりも、
表層の「事実性」を信じるしかなかったからである。
それがうつくしい始まりであり、
そうして悲しい終わりであった。
(帯より)


子供の領分



思潮社
発行1983.12.1.
定価1,200円







収録作品
子供の領分−金属バット殺人事件
質屋−おとことおんなの午後
解説 扇田昭彦 岸田秀


子供たちの犯罪はなぜ
ことさらに身体的か
なぜならば−
家に住み、もうひとつの家に生きる人びとの誤差は、
いつも、子供たちの
身体に棲みつくより術を知らないのだから−。
犯罪を通して、逃れようのない家族の生の実態を抉る、
いまもっとも過激な問題ドラマ集。
(帯より)


エリアンの手記



思潮社
発行1986.5.10.
定価1,400円







収録作品エリアンの手記−中野富士見中学校事件
ジロさんの憂鬱−練馬一家五人殺害事件
解説 吉本隆明

本年度紀伊國屋演劇賞受賞。
ひとはなぜ「事件」を惹きおこすのか。
茫洋として無定形な関係意識の世界が、
繊細で粘り着くような手さばきで描き出される。
その魅力と安らぎは、山崎哲さんの戯曲が
どんな「事件」を扱っても
変わらず読むものを捉えてゆく。
(吉本隆明)

山崎哲戯曲集1
子供の領分



思潮社
発行1990.5.20.
定価1,560円







収録作品

子供の領分−金属バット殺人事件
質屋−おとことおんなの午後
解説 岸田秀
扇田昭彦


この劇で描かれるのは、「家族の肖像」ではなく
あくまで「家族のような肖像」なのだ。
そして、この苦く冷厳な診断図は、制度を支える、
私たちの夫婦=家族の「愛」に寄せる幻想を
容赦なく剥ぎとる点で、
ひとつの「新たな共同性の契機」に
なりうるものだろう。
(扇田昭彦)

山崎哲戯曲集2
エリアンの手記




思潮社
発行1990.5.20.
定価1,560円








収録作品
エリアンの手記−中野富士見中学校事件
ジロさんの憂鬱−練馬一家五人殺害事件
解説 吉本隆明


茫洋として無定形な関係意識の世界が、
繊細で粘り着くような手さばきで描き出される。
その魅力と安らぎは、山崎哲さんの戯曲が
どんな事件を扱っても
変わらず読むものを捉えてゆく。
(吉本隆明)

山崎哲戯曲集3
マーちゃんの神曲




思潮社
発行1990.5.20.
定価1,560円








収録作品
マーちゃんの神曲−藤沢悪魔払い儀式事件
ホタルの栖−育ケ丘団地一家心中事件
解説 芹沢俊介


転位・21の舞台は、
このような分離と同一化の世界が
継起し、重なり浸透し合い、
ついに避けられない破局の場面へと
導かれてゆく時間のことである。
この本に収録されたふたつの戯曲は、
分離と同一化の
錯綜した強烈な人間の劇である。
(芹沢俊介)


山崎哲戯曲集4
1/2の少女



思潮社
発行1990.6.1.
定価1,560円








収録作品
1/2の少女−岡田有希子投身事件
パパは誘拐犯−芦屋令嬢誘拐事件
解説 長谷部浩

この戯曲にあるのは、
作者の意図とは異なるのだろうが、
あいまいな中間領域がどこにもなくなった
孤立した言葉たちなのであった。
(長谷部浩)


山崎哲戯曲集5
骨の鳴るお空




思潮社
発行1991.6.5.
定価1,680円








収録作品
骨の鳴るお空−連続幼女誘拐殺害事件
まことむすびの事件−豊田商事永野一男刺殺事件
解説 米沢慧


山崎哲は連続幼女誘拐殺人事件から
離陸していくミヤザキツトムの像を
「連続としてかんじられるような時間のありかたの解体」
すなわち夢としてはさみ、
「時間が死んでいるからだの状態」を
蘇生させたのである。
そして破局へと導かれていくであろう家族の時間を
反転してみせたとおもう。
そこには通い合う声があり、
立ち上がっていく身体があった。
(米沢慧)

山崎哲戯曲集6
ぼくは十七才




思潮社
発行1993.3.10







収録作品
ぼくは十七才−女子高生コンクリート詰め殺人事件
ブローニュの森−パリ人肉殺人事件
解説 佐川一政

山崎氏のシナリオが、当事者の僕にとって、
さほど違和感を感じさせないのは、
彼がいたずらに動機づけしようとしなかったという点に
あるように思えてならない。
むしろ、「事件」の不可解さを不可解さとしてそのまま受けとめ、
裁判官ではなく、傍観者として、
それを見つめる余裕があってもよいのではないかと、
僕などは思う。
事実、僕は自分のしでかしたことの理由など
未だにわからない。
(佐川一政)