前の日へ トップへ 次の日へ

4日目 2006/8/13  (ヨセミテ)

すがすがしいヨセミテの朝

昨日は、隣のティーンズが夜中までパーティをやっていたおかげでうるさくて、睡眠時間は5時間ぐらいだったろうか... テントキャビンだったので明け方の寒さが不安だったのだが、毛布が暖かかったので凍えることは無かった。
テントキャビンから外を見ると、昨日車で行ったグレーシャーポイントがある岩山が目の前に迫っています。あらためて今いるところがヨセミテの谷底であることを思い出します。
朝食は、ロッジの中でバイキングです。テントキャビンは質素でも、ロッジは立派です。 朝食は7時から。空くまでちょっと周りを散歩してます。
ベンチには、ヨセミテで見かける頭にトサカのような毛がついている青い鳥がピザの残りかすかなにかをついばんでいます。 この鳥、ヨセミテでは何度か見かけたのですが、他の所では見かけない珍しい鳥です(ステラーカケスというそうです)
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
カリーキャンプの朝。 木々の上から覗く木漏れ日が眩しい ロッジ内のバイキングです。 国立公園内とは思えない立派な施設です。
通常、料理が質素な国立公園内にしては、しっかりとしたメニューです。やはり大公園のヨセミテならではでしょうか。 それなりのホテルのバイキングといった感じです。 今日は一日外歩きの日なので、ベーコンやらパスタ、ヨーグルトなどしっかりととって腹ごしらえします。
テントキャビンに戻る途中、キャビンの前に駐車場の空きがあるのを見つけたので、さっそく遠くに止めておいた車をここに移動。 実はこれがちょっとしたワナでしたが。。

バーナル滝のトレイル

テントに戻り、装備を整えていざトレイルに出発。
ヨセミテのビレッジ内は無料のシャトルバスが頻繁に運行しているので、移動は楽です。テント前の停留所から、バーナル滝トレイルの入り口のHappy Islesまでバスで移動です。さあ、今日の最初のイベント、トレイル歩きをはじめます。
「ミストトレイル」というトレイルを登っていきます。最初は緩やかな坂です。すれ違う人と「ハーイ」と挨拶するのも心地よい。途中で休憩して景色を見入っている人、大きな荷物を抱えてどこか遠くから来た人などさまざまな楽しみ方をしています。
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
トレイル途中の案内板です。はるか遠くまで続いています 振り返ってみると、朝霧に霞むヨセミテの山

後ろを振り返ると、険しい岩山が見えます。ロッジ付近では岩山は緩やかな曲線を描いていましたが、このあたりでは、とげとげしい形。
ミストトレイル っていうぐらいだから、滝の水しぶきが当たるのかと思ったら、そんなこともない。 そうだけど、だんだんとトレイルの傾斜もきつくなってきて所々で休憩。 ちょっと先には、バーナル滝が見えている。
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
頭に青いトサカを持つステラーカケス 木々に覆われたトレイルを登っていきます

滝に向かう最後のトレイルは、滝のすぐ近くを通り、幅が狭く対面通行はできないので、一旦人が降りてくるまで待つ。 ここがミストトレイルと呼ばれる由縁なんだろうな。 ただ水が少ない季節なので、ミストで濡れることもなく滝の上まで到着。春先ならもっと流量があるのだろうけど、夏場のヨセミテは水が少ない。 なんたって、流れ込む川は無くて、全て周りの山の雪解け水なので夏場には水が涸れてしまう。
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
さらに登ると、滝が見えてきました。 バーナル滝です。 2段ある滝の最初の方です。 バーナル滝は夏のためか水量が少ないです。 ミストトレイルといって春は水滴が霧のようになっているそうですが、今は全く濡れません
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
ミストトレイルを登っていきます。結構急です。滑ってしまう人も多いそうです 滝の頂上にいるリス。人を怖がりません。

アメリカ国立公園は動物の宝庫ですが、ヨセミテも他の公園と同じく野生動物によくあいます。 滝の近くには、リスが何匹も駆け回っています。人間を怖がらないので、近くまでよってきます。
トレイルはもっと奥までつづいていますが、今日は他にも回りたいので、ここで引き返します。 ヨセミテのトレイルは一番長いものだと400kmほどになります。
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
頭を掻くリス。 これがまあ、かわいいのなんのって 流れが急だから気をつけてね! の看板。 国立公園は世界各地から人が訪れるので、このように絵で警告する看板が多いです。

その一番長いJMT( John Muir Trail)というトレイルはヨセミテからずっとシエラネバダを南下して、アメリカ本土最高峰のマウントホイットニーまで続く長い長いものです。 トレイルからの下り、重い荷物をしょった女性を見かけましたが、 「ここ下ると Happy Isles に出ますか?」と質問されたので、ここから登ったのではなく多分JMT を歩いていたのでしょうね。
さて、入り口のHappy Islesに到着。 まだ11時。 次の目的は、ミラーレイク。

ミラーレイク

バスに乗ってミラーレイクの入り口へ。 ミラーレイクはその名の通り、水面が鏡のように静かな湖でヨセミテの山々が水面に映るいわゆる「逆さヨセミテ」のようなものです。
バス停から1km弱歩くと到着... でもどこにも湖がない。。 実は、夏の間は干上がってしまっているのでした。 残念。
ヨセミテといえばやはり季節は初夏かな。 日本の休みでいえばゴールデンウイークの時期が最高なのか。 水が干上がっている「湖底」を歩いて散策してみると、正面のヨセミテの岩山が絶妙の形になっているところということがわかります。 もしここに水が入っていたらさぞや美しいことだろうなと想像出来ます。
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
ここにもステラーカケスが これがミラーレイク。。。 想像していたのと違う(泣)
水が干上がったところではリスが数匹追いかけっこをしていました。 遠くのヨセミテの岩山をバックに追いかけっこするリス。。まさに平和そのものの風景です。
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
ミラーレイクです。 ここに水が入っていたらさぞや美しいでしょう 同じくミラーレイク

自転車ツーリング

一旦、宿に戻って軽い昼飯をぱくつきます。 カリービレッジの近くにレンタサイクルのショップがあり、午後は自転車でヨセミテバレーを一周します。
たしか、4時間で24ドルほどだったかと記憶しています。この自転車ハンドル部分にブレーキが付いていないのでどうやって止めるんだ?と不安になりますが、ペダルを逆回転させることでブレーキがかかるという仕組みです。慣れれば大丈夫ですがブレーキ力が弱くて速度をだすと結構こわい。。
さて、レンタル店をでてまずは、ヨセミテ滝に向かいます。 自転車道が整備されているので、ゆったり走っても安心です。
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
自転車でヨセミテをサイクリングです。 青々した草原、白い岩肌、青く澄んだ空。気持ちよく抜けていく風。 もうこれ以上ない!っていう環境です。 辺り一面が、最高の環境
ヨセミテバレーをゆったりと走りながら滝まで移動します。 道路は平地なので、らくらくに移動できます。 周りは木々が生い茂り景色は満点。これは幸せな気分だけど、男一人でやってる事じゃないきがするのがちょっと悲しい
車で走っても気持ちよいヨセミテですが、自転車で走ると遮るものもなく、目の前一面がヨセミテの大パノラマが広がります。 絵葉書というかロールプレイングゲームのような風景がどこに行っても広がっています。 空は青いし、草は青々して、遠くには森が広がり、両側に奇岩の岩山が迫り、小径が続いているという夢のような風景です。
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
遠く、ハーフドームが! 画面の真ん中、枝にいるのが熊です!
ビレッジ内を西に走っていくと、レンジャーが数人森の方を見ています。観光客も集まってなにやらにぎわっています。 人々の視線の先50mほど先の木を見ると、クマが木の枝に登っていました。 おお、間近じゃないにしてもクマを見られるとは幸運です。毎年、10件ぐらいクマによる被害(食べ物を車の中にいれていて、車を壊される)があるというけれど、こうクマを身近に見れると、さもありなん という感じです。
もう少し西に走ると、ヨセミテビレッジのグロッサリーストアに到着。 ここがヨセミテ観光の中心地のようで、大にぎわいです。 グロッサリーストアも街中のスーパーマーケットと同じぐらいの品揃えがあります。 長い休みをヨセミテで過ごす人たちが多いのでしょうかね。 去年行ったイエローストーンでも大きなグロッサリーストアがありました。アメリカの大規模な国立公園は、娯楽施設はないものの、自炊用の食料品の施設は充実しています。
ヨセミテ滝は、2段構えの滝で、二つ合わせた高さは700m以上あり、北米で最大の落差があります。この滝をみるぞと意気揚々と行ってみたのですが、残念ながら枯れていました。周りに流れ込む川がなく、雪解け水が唯一の水源なので、雪解けの5月から7月ぐらいしか滝は流れていないとのこと。 水はないですが遙か頂上までつづく滝筋を見ると、水が流れている所を想像できます。 滝をみたいなら、5月頃が一番良さそうです。
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
ヨセミテ滝。 こちらも枯れてしまっていました。 広々とした草原。見ているだけで気持ちいいです
滝を後にして、ヨセミテバレーを横断。 マーセド川でちょっと休憩します。海水パンツを持ってきてないので泳げなかったですが、ここで泳ぐのはとても気持ちがよさそう。 水も穏やかで、周囲は癒される景色。 このあたりでカリービレッジへ向けて戻るためにUターン。通り道で雰囲気の良い教会を発見しました。
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
マーセド川にかかる橋。子供が泳いでいました。これは気持ちがよさそうだ この自転車が今回借りたものです。 ペダルを逆回転させることでブレーキがかかります

後ろの岩山と相まって、映画の中に出てくるような雰囲気のある教会です。以前大水が出たときはこの教会の1階部分まで洪水になったそうで、「水位がここまであがりました」という看板が立っていました
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
川遊びをする子供達。気持ちよさそうだ ヨセミテの真ん中にある礼拝所。絵になりますな
ゆったりと走って写真を撮っていたので、このあたりですでに4時頃。 レンタサイクルの返却が4:30までだったので、ここから急いで戻ります。 ヨセミテの雄大な自然の中を、いつもと同じ高速ペースで急ぐというのももったいないですが、仕方なし。 あっという間にレンタサイクル屋さんに到着して本日の予定終了。
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
園内の道路は基本的に一方通行です
アメリカ旅行記 アメリカ旅行記
松林の中にはえている松の若い芽 サイクリングロードはこういうように整備されています

片付けを終わって、ふと今朝止めた車の所に行ってみると驚き。。。 車の上にかかっている松の木から松ヤニがポタポタと車全体に付いています。 ここだけ空いていておかしいな。。 と思っていたのですがそういうことでしたか。 一生懸命はぎ取ってなんとか見えるようになりました
前の日へ トップへ 次の日へ