前の日へ トップへ 次の日へ

7日目 2006/8/11  (イエローストーン国立公園 オールドフェイスフル マンモスエリア)

レイクカントリー

湖沿いの温泉Geyser Basin

今朝も6時起き。昨日は夜なので気がつかなかったのですが、 ホテルの窓からはイエローストーンレイクが見えます。
さて、今朝は出発前に、まずイエローストーンレイク沿いの ガイザーベイスンを見に行きます。海沿いの温泉地帯で 湖の近くにいくつもの熱泉が出来ています。 なかには、湖の中に 海底火山のようにクレーター上の噴出口ができているものまであります。 日本人なら、ここに露天風呂をつくれば気持ちいいだろうなーとおもうのですが、温泉文化がないアメリカではそうはならないようです。

湖を見ていると、カヌー(シーカヤックかな?)を漕いでいる 人を何人か見かけます。 波もなく静かな湖を漕ぐって気持ちよさそうです。 やっぱり国立公園は自転車やカヌーなど自力で移動できれば より自然を満喫できそうです。

さて、温泉も見物してホテルに戻る道。 車が何台か止まっています。 ふと人の見ている方向を見ると、エルクが草を啄んでいます。 エルクも朝ご飯ですね。

アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone
湖畔沿いの熱泉にて。ブロッケン現象? 湖に出来ているクレーター。 カヌーが気持ちよさそう エルクも朝メシ探し
今日の朝ごはんは、昨日買い込んでいたサンドイッチとオレンジジュース。 まあ、この旅にしてはまともな方。 出発前に、明後日の宿の予約をしておきます。本当は行き当たりばったりにしたかったのですが、キャスパーでの出来事もあるので、念のためチェック。
念のためチェックして良かった... 希望の「ジャクソンホール」には 宿が空いていませんでした。というわけで、もうちょっと先のアイダホ州で 宿を確保(最初、ホテル予約のWEBサイトに 「ID」ってでてきて何だろう?と思ったのですが、 アイダホの州略号なのですね。)

ガイザーカントリーへ

Continental Divide

さて、明後日の宿も確保したし、出発。 今日は8の字ループの一番下から、左側を通り、一番上まで行く行程です。
北側の道は、山道になっていて、森の中を通っていきます。 森の中の休憩所で休んでいたところ、一昨日コーディーの街で見かけた クラシックカー(A型フォード)が通っていきました。やっぱりイエローストーンには、こういう昔ながらの車も似合うなー。

さて、北に向けて走っていくと、コンチネンタルディバイドを2回越えます。 ちょうど大陸分水嶺が入り組んでいるところで、そこをまっすぐに突っ切るので、2回越えるのですね。 それぞれのところで、大きな看板が出て休憩所になっています。やはり、アメリカ人にとっては、大陸分水嶺は特別の意味を持つようです。

途中、 Kepler Cascadesという二重の滝でまた一休み。 あまり流れも激しくもない森の中の滝を伊豆の七滝のような 日本の滝に似ています。

アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone
イエローストーンに似合っているクラシックカー コンチネンタルディバイド(大陸分水嶺)では、このように 大きな看板とレストエリアが設けられています OldFaithfulに向かう途中にある滝。

有名な間欠泉 Old Faithful

さて、もうちょっと進むと、いよいよ、OldFaithfulのエリアです。 驚いたことに、立体交差のインターチェンジになっています。 インターチェンジのあたりからも蒸気が上がっています。 さすが、有数の温泉地帯です。

インターを降りてしばらく進むと、大きな駐車場に到着。 本当1000台ぐらい止められるのではないかという様な大きさ。

駐車場のすぐ近くに、目当ての「オールドフェイスフル」があります。 よく、観光ガイドに載っている「大きな間欠泉」です。 この間欠泉は約90分に一度噴出するのですが、この 噴出間隔が正確なため、 "Faithful"(誠実) と名付けられて いるようです。 ビジターセンターには、「次の噴出はxx時xx分頃」 とスケジュールが掲げられています。 まるで映画の上映時刻 の案内のようです。

オールドフェイスフルはそれこそ130年以上前からの観光地なので、 現在の国立公園の「自然をそのまま残す」という方針と違って、 「アトラクション」として作られています。当時はテーマパークなど 無かったので、こういう大自然の驚異は、これ以上ないアトラクションだったのだろうなー。

間欠泉を取り囲むように 展望席が設けられていて、その外側にはビジターセンター、レストラン、宿が作られています。 宿は OldFaithful Inn という丸太小屋ですが、この 丸太小屋自体100年以上前からあるものなのですでにこれ自体が観光名所になっています。 6階建てぐらいの世界でも有数の建造物で、 中は宿泊者以外にも解放されています。部屋はそれなりにあるようですが、トップシーズンの予約はかなり取りづらいです。

アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone
Old Faithful の雑貨店。これ自体が歴史を感じさせる建物です 吹き上げる 間欠泉 このようにのんびりと見物しています

運良く、到着してすぐにオールドフェイスフルの噴出でした。 間欠泉の周りは鈴なりの観光客でにぎわっていて、噴出とともに、 「オオーー」というどよめきがおき、シャッターを切っていました。 噴出は大体40mぐらいで1分弱続いた感じです。1分ほどすると 高さがだんだんと低くなり、あとは水蒸気の煙です。

Old Faithfulエリアの熱泉/ モーニンググローリー

オールドフェイスフルの噴出も落ち着いたので、 このエリアのトレイルを歩きに出かけます。 このエリアはオールドフェイスフルだけでなく いくつもの間欠泉、熱泉が集中しているエリアです。

イエローストーンは日本人は少ないかと思ってましたが、やはり 有名なオールドフェイスフルなので何人か日本人とすれ違います。 関西のおばちゃんたち。

「ここは緑でええわー。土ばっかりじゃつまらんもんねー」
と話してます。 確かにその通り。

川を渡り、山に登ります。100mほど登ると、エリアを一望出来ます。 気持ちいいー。
アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone
山に登って、Oldfaithfulを一望。 間欠泉を囲んで 施設が建ち並ぶのが分かります。 近くの熱泉。 水滴がかかります
このあたりには、大小様々な熱泉が集中しています。 なかでも圧巻は、「モーニンググローリー」。 オールドフェイスフルからは2kmほど歩かなければならないですが、 歩く甲斐はあるというもの。
「モーニンググローリー(Morning Glory)」 とは英語で「朝顔」の 事なのですが、確かに上からのぞき込むと、形が朝顔に似ています。 形だけではなく、色も朝顔のように外側から中心に行くに従って 色が変化しています。 一番外側は茶色、内側に行くに従って、 黄土色、緑、青 と変化していきます。
茶色いところはバクテリアのようで、青いところはバクテリア が熱すぎて住めないようです。 このため、温度が変わると色も変わってしまうようです。

アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone
モーニンググローリープール。 五色に色が変化しています
自然を守らない人たちが泉にゴミやコインを投げ込んだりしてしまうと、 泉の温度が低くなってしまい、中心のきれいな青が無くなってしまうとか。 なので、レンジャーの人たちが危険を冒して一年に一度、泉の中の清掃を行っているそうです。 ご苦労様です。

モーニンググローリー以外にもいくつも特徴的な 間欠泉がいくつもあります。
気持ち悪い形の「グロトガイザー (Grotto Geyser)」 なにか、骸骨のような気味悪さ。 昔からこんな形をしていたみたいで、 当時ここを訪れた画家も数多くのスケッチを残しているようです。 でもきっと当時の街の人たちは「こんなウソ描いて〜」と眉唾ものだったのだろうなー。

グランドガイザーは、噴出間隔はオールドフェイスフルよりも長いのですが いざ噴出するとオールドフェイスフルよりも高く高く吹き出すようです。
アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone
グロトガイザー。 この奇妙な形に昔から注目が集まっていました。 熱泉が川に流れ込みます 川岸は白くなっています
ぐるっと見回ってちょうど90分ほど。今日2回目の噴出を見ます。 もうアメリカ人の老若男女が泉の周りに大集合ですよ。 この熱気がアメリカらしいです。ちょうど1時頃で、前回の噴出時 よりもさらに人が多く集まっています。 噴出と同時にわき上がる歓声。やっぱりここは100年経っても飽きの来ないアトラクションですなー。このまま今後もずっと噴出しつづけて欲しいなー

アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone
これ自体が歴史のある Old Faithful Inn Old Faithful Inn の内側 午後の噴出直前。 人だかりができています
オールドフェイスフルを出たのが1時過ぎ。 また北に向かいます。 道沿いにもガイザーが続いています。 一つ一つ見ていたいけれど、さすがに時間が無く進んでいきます。 草地の中にもくもくと熱水が湧いていたり、川の中に白い石灰(?)の 固まりを見せていたりと、世界最大の温泉地帯らしいが広がります。

アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone
Old Faithful - Norris の途中にある滝

熱水地帯 Norris へl

今日のもう一つの見所「ノリス(Norris)」に到着です。
看板によれば、このノリスのエリアはイエローストーンの中でも 一番の熱水噴出エリア(っていうことは世界の中でも有数の噴出エリア)だそうで、確かにあちらこちらでブクブクと熱水が噴出しています。
ちょうど別府の「坊主地獄」と同じような風景。別府の地獄のスケールを10倍以上にしたような感じといえば、別府を訪れたことがある方には伝わるでしょうか。ちなみに、日本だと温泉噴出地は通称「地獄」ですが、 アメリカだと「ドラゴン」です。 確かにドラゴンが炎の息を吐いている ように見えないこともない。

アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone
ノリス。 Green Dragon Spring という名前が付いています。 ノリスの熱泉の一つ ノリスにある青い色をした熱泉
さて、ここは別府の「○○地獄」のような観光地ではなく、屋根もない屋外でさらにこの日は雲一つ無い快晴でおまけに2000mを越える高山で紫外線が強い。 この日だけ日焼け止めを塗るのを忘れていたのですが、これだけのことで、真っ黒に日焼けしてしまいました。

さて、ノリスをでて、さらに北に向かいます。 この道は昨日逆方向に走った道。草原の中を 所々温泉が湧いているエリアです。 まさに動物たちの楽園ですね。

石灰の階段 マンモスエリア

山を下っていくと、マンモスエリアに到着。 今日の宿泊地です。

アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone
マンモス全景
マンモスは、オールドフェイスフルと並んで、昔からの 観光地です。 見所は、「テラス」とよばれる 石灰の段々畑。 トルコに「カッパドキア」という同じような 段々畑がありますが、あれのアメリカ版です。 今は水の噴出が止まっているようで、カッパドキアのような 純白ではないのはちょっと残念。

アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone
マンモスにあるテラス 奇妙な塔。熱泉の長年の作用で出来ました マンモスのテラス
さて、今日はいつもよりも早くホテルにチェックインです。 マンモスは100年以上前からあるリゾートホテルで格調たかい ところ。 どの部屋を予約したか忘れていたのですが、 ホテルの部屋に泊まれるかなーと思ってました。
実際は予約していたのはロッジの方でした。 このロッジ、シャワーどころかトイレも無いただの 寝床だけがあるという質素なところ。トイレとシャワーは50mほど 歩いたところにある共同のところを利用します。

アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone アメリカ旅行記イエローストーン国立公園 yellowstone
公園内のガソリンスタンド。 年代物のガソリンポンプです ホテル近くまででてきているエルク 今日の宿。 こんなちっちゃいところです
3日連続でバスタブに浸かれないのはさすがに疲れがとれない。

でも近くには、昨日チェックした露天風呂(Boiling River)があるじゃん! ということでさっそく行くことに。 まずは、下着の代わりに海パンをはいて その上からズボンをはいておきます。プールがある日の小学生みたいですね。

Boiling River で露天風呂に浸かる

車で10分ほどでBoiling River 入り口に到着。貴重品は車のトランクに入れ、車に鍵とバスタオルだけもって、川沿いの道を歩いてきます。 歩くこと10分ほど。「Boiling River」に到着。 さっそくここでズボンとシャツを脱いで川に飛び込みます。

ううっ冷たい。そう。川の水は夏でも冷たくさらに流れが急。 仰向けになって、足と手で体が流されないようにゆっくりと、 熱水が合流しているところまで下っていきます。

Boiling River の温度は多分70度程あって、触っていられないのですが 川との合流点は40度ぐらいのちょうどいい温泉です。

ちょうどいい場所はピンポイントなのですが、ここに 座ると気持ちがいい。 下は、コケが生えた岩でちょっとぬるぬる しているのですが、まあそんなのも本当の天然露天風呂らしく いい感じです。
この場所は公式の地図には載っていないのですが、 やっぱり有名どころ。多くの人が浸かっています。 やっぱりアメリカ人も温泉気持ちいいと思うのですね。

湯上がりもさっぱり。久々に筋肉もリラックスしてロッジへ戻ります。 そうそう。帰りの車は、シートにバスタオルを敷いて海パンで運転。
まあ、こういうのができるのも、宿が近くにあるならでは!。


さて、今日の飯はロッジ近くのカフェテリアでハンバーガーです。
ハンバーガー自体はちょっとパサパサしてそれなりなんですが、 ここの店員さんがきれいだし愛想よくていい。!。 名札見るとベトナム出身 のようです。写真を撮らせてもらえば良かったなー。


そんなかんなで温泉にも入って久々に疲れがどっと出てきて、 ベッドにごろっとしていたら知らないうちに寝てしまってました。 明日はいよいよイエローストーン&グランドティトン。 国立公園内での宿泊も最後です。
前の日へ トップへ 次の日へ