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アーチーズへ向けて出発4:30に携帯の目覚ましで起床。もうぐっすりと寝てました。 時差ぼけも一気に解消したみたい。モーテルの時計は狂っていたので、携帯電話持ってきてよかった。外は真っ暗闇ですが、出発準備を進めます。今日はトレイルをかなり歩くので十分な栄養をとっておく必要があるので、 昨日ウォルマートで買ってきた電子レンジでのハンバーグを平らげ、 ヨーグルトを2つ食べて体調万全。 モーテル出発は5:00。東の山の稜線がうっすら見えてきていますが、まだ外は真っ暗です。 目の前のI-15 に乗り込み南を目指します。 昨日買ってきたiPodのトランスミッターを接続し、カーステレオをFMに合わせて持ってきた音楽をかけます。 まずはカーペンターズから。 単調なインターステートの移動にはなんとなくカーペンターズがいいなー と思ってたのだけど、これ正解。 "Top of the World"なんて延々と広がる道路にピッタリかなー。 I-15 を50kmほど南に進んで、Provo という街はずれにある Spanish Forkを左折しユタ州道6号線(UT6)をひた走ります。そういえば "Fork"と付く地名はあちらこちらにありますが、フォークのように「分岐」というような意味ですね。
UT-6が終わり、I-70に合流です。 I-70はグランドサークルの北の端をかすめてアメリカを横断している主要インターステート。荒野の中80マイルで巡航してしばらく行くと、看板に「Moab, Arches National Park」って書いてあります。 いよいよ来ましたねー。ここでI-70を降り US191号線で南に進みます。横には赤茶けた岩山が見えてきて、4年前のグランドサークル巡りがよみがえります。 キャニオンランズ国立公園への入り口を通過して、さらに10kmほど走ると、アーチーズ国立公園の入り口です。 いよいよ到着。 ゲートにてアメリカ全土の国立公園で1年間有効な "National Park Pass"を $50 で購入して入場。
アーチーズ国立公園アーチーズ国立公園は、岩に穴が空いてアーチ上になったものが沢山あるところからその名前が付いてます。 何万年ものの浸食作用によって岩が削られて穴が空いたのですね。デビルズガーデン... 平野の中にとげとげしい岩があちらこちらに林立していて、まさに「悪魔の庭」といった様相です。 この「デビルズガーデン」は、アーチーズの中でも人気の高いエリアなのですが、駐車場が少なくて止めるのには苦労するようなのですが(そりゃそうで、一度止めたら何時間もトレイルを歩くのでなかなか戻ってこないわけで)、運良くトレイル入り口に近いところに1台分空いていて止められました。
まずは一番近い「ランドスケープアーチ」を目指します。 ランドスケープアーチは、アーチーズ国立公園の中でもかなり大きなアーチ(穴の幅60mぐらい) で、アーチ部分の崩落がいまも続いていていつ崩れてもおかしくなさそうなか弱さです。 その繊細さゆえに公園内でもかなりの人気があるアーチになっています。一番細いところで太さが2mほどとのことで、いつ崩壊してもおかしくは無いでしょう。。。50年後には多分見られない景色かと思います。
岩が砂で出来ているので、水の浸食などで簡単に穴が空くわけですね。 これはアーチーズに限らずコロラド川流域の峡谷の地形など一般にいえるようです。 岩場を歩くと周囲にはアーチや穴が空いた岩が沢山。中でもこの付近でのお勧めは、パーティションアーチ。メインのトレイルから500mほど脇にそれますが、いい眺めです。 岩盤に直径10mほどの穴が空いていて、穴の向こうに遠く向こうの平原が見えます。 パーティションアーチの近くにあるナバホアーチは、大きな壁を2枚立てかけたような独特の形で、片側の壁に穴が空いていて、中が秘密の空間になっています。
ここからは来た道を引き返してもよかったのですが、ちょっと冒険したくなって「プリミティブトレイル」を歩いて戻ることに。 しかしまあ、これがかなり大変。 歩いている人が少ないし、道が分かりづらい。 ケルンを目印に歩いて行くのですが、分かりづらいところがいくつかあって実際に何度か迷いました。ほとんど通り過ぎる人もおらず、本当に正しい道なのか分からなくなることもなんども。 炎天下じりじりと太陽は照りつけ、岩山のアップダウンを繰り返すので喉が渇く。。。 持ってきた水も残り少なくなって、とにかくここから早く元の道に戻りたい気分。
このあたり、デビルズガーデンの名に恥じないような、奇岩の連続です。針のように尖って、地層の関係でまだら模様の針の山のような地形、表面が彫刻のように削り取られて無数の仏像があるような地形 などなどここでしか見られないような風景が広がっていました。 この激しい地形を抜けると、一転草原地帯に出ます。 広がる草原と奇岩という地形はこの世のものとは思えない。 ようやく、トレイルは元のランドスケープアーチの所に戻ってきてここからは元来た道を引き返して、トレイル終了。 トレイル入り口の水道で顔を洗ってリフレッシュ。ふーっと息を吹き返します。 ウインドウセクションさて、ちょっと一休みして、今度はウインドウズセクションへ移動。アーチーズの中でも手軽に見れて、迫力もバッチリという観光にはもってこいの所ですね。デビルズガーデンからは車で結構戻ります。ウインドウズセクションには、ノースウインドウ、サウスウインドウ、ダブルアーチ、タレットアーチと大きなアーチが4つほどありますが、どれもかなりの迫力。中でもタレットアーチは、周りが平たくなっている中でそこだけ岩山が残り、さらに複雑な穴が空いているというなんとも迫力があるアーチです。アーチーズの中で、アクセスしやすく一番迫力があるエリアだと思います。
横から見ると人の顔のようにも見えます。昔はとなりにもう一つ同じような岩があったそうですが、しばらく前の嵐の夜に倒れてしまったとのことです。 非常に特徴ある形なので、写真を撮る人が沢山います。 ハーレーにのった二人組の一見コワモテのお兄ちゃん二人組。 いきなり駐車場に寝っ転がりカメラを路面において、自分たちのバイクとバランスロックを一緒に入るようにセットして、セルフタイマーで自分たちも写ろうとしています。 なんか気持ちわかるなー。。 ただ道路にカメラをおいて危ないので近くのおばあさんが「お兄ちゃんたち危ないわよ!。 私がカメラ撮ってあげるからホラホラ並んで」 とお節介を焼いてました。アメリカらしくてほほえましい。
デリケートアーチここから、アーチーズの主役.. というかユタ州の車のライセンスプレートにもなって州のシンボルにもなっている「デリケートアーチ」に向かって移動します。 公園中央にあるバランスロックからは約20kmほど。デリケートアーチ のトレイルの入り口の駐車場に到着。 ここは夕日が見頃です。すでに結構人が集まっています。デリケートアーチへは、駐車場からトレイルを歩き、岩山を登っていきます。 普通に歩く分にはなんてことないところですが、すでにデビルズガーデンでくたくたになっている体には結構応えます。。。実はこのとき軽い熱射病になっていた気も... 岩山を登って、幅1mも無いような道を歩くと、目の前にいきなりアーチーズが見えてきました。 やっぱり圧倒的な存在感。他のアーチのように「岩に穴が空いた」 という形ではなく、奇麗なアーチ型。周りの地形がすっきりとしているのもさらにこのアーチを際だたせています。 しばしここでアーチを眺めています。 残念ながら夕日は出ませんでしたが、満足。夕日を見るのに結構人が集まってましたね。日本人の家族連れらしき人たちも来ていました。 さて、ほぼ丸一日使ったアーチーズ国立公園のトレイル歩きもこれにて終了。結局ほとんどの見所を見たことになります。 我ながらなかなか。
モアブ今日の宿は、この近くのMoab という街にとっています。 このあたりのアーチーズ、キャニオンランズといった国立公園のゲートウエイになっていて、レジャー客でにぎわっています。このあたりを自転車で走る人も多く自転車道も整備されています。 そういえば、余談になりますが私がこの8年ほど日本で乗っている自転車は「Schwinn Moab」といって、実はこの小さな街から名前がとられています。それを知ってからこの街のことが頭の隅で気になっていました。雄大な国立公園地帯をマウンテンバイクで疾走する人たちや、自転車を大事にする街をみて、この名前に込められた意味が分かった気もします。 さてモアブ付近のガススタでこの旅最初の給油。これまでの旅と同じくポンプの所にクレジットカードを滑らせて給油。。。と思いきやうまく行かない。 この旅を通じて、ガソリンスタンドのクレジットカードはほとんどエラーになりました。 どうも去年あたりからチェックが厳しくなってアメリカ外で発行されたカードは受け付けられないみたい。 ちなみに、カードがはじかれた場合、場合はレジに行って「ポンプxx番満タンにします "I want to fill it up at pump number xx (適当)"」というと、店員が"Pay inside?" と聞いてくるので「そうです」と答えると、ポンプを有効にしてくれます。 これで満タンにしたあと、もう一度店に行って後払いします。 レジの所ではカードを読み取ってくれるのでOK。 ある意味入れ逃げも出来ちゃうわけですが、ここはお互いの信用で成り立っているんでしょうね。 きっと監視カメラにも写っているだろうし。 今日のホテルはモアブの「SleepInn」というところ。Moabの街はホテルがとりづらいとガイドブックで見ていたので、念のために事前予約したのですが、空いているモーテルも多く、そんな必要は無かったようです。 SleepInn は街はずれなのでちょっと行動しづらいな.. まあ、 部屋はむちゃくちゃ広くて、ベッドもこれまでに経験した中では一番大きい。 幅が2m程あるし。。 ただ、バスタブがなく、ただのシャワールームだけというのが残念。 実は1階に「HotSpa」、つまり大きめの温水プール があったのですけど、気がつきませんでした。この旅では「HotSpa」 が着いたモーテルに2件当たりました。アメリカ人もやっぱり肩までゆったりと浸かれるタイプの風呂に入りたいのだな。
そんなこんなで二日目終了。かなりくたくた。 明日は早いので、10時過ぎに就寝。
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