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夜明けの砂丘・デスバレー
2日目。今日は朝一番から、メインイベントです。
デスバレーの中でもここぐらいの「砂丘」に行き夜明けを
見るのです。デスバレーは「砂漠」といわれますが実際は
荒野で、乾燥した土が広がっている場所なのです。 ところが実際にサハラ砂漠のようないわゆる「砂漠」になっている場所が あります。今日泊まったストーブパイプウエルズビレッジの から3kmほど東側に行ったところにそれがあります。 英語では"Sand Dune"と呼びます。 5月の夜明けは5時半ぐらい。今朝は4時起きで 真っ暗なデスバレーの道を車で移動。地図は持っているけれど どこら辺が砂丘なのかがよく分からずにちょっと不安になりながら 車を走らせていきます。 元々交通量の少ないデスバレーの道で さらに夜明け前。 当然車なんて通っていません。誰もいない道を 走らせていくと、観光地を示す茶色い看板で”Sand Dune" とかかれている場所に到着。 砂丘も何にも見えないけれど まずはここに車を止めて、道の横に入っていきます。 少し目が慣れてきた頃、足跡が奥に続いているのが見えてきました。 足下が砂に埋まりながらも砂丘を上ってみると、さらに先に大きな砂丘が 見えてきます。ここまできたら勢いで移動します。砂丘を下るのは 軽々と行けるのですが、登りはやはり砂に足を取られて大変です。 後から見ると、足跡の部分がきれいな半円形の模様を形作っています。
そうそう。砂丘は「一面の砂の海」のはずなんですが、くぼみにはかなり 草木が生えていました。これは、去年の洪水の影響で水たまりができたため らしいです。普段水がなくても、草木の種はどこかに埋まっているんですね。 日も高くなり始めたので、砂丘を駆け下りて、道ばたに止めた車に戻ります。 すでに靴の中からポケットから砂でいっぱい。
砂漠に咲く花ロッジでトーストをパクつき、周囲を散策してデスバレーの旅に出発。 まずは公園のビジターセンターがあるファーニスクリークを目指して東へ 出発です。そうそう。ストーブパイプウエルズロッジのレストランに「ストーブパイプウエルズ」 の地名の由来が書いてありました。 てっきりストーブのように熱い井戸があるからそういう 名前を付けたのかと思ったんですが、そうではなくて開拓者が昔この場所に泉を見つけて、 その目印としてパイプを埋めたことが揺らいだそうです。 先ほどの砂丘を越えて10マイルほど行くと、「Salt Creak」という小川が あります。デスバレーは砂漠で水がないように見えて、清流があるのが驚きです。 小魚も群れになって泳いでいました。これも異常気象のせいですかね。 異常気象といえば、今年は数十年ぶりといわれている花の咲いた年だそうです。 1ヶ月ほど前がピークだったようですが、それでもまだ道ばたに砂漠タンポポが 咲いていました。 普段は周囲一面土色のところが、淡い黄色になっていて、 それはそれは幻想的な風景でした。
公園の中心地ファーニスクリークには11時着。ビジターセンターで "National Park Pass" を購入。1年間有効でアメリカ国立公園どこにも入場できるというパス。$50です。 隣のガススタで念願の給油。 たしか ガロン3ドルぐらいの観光地価格。 高すぎです。 ここもポンプではクレジットカードを受け付けてくれず。 レジのおっちゃんに直接カードで支払いしました。「コンニチハー」って 日本語で挨拶してくれます。きっと日本人多いんでしょうね。 ここから南側に足を伸ばします。ここが公園内でもっとも走りやすいところ。 まっすぐな道がなだらかにアップダウンしています。 まずは30kmほど先のバッドウォーターまで向かいます。 バッドウォーターは海抜-85mのアメリカの標高最低点で水が干からびて 一面の塩の平野になっているところ。去年の洪水で水量が多くなったのか、 3年前に見たときと比べても白い部分が大きくなっていました。
ここで引き返して、次はバッドウォーターの北側にあるナチュラルブリッジ。 190号から3kmほど未舗装の坂道を横滑りをしながらあがっていきます。 ここからさらに徒歩で500mほど上ったところに、「ナチュラルブリッジ」という 岩が橋状にえぐられたところがあります。なるほどたしかに天然の橋だな。 この一体は若干標高が高いので、かなり花が残っていました。 この一帯は狭い谷になっていて地面は一面の砂利。いかにも「川底」です。 去年の洪水の時はここを滝のように水が流れていったのだろうな。 デスバレー北部うねる道190号に降り、一気にデスバレーの北側のクレーター、 スコッティーズキャスルを目指します。同じ公園内と言っても、 北側までは100マイルほどあります。ファーニスクリーク、砂丘を通過して さらに北に向かいます。北側の方が道のうねりはきついです。75マイルほどで快走。体に感じるアップダウンが気持ちいい。 この道ではハーレーでツーリングしているグループに何度か遭遇しました。 アメリカ人にとってもこの道を走るのは気持ちいいんだろうな。 2時前にようやく目的地の Ubehebe Crater に到着。 直径800mぐらいの噴火口でした。
スコッティーズキャスルついで、坂道を上ること15分ほど。 次の目的地 スコッティーズキャスルに到着。ここはいわゆる「お城」 1930年代のお金持ちが別荘としてここにお城を建てたそうな。周りは何もないこの場所にまあ、よくこんな立派なものを 建てたものだと感心してしまいます。 標高が高いので 一応避暑地にはなるそうです。 このあたりでは大きなトカゲを 結構目にします。初めて見るとちょっとグロテスク。 ここはデスバレーに4つあるうちのガススタの一つが あるところ。 古いタイプの給油機はあるものの、ポンプに カードを入れるところもないし店員もいない。よくみてみると 「ガソリンを入れたい人は向こうの店のソーダショップまで声をかけてくれ」 と書いてあります。そうか。普段は無人なんだな。 さっそくソーダショップまで行き、そこのおじいさんに 声をかけると、ゆっくりと鍵を持って、ポンプのところまで歩いていきます。 で、その鍵でポンプの隣の小屋を開けて給油をしてくれました。思わぬところで 60年代アメリカを感じさせてくれました。 チップをあげるべきか迷ったので、 「おつりはいらないです」と行ってそのままスコッティーズキャスルを 後にしました。
ラスベガスへHell's Gateこれでデスバレーの行程は終了。公園を抜けるだけなのですが、公園の外に出るだけで ここからまだ100kmほどあります。さすがデスバレー。砂丘まで戻りそこから、 Mud Canyon を経由して公園を抜けるコースです。Mud Canyonを上って、最初の小高い 丘にある休憩所はその名も "Hell's gate"。「死の谷」やら「地獄の門」やら 名前が怖いけれど、昔の人の本当の実感だったんだろうな。ゴーストタウン RhyoliteHell's Gateを抜けて1316mのDaylight Pass を越えると、デスバレーとも お別れ。ここから先、ネバダ州に入り、道路はNV374と名前を変えます。 まるで滑走路と見間違えるような20kmぐらいの道です。この道を越えると Beattyの街ですが、その前にRhyoliteというゴーストタウンにいったんよります。 Rhyolite はかつての鉱山の街。昔は8000人ほど人口があったようですが、 今は廃墟と化しています。きれいな崩れ方をした建物がいい寂れ方を しています。
ラスベガスへの道・US95Beatty からはUS95に乗り一気にラスベガスへ。ここですでに5時。ラスベガスまでは 110マイル。まあ、暗くならないうちにつくかな。US95はインターステートといっても いいぐらいの広々とした道。80マイル巡航で、さくさくと距離を稼ぎます。途中インディアンスプリングスで給油して、しばらくすると「都市」の風景になってきます。 ラスベガスのランドマークのストラスフィアタワーが見えて ようやくラスベガスにきたことを実感。US95を離れ、I-15 SouthBoundに乗りいよいよ ラスベガスの中心部へ。 今日のホテルは「サンレモ」。あんまりランクのいいホテルでは ないかわりに安い。場所はMGMの近くということだけ覚えていたがインターはどこかは 調べてなかった。当てずっぽうで降りると.... まあ、場所は当たっているのだけど この出口は左折できない。。。強制的にラスベガスストリップと反対側の方向に行ってしまった。 Uターンのために入った路地は実は別のホテルの入り口。ホテルの敷地をぐるりとまわって、 何とかUターンしてリカバリー。ようやくラスベガスストリップに到着した。土曜日の夕方 ということもあって、一番のにぎわいでした。 タクシーと高級リムジンで埋まった 片側6車線の道を3ブロックほど走って、今日の目的地サンレモに到着。 ふー。今日も結構走った。
さあ、明日はルート66を巡る旅だ。 そうそう。 デスバレーに関しては3年前の旅行記もよければあわせてご覧ください。 【2002アメリカ旅行記・6日目】 |
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