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4日目 マンハッタンを歩く(8/3)

街を歩く

昨日まででとりあえずニューヨークのめぼしい観光地は回ったので、今日はゆっ たりと町中の見物をすることにする。朝は今日も一緒で、ホテルの隣のグロッ サリーショップで朝飯。朝飯といっても、ホテルで調理は出来ないのでパンと フルーツ程度だけれど。
朝飯をパクつき、まずは地下鉄1線で一気に南へ。最初の目的地はローワーマンハッ タンのファイナンシャルディストリクト。平日朝のニューヨークのオフィス街 へ行く地下鉄。満員電車。もう観光気分じゃなく日々の通勤そのもの。カバン も普段通勤に使っているのを持ってきているし全く違和感がない。96th stで 既に満員の地下鉄に体を滑り込ませるように乗り、ドアそばに位置をとるのも日 本と同じ。どうでもよいが、ニューヨーカー気分。 Chambers Streetで降り 市庁舎辺りから今日の散策をスタート。ブルックリン ブリッジの入り口があるあたり。思ったよりも「忙しく歩くニューヨーカー」 という人たちは目にしなかったな。 そういう人はウォール街に行かないとい ないのか?東京と若干違うのは、ビジネス街でありながら、あくまで世界的 な観光都市であるところ。平日朝にオフィス街を観光で歩いていても全く浮か ない。同じように観光している人がたくさんいる。
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市庁舎近くの噴水 市庁舎近く。 同じく市庁舎近く。政府系の建物があるためセキュリティが厳しくなっています
この辺りからのんびりとブロードウエー沿いに歩いて北上。昨日自転車で通過 した地域をのんびりと歩いてゆく。

カーストアイアンの建物が並ぶSOHO地区

ちょっと歩くと「カーストアイアン」という独特の鋳鉄で出来たビルが特徴の SOHO地区に出る。このSOHO地区は最近ではミッドタウンに負けないぐらいブ ティックが建ち並んでいるエリアらしい。ガイドブックによると、ミッドタウ ンよりもこじんまりとして一見さんでも入りやすいところが特徴とか。 この 「カーストアイアン」という建物。柱がローマ建築のような形になっているの が特徴。石製ではなく鋳鉄で出来ているそうで、20世紀初頭の特徴的な建物ら しい。だいたい10階建てぐらいの建物が多い。
そうそう。SOHOといえばインターネットがはやりはじめた頃の1995年ぐらい に「Small Office Home Office= 在宅勤務者」の略として有名になったのだが、 これってどう見てもこの地区を意識して作った造語だな。 そもそものSOHOの 略は South Of HOuston street (ハウストン通りの南側)という程度の略。
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ソーホー地区。カーストアイアンという建築様式 同じくソーホー地区。この辺りの建物はすべて同じ「カーストアイアン」でした ソーホー地区。色とりどりの建物。アパートやブティックとして利用されています
このエリア、縦横10ブロックぐらいの小さなエリアなんですが、近年ますます 人気が出ているところです。この古いけれど、きれいに手入れされたビルの中 に今はやりのブティックが数多く入店しているのが特徴。 古いビルの中にモ ダンな店が入るのはこの地区だけじゃなくて、マンハッタン全体にいえること ですが、この地区が最もそういう傾向が高いところです。いい味を出している んだよな。この辺りは狭い路地をニューヨークの二階建て観光バスが通ってい て、観光地としても認識されているようです。
特に買い物もせず、ハウストン通りをちょっと東に移動して、イーストビレッ ジ地区へ。

日本人街もありそうなイーストビレッジ

ハウストン通りからちょっと北に行ったところのスターバックスでまたまた、 ヴェンティのアイスコーヒーにありつく。さすがに朝一から歩き続けていて ちょっと喉が渇いてしまった。やっぱりマンハッタンだけあって、スターバッ クスはよく目に付く。昨日に引き続き、Ventiサイズのアイスコーヒーを頼み、 半分ぐらい飲んだ後、ミルクを半分補充する。なんかせこい飲み方だけど、こ のぐらいの量を飲まないと喉が渇いてしまう。気兼ねな く暑い中を歩き通すのも一人旅ならでは?
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イーストビレッジ(かな?)この置物、手でまわります イーストビレッジの街並み イーストビレッジにある日本居酒屋。周囲と調和している様な気もします
ここから東に向かったあたりがイーストビレッジ。このあたりは、カジュアル な地区。 SOHOが青山、代官山だとしたら、イーストビレッジは下北沢のよう な所かな。 マンハッタンのどのエリアも、それぞれ何かしら世界に冠たるエ リアだろうに、徒歩もしくは地下鉄5分程度で移動できる箱庭感覚がマンハッ タンの素晴らしいところ。
イーストビレッジでは結構日本系の商店も多いようですが、日本語の看板出し た普通の居酒屋がおしゃれな建物の中に入っているのですが、不思議と調和し ています。さすが、人種のるつぼのマンハッタン。
ちょっと歩くと、ユニオンスクエアのちょっと南に出てきます。この辺りは古 いデパートが建っている辺り。古本やさん(Strand bookstore という店)もあ り、店の前には1ドルに値付けされた本が並んでます。中にはいるには、万引 き防止のためか、荷物を預けなければなりません。パスポートなど貴重品も多 いし、ちょっと躊躇してここぱパス。
ここを一ブロックほど北に行くとユニオンスクエア。この公園の周りには Virgin Megastore 、トイザらスなど大型店がならんでいます。ものの試しにト イザらスでちょっと時間つぶし。幼児のオモチャだと日本でも米国でもそんな に商品に変わりはしない気がします。この辺りをちょっと散策。そういえばこ の辺りでは、看護婦さんのような服装をした人が多くいたのですけれど、緑、 黄色、紫など色づきでそれぞれ連れ立っているグループはみな同じ色の服装を していたのだけれど、どういう事だったのだろう?役割毎に色が決まっている のかな?
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ユニオンスクエア近くの古本屋。店の外には1ドルの安売り本を売っていました たぶん3番街。昼時なので、デリは繁盛しています

またまたミッドタウンへ

さらに北に歩きます。遠くにニューヨークのもう一つの摩天楼「クライスラー ビル」が見えてきます。エンパイアステートビルが実利重視な姿なのにくらべ て、クライスラービルは頂上の装飾がまるでゴシック教会の尖塔のよう。頂上 の光り輝く部分はステンレス。こちらも1930年代製。この部分はクライスラー の工場で作ったとのこと。お互いに競い合っていたんですね。19世紀後半から 20世紀前半のアメリカの勢いの激しさを感じるものがニューヨークには多い。 す。
クライスラービルはどちらも繁華街の3番街と42nd stの交差点に立っています。 おまけに鉄道のグランドセントラルターミナルの隣という最高の立地。この近 くにはMetLifeビルもあり、現在でもマンハッタンの中心という感じがします。
アメリカ旅行記 ニューヨーク マンハッタン クライスラービル アメリカ旅行記 ニューヨーク マンハッタン グランドセントラル駅
クライスラービル。最上階あたりは建築当時のハイテク素材ステンレスが使われています。 グランドセントラル駅。昔の駅だけあって豪華な作り。
鉄道がマイナーなアメリカにあってもニューヨークは地下鉄始めとして電車が 今でも主要な交通手段になっています。また、東海岸は電車網が発達していて、 グランドセントラル駅と、ペンシルバニア駅は今でも交通の中心になっています。 それ以上にこの駅が素晴らしいのは、建物そのもの。入り口などまるで博物館 のようです。 1913年建造。中央コンコースは非常に高い天井になっていて開放感がありま す。アメリカの地方都市だと、駅の建物自体は立派だけど、微妙にダウンタウ ンからはずれていて、ほとんど乗客もおらず廃墟に近いような鉄道駅が多いで すが、ニューヨークでは今でも街の中心にあるところが立派。
ここからは42nd st を例によってタイムズスクエアまで歩いてゆきます。マン ハッタンに来てから何度もここを歩いています。ミーハーながらこの通りの雰 囲気が気に入ってしまった。
ちょっと歩くと五番街とぶつかって、この交差点にあるのがニューヨーク市立 図書館。行きの飛行機の中で見た映画「ザ・デイ・アフター」で舞台になった 場所。映画では暗に「マンハッタンの中心地」という意味を持たせているんで すな。自由の女神、エンパイアステートビルなどは昔から知っていても、この 場所は知らなかった。
誰でも図書館に入れるようなので、早速入館。閉架式の図書館なので気軽には 見られなかったですけれど、大量な蔵書がありそうです。 図書館内のギフト ショップも充実してました。図書館の入り口の階段には腰掛けてランチをパク ついたり休んだりする人も多く、憩いの場になってます。 ここをもうちょっ と東に行くと、タイムズスクエアのあるあたり。
そういえば、この日ではなかったけどタイムズスクエアの前で中国の法輪功の信者が パレードやっていたな。法輪功といえば中国で迫害されている宗教。 この信者が百人ぐらい黄色いユニフォームを着てタイムズスクエア一帯を行進してビラまき。 「法輪講は安全で平和を愛する団体です」とかいうようなビラ配ってました。 やっぱり世界の中心 ならではの出来事。
既に二時近くになっていたのですが、ここまで飯を食べてません。今日の昼飯 はこのエリアにある吉野屋。今は日本では食べられない吉野屋の牛丼を食べる のが今日の大きな目的。吉野屋は、 Yoshinoya Restaurant という名前になっ ていますが、ちゃんと牛丼を売ってました。Beaf Bowl すなわち牛丼は Regular とLarge の2種類。 なんでも大きなアメリカでのLarge指定ってこと で、量が気になりながらも、Largeを注文。 いやーな気が的中。 普通の特盛 りじゃなくて、これじゃあ特盛りx2.. 。 店で食べる場合もどんぶりじゃな くて発泡スチロールのトレイに盛りつけてました。 日本の吉野屋で持ち帰り にする時の発泡スチロールの箱を一回り大きくしたものをさらに横に2つ連結 したような形。この中に、米がたっぷりはいってたーんまりとアメリカビーフ の牛丼がのってました。
アメリカ旅行記 ニューヨーク マンハッタン 吉野家 アメリカ旅行記 ニューヨーク マンハッタン 吉野家
42nd Stにある吉野家 吉野家の牛丼。今の日本では食べられない貴重品

アメリカの日本食はたいてい変な味付けになっていて、なんか形だけ似ていて 味が違うものがあるのでちょっと気になりながらも食べてみると... うんうん。 懐かしい吉野屋の味。調子に乗って食べたら、夜まで腹が満杯でしたとさ...

マジソンスクエアガーデン

さて、明日はワシントン行き。ワシントンへはアセラ特急というアメリカ版新 幹線で移動。チケットは事前にインターネットで予約していて、駅で受け取る ようにしていた。計画を立てていたときは、ニューヨークワシントン間は飛行 機にしようかと思ったのだけど、空港までの移動オーバヘッド考えると無駄そ うだった。で、調べていくうちに「アセラ特急(Acela Express)」なるものを見つけて オンライン予約したわけです。
アエラ特急は、ペンシルバニア駅から出る列車。ボストン-ニューヨーク-ワシ ントンをむすんでいる高速列車で、アムトラックを走っている列車。アメリカ の列車は汚い、遅いと評判が悪かったのだけど、これを吹き飛ばすように高速 できれいな列車がこの区間に5年ぐらい前に導入されました。アメリカ版新幹 線といったところ。
同時多発テロ直後は、ワシントン-ニューヨーク間で飛行機が敬遠されてアセ ラ特急がかなり人気になったとのこと。さて、ペンシルバニア駅近くに来たの だけど、なかなか駅が見つからない。駅かと思った建物は、郵便局。地下に駅 があるので、入り口はちょっとわかりづらいところにあった。
ペンシルベニア駅があるあたりは「マジソンスクエア」というエリア。マジソ ンスクエアバッグってあったけれど、ここに因んでいるのかな? ペンシルバニア駅の近くは、ファッション街。ちょうど着るものが足りなくなっ てきたのでここにあった「OldNavy」でボタンダウンのシャツとTシャツ数枚を 買う。
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ペンシルベニア駅の向かいにある郵便局。鉄道で集荷していた時代の名残。日本でも東京駅の横にも郵便局がありますよね。 マジソンスクエアからのぞむエンパイアステートビル
今度の目的地は国連本部。42nd stの タイムズスクエアから地下鉄のシャトル 線にのってグランドセントラル駅へ。42nd st を東に行くとニュースなどで見 たことのある細長いビル。早速見学しようとしたのだけど、残念。4時で見学 時間終了だとのこと。わずか15分前。 回る順序を考えればよかったな。 行く ところが無いのでまたふらっとタイムズスクエアに戻る。
アメリカ旅行記 ニューヨーク マンハッタン マジソンスクエア
国連本部。時間外で入場できませんでした。残念

本場ブロードウエイのミュージカルを見る

マンハッタンに来たときから気になっていたのだが、タイムズスクエアの広場 には 「TKTS」 というブロードウエイミュージカルの当日格安券売りのチケットセンタ があります。ミュージカルはもともと見る予定もなかったのだけど、ふらっと 覗いてみたら、夜の部(「ソワレ」というらしい。昼の部は「マチネ」だそう な)のチケットが結構余っている。42nd stの駅にでかでかと掲げられていた 看板で覚えていたので、 「42nd Street」というミュージカルのチケットを購入。 $50なり。 そう そう。現金しか受け付けないので手持ちが少ない場合は注意。残りの現金のほ とんどを衝動的に払ってしまった。
8時からの公演だったので一度ホテルに戻り、先ほど買ったシャツに着替え、 再びタイムズスクエアへ。なぬなぬ。。。 場所は 「Ford Center for Performing Arts」... どこだろうな探していたら、派手に「42ndST」と電飾 されているところがそれだったか。 「Center for Performing Arts」...直訳 すれば「演芸場」。トヨタ演芸場といったところか。
公演1時間ほど前に到着。既に入り口には行列が出来ていた。このミュージカ ル、開演からすでに2年ほどたっているというのに未だに人気が高い。観客の 年齢は幅広いようだ。このホールも多分できて100年ぐらいになろうかという 歴史有る建物。ホールの待合所はさながらパーティー会場の様。 格安席で取ったチケットだが、これが二階の最前列というもっともよい席。こ ういう運がいいこともあるのだな。
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ミュージカルのチケットGET 開演前の Ford Center for Performing Art 劇場
ミュージカルの内容は、1930年代の大恐慌時代ころのブロードウエーミュー ジカルをテーマにした話。ベテラン女優が事故に遭ってしまい急遽新人女優が 演じるというもの。周りの人が優しく、人情物語ですな。まあ、内容自体はあ とからWEBで探して知ったという程度のことだけど、内容が分からなくても楽 しめました。 テーマが1930年のブロードウエーということでそのころはやっ ていたタップダンスなどが盛りだくさん。 ラスト付近の数十人でピタっとそ ろったタップダンスは鳥肌ものです。さすが、ミュージカルの本場。
このミュージカルでは、団員役で多くのダンサーが登場するのだけど、この人 たちも劇の中と同じようにいくつものオーディションをくぐり抜けてここに立っ ているんだよなー。劇中では端役だけど、とってもプライドもって演じている んだろうなと感じました。ミュージカルはもともと興味はあまり無かったのだ けど、本場でいきなり非常によい経験をしたので、俄然と興味がわいてきた。 もう一度見ようと思ったのだった。
ミュージカルが終わったのは夜10時過ぎ。夜のニューヨークは危なそうだけれ ど、ここミッドタウンに関していえば、人がかなり出ているので危ない雰囲気 は無い。地下鉄でホテルに戻る。さて、明日はワシントン行きだ。
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劇場の中。さながらパーティー会場 公演終了後。夜のミッドタウンに観客たちが流れ出してきます。右のおばあさんは嬉しそうな顔してます。

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