東急目黒線の歴史

〜念願の南北・三田線との相互直通運転開始へ〜


武蔵小杉で顔を合わせた営団9000系と都営6300形。

2000年9月26日、南北線溜池山王−目黒間、三田線三田−目黒間が開通しついに目黒線は念願であった地下鉄南北・三田線との相互直通運転を開始しました。このうち目黒−白金高輪間は営団・都営が施設を共用していて営団地下鉄(南北線)が第一種鉄道事業者、東京都交通局(三田線)が第二種鉄道事業者なので南北線、三田線の全線開通で三田線は正式に南北線に直通して運行する形になっています。目黒線沿線の商店街や南北線・麻布十番商店街などは南北・三田線の目黒延伸開通を記念して様々なイベントが行われました。今回の南北・三田線目黒延伸開業によって営団と都営の車両がこれまで顔を並べる事はありませんでしたが初めて顔を並ぶようになりました。
南北線、三田線はすべての列車が目黒線の武蔵小杉駅へ直通するわけではなく、途中の白金高輪駅止まりの列車も数多くあります。東急目黒線へ直通する列車は原則として南北線、三田線の列車を交互に運行しています。このため目黒線から南北線、三田線に直通する列車も早朝、深夜を除き南北線、三田線の列車を原則として交互に運行しています。また、東急車は南北線・三田線双方に乗り入れますが営団車による三田線への乗り入れ、あるいは都営車による南北線への乗り入れは行われていません。
第一種鉄道事業、第二種鉄道事業について
第一種鉄道事業は車両、路線を持ち、営業することで第二種鉄道事業は車両は持つが第一種鉄道事業の路線を借用して営業することです。


目黒線沿線周辺の新聞折込広告として配布された南北線目黒延伸開通を伝えるポスター
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開通を記念して営団地下鉄は目黒線沿線周辺の新聞折込広告として配布された南北線目黒延伸開通を伝えるポスターを配布し、都営地下鉄では三田線主要駅に目黒延伸開通を祝う垂れ幕が飾られました。


目黒延伸を祝う垂れ幕。

目黒線から記念すべき地下鉄線への直通一番列車となった奥沢5:00発の都営三田線直通西高島平行き511K列車(東急3000系3007F)には朝早くから鉄道ファンで賑わいました。(本ページ製作者もその一員)ヘッドマークの装着は無かったものの目黒駅で花束の贈呈式、三田駅でも運転士への記念品贈呈式が行われました。奥沢を定刻どおり出発し5時11分に目黒に到着。ここで都営、営団、東急の運転手に東京急行電鉄から花束の贈呈が行われました。

定刻より約5分遅れて目黒駅を出発し今回新たに開通した区間を3007Fが走行します。
まず最初に到着した駅は八芳園の最寄り駅の白金台。この駅のステーションカラーは黄色。次に到着した駅は白金高輪。ここで営団南北線と営団9000系と別れる。白金高輪駅のステーションカラーは橙色。三田駅に到着した511K列車。運転士がここでまた東京都交通局から表彰されました。
三田線の今回開通した区間はここで終わりとなります。その後511K列車は約6分遅れて西高島平駅に到着し、武蔵小杉へ611K列車として折り返して行きました。


東京都交通局では三田線延伸開通を記念して2000年9月25日から10月上旬まで6300形全編成の側面窓ガラスに開業記念シールを装着しました。


東京都交通局は都営三田線と東急目黒線との相互直通運転を記念して開通記念のTカードを発売しました。この他にも営団地下鉄も南北線延伸開通記念のSFメトロカードを発売しました。

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