主が愛されるように願う

 

高貴救霊

 

 

1.十字架のヨハネ

2.ヨゼファ・メネンデス

 

 

 

 

 

1.十字架のヨハネ

 

 

ドン・ボスコ社/十字架のヨハネ小品集P199

 

すべての霊魂の、その身分、その階級における最高の完徳は、自分の才能と能力に応じて神の模倣に進歩し成長することである。そして、最も驚くべき、最も神的な事とは、人々を改心させ、征服するために神の協力者となることである。なぜならば、神のみ栄えはこれにおいて輝くのであり、神にならうことは最大の光栄であるから。そのために、われらの主キリストは、それらを、おん父の事業、おん父のこととよばれた。霊魂が愛によって神に堅く一致すればするほど、隣人に対する同情が大きくなるのは明白な事実である。なぜならば、愛すれば愛するほど、われわれは、この神がすべての人から愛され崇められることを望み、そして、それを望めば望むほど、念祷および、その他、すべて可能で必要なあらゆる手段によってそのために働くから。

 そして、このように神に占有された霊魂のうちにおいては、愛徳の熱烈さと力はきわめて強いので、かれらは自分ひとりの利益だけに満足し、それだけに制限されていることはできない。むしろ、自分一人で天国に行くのはあまりにも小さなことと思われて、自分といっしょに、たくさんの霊魂を天国に連れて行こうと焦慮しながら、天的な愛と、この上もない勤勉をもって努めるのである。これはかれらが神に対していだいている大きな愛から生じるのであり、念祷と完全な観想の実、かつ、その効果である。

 

 

 

 

2.ヨゼファ・メネンデス

 

 

ヨゼファ・メネンデス/愛の招き/P63

 

イエズス様、私はただ一つのこと以外は望みません。それは全世界が御身を知ること、とくに御身がみこころの浄配として選びたもうた霊魂が、御身のほめたもうべきみ心を知るようにということ。御身は唯一の善に在すからこのことを知れば、それらの霊魂は御身をお愛しする筈でございます。御身の愛で私を燃やして下さいませ。私はそれで充分でございます。すべての霊魂を燃やして下さいませ。それで充分でございます。愛は御身に走りゆく一番の近道でございます。私としては御身を愛し、日に日にもっと御身を、御身だけをお愛しする以外は何も望みません。他のことは皆、私にとっては御身へ向かう小道にしかすぎません。すべての人を、み心のかまどへ導くお役に立つなら私の命はいりません。

 イエズス様は、すべての人の愛を待ちこがれたもうその渇きを私にお与えになりましたが、私もすべてを捧げてみ主をお喜ばせし、人々の霊魂がみ主を知り、愛するようになるためには、自分にとって一番つらいことをお引受けするつもりです。

 私は聖なる従順の徳に従うことだけをするとみ主にお約束しました。そしてみ主をお喜ばせするには小さい子供のように、ごく質朴にあけひろげたままの心で、至聖なる御身に向かうのが一番いいのだと悟りました。

 

 

 

ヨゼファ・メネンデス/愛の招き/P102

 

“おまえがこんなにもわたしの愛に餓えて、わたしが愛されるようにとの望みで焼きつくされていることは、それだけでわが聖心の慰めである。そうだ、霊魂のために祈りなさい。おまえに任せた七人のために。あと幾つかの犠牲だ。そうすればじきにわたしのところへ帰って来るにちがいない。”

 

 

 

ヨゼファ・メネンデス/愛の招き/P191

 

おまえにとって、わたしが愛されるのを見たいとの望みしか持っていなくても、これはすでに大したことなのだ。わたしの聖心はこれで慰められる。・・・・この望みこそ愛なのだから。