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■「ともだちパズル」■

■泣いた場所■

病院の待合室。

■涙の量■

「ぐすり」

■泣き処■

 全体的に、というか、ずーっと泣き通しでした。何回読んでも、ずーっと、泣いてしまう。なんでだろう。泣いちゃいけないような公共の場所では読んじゃいけないんだと、今回知りました。まさか人がたくさんいるところで、自分も泣きやせんだろうと思って、読んでいたのですが、泣いちまいました。えへ。病院の待合室で(それも循環器内科で、若い子なんていなかった)、マンガ読みながら泣いてちゃ、かなりなことですね。慎みます。えへ。
 あいまいな言い方になってしまうけれど、感情が解放されるような気がします。で、セリフもナレーションも絵もなにも、「間」とかも全部が「詩」のようで。ストーリーを考えずに、ぱっとページを開いて、そのページだけを読んでも、涙が出てしまうのはそのせいかもしれません。(というか私泣き過ぎですね)
 それで、読んでいると小さい頃のこととか、思い出してしまうんですけど。「三太郎少年の日」という作品に出てくる高田三太郎くんのような男の子って、小学生の頃、クラスか学年に一人はいたんじゃないかと思います。感情をうまく表現できなくて、暴力的なまでに黙っている男の子。私も小学生の頃、すごく気になっていた男の子がいました。本当「高田三太郎」くんそのもので。ずっーと黙っていて、いっつも男の子と喧嘩になってた。その子は、エレファントカシマシの宮本浩次さんに、今思うとすごく似てて(髪型も似てる!あんな感じだった。ぼさぼさ、というか。うふ)でも色素薄弱で、白人のように金髪だった。色も白くて、目が茶色くて。だからいつも太陽に当たってるみたいだった。光に透けてた。それでいつも日に焼けた黒い服を着ていて、すごく足が速かった。私は小学3年生の時、同じクラスになったのだけど、みんなに恐れられてて、話しかけられたりとかも、あんまりなかったみたい。その頃私は、べらぼうに可愛いタイプの、いかにもオンナノコな女の子と、仲良しで、いつも一緒に遊んでいたのだけど、そのお友達は、本当にかわいかったので男の子が放っておかない、感じで、私は人によって態度が変わる男の子達を、つぶさに見ることができた。で、それにちょっとうんざりしてて。そーんなある日、公園でそのお友達と遊んでいた時、なぜか三太郎くん(仮名)が、一人で木に登って何かしていて。お友達は迷いもせず「三太郎ー(仮名です)!何やってるの〜?」と可愛らしさ満載で、話しかけて。私は内心、なんてことを!と思って、怒って何するかわかんないよ!と思って、ドキドキしていたのだけど、三太郎くん(仮)はムスっと黙ったまま、どこかへ行ってしまった。お友達は無視されたことにびっくりしていて、私は、意地悪だけど、内心かなりうれしかった。お友達を無視できた男の子は三太郎くん(仮)くらいだった。どんなカッコつけてる、ドッジボールの上手な男の子でも、そのお友達の前ではデレデレしてた。(随分私も嫉妬してたもんだなぁと思う今日この頃。う〜ん)なにより三太郎くん(仮)が、いつもの態度を変えなかったことが、すごくうれしくて、気持ち良かった。それから、私は「タカシ」くんみたいに、三太郎くん(仮)と隣の席になった。最初はやっぱり恐かったけれど、それでもいつのまにか話すようになってた。筋肉の話とか、そういう男同士みたいな話だけど。三太郎くん(仮)は愛想笑いや計算づくの笑顔を見せないってだけで、よく喋る男の子だった。私が引っ越す時に、三太郎くん(仮)のお母さんから、私の母宛に手紙が来た。三太郎くんのお母さんが私に感謝してくれているということらしかった。母は「あんた何したの?」ってすごく不思議がっていた。その時は、本当に何に感謝してるんだろうって不思議だったけれど、今になって、こっちが感謝したい気持ちでいっぱい。
 私は小学生の時に引っ越してしまったので、その後の三太郎くん(仮)を知らないのですが、風の便りに(?)、中学生くらいから女の子にも優しく接するようになって、べらぼうにモテるようになった、と聞いた。三太郎くんが優しくなれば、そりゃぁ女の子に(男の子にだって!)モテるさと、納得だった。

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