ちろるのウッドデッキビルダーへの道

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その1 基礎造り

基礎には 市販のコンクリート平板を使います。
浅い溝を掘って 路盤材を敷いて 丸太で多少つき固めて その上に コンクリート平板を置きます。
平板はこれまで庭に敷いていたものを使ったので大きさがまちまちです。
普通は30cm□で十分です。
平板一枚一枚の水平はちょっと気にしますが、それぞれの高さは大体そろっていればOKです。
でも 大きいやつは重さ30kgなので 結構重労働です。
平板の水平出しは砂を使います。(サンドクッション工法というらしい)
一列目

ニ列目完了

平板の間に 雑草防止シートを敷いて 路盤材を敷き詰めます。
路盤材というのは 色々な大きさの砕石が混合されていて ちょっとつき固めるとシックリした感じで 埃っぽくもなく いい感じです。
床を張る前にさらに路盤材を追加して厚くする予定です。
建物側の基礎は既存のテラスのタタキを利用します。
基礎完成


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その2 木材発注

いよいよ木材を発注します。一番金額のはる買い物なので、サイは投げられた っていう感じです。
木材は いわゆる2×(ツーバイ)材を使います。
木の種類はウエスタンレッドシダー(WRC)という北米産の輸入木材で デッキ用木材の定番です。
WRCは木自体に防虫成分を含んでおり 普通の2×材に比べて腐りにくいということです。その代わりお値段もそれなりに高いです。

ところで 普通の2×材というのはSPFとよばれるもので 2×4の住宅などにつかわれますが  あくまでも家の内部に使う木材で 雨にさらされる外で使うと直ぐ腐ってしまいデッキには使えないものです。
最近はSPF材に防腐剤を加圧注入したACQ材というのもあり値段もWRCよりだいぶ安いのでこれを使うという手もあります。

WRCはネットで購入しました。そもそもネットショップというのを利用したのも今回が初めてです。
ネットショップでは木材を選ぶことが出来ません。それを見透かしたようにショップの能書きには
  「木材には 割れやソリがあるのはあたりまえじゃ それを使いこなすのがデッキビルダーの腕や 文句ゆうやつはその資格ないわい」
てな感じのことが書いてあり かえってちょっと不安になります。
確かに大量の材木を使うプロは床柱でもないかぎり一本一本選んだりしませんね。
一応店の基準(明示されている)で選別されているということで信用しましょう。
WRCを扱っているネットショップは 木工ランドとジェイスタイルというのが有名です。
今回はジェイスタイルに頼みました。

待つこと数日 とうとうWRCが到着しました
2×6 12フィート 40本
2×4 12フィート 35本 計75本です。
日差しの強い日で、運んできたおじさんが 直ぐシートを掛けた方がいい ということで手持ちのブルーシートを掛けました。


そのおじさんが 「大工さんは? ご自分でやんなさるんですかい?」とニヤリとしたのは気のせいか・・・。

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その3 塗装

木材が到着したらまずやる事は 塗装です。
WRCが到着するまでの間に 塗装用のウマを製作します。
ウマ用シンプソン金具とSPF2×4をつかってます。
シンプソン金具というのは 2×建築に使う各種金具のことで シンプソン社でつくってます。
デッキ作りでは この金具をいろんなところに活用します。
ウマ製作

木材が到着したら 材料の状態で防腐防虫塗料ステインを塗ります。
塗料にも多種ありますが 木材の内部にしみ込む浸透性塗料が必須条件です。
これもデッキ用定番は 油性のキシラデコール というもので 今回もこれを使いました。
やはりお値段がちょっと高いです。4L缶で普通9000円以上します。 たまたまD2で7980円だったのを買っておきました。
色はピニーです。
こてバケを使って塗ったあと 布で雑巾がけのように拭き取ります。耐油ゴム手袋が必要です。
一度に4本くらいウマにのせて塗ります。
  12フィートをそこらにぶつけながらウマに乗せて 塗って拭いて これを4面繰り返して 降ろしてと これも結構重労働です。
タープを張って作業しました。
塗装中

かなり進んだ

あと残りわずか

やっと一度塗りが終わりました。二日半かかりました。ちょうど4L缶を使い切りました。
一度塗り終了

キシラデコール7L缶を追加購入しました。慣れたせいもあって2度塗りは一日半で終了。

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その4 ポスト製作

いよいよ 製作に取り掛かります。
デッキの構造にも色々ありますが、今回採用したデッキの構造は 床板を支える2×6の梁(根太、ビーム)を  2×4を三枚重ねた束柱(ポスト)で挟み込んで支える サンドイッチポスト構造です。
構造については構造編でもっと詳しく述べます。

まずは ポストから作ります。
ポストには2種類あって ビームを2枚支える ダブルビーム用 メイルポスト(ビームニ枚掛けポスト)と  シングルビーム用 フィーメイルポスト(ビーム一枚掛けポスト)の2つです。
今回は ダブルビーム4本 シングルビーム2本 計6本のビームを作る予定で  ビーム当たり3本のポストで支える構造なので、計18本のポストを製作します。
メイルポストには ビームとの間に入れる筋交いもサンドイッチで入れます。筋交いは2×6を使います。
3枚はそれぞれ別の材料から切り出します。 これをボルト締めします。ボルト径は12mmです。ドリルで15mm径の穴をあけます。
この穴がなかなか真っ直ぐあきません。三枚重ねて(厚さ120mm)一気にあけようと試みましたが、 誰か横から見てもらわないかぎり ドリルを真っ直ぐに支えられません。 かなりずれます。結局 一枚一枚あける事にしました。
ダブルビーム用ポスト一式

材料をカットした切り口には忘れずにキシラデを塗っておきます。

着々とポスト製作が進み、材料がカットされていきます。

ポストの端には 高さ調整用のアジャスタボルトを取り付けます。
アジャスタボルト

このアジャスタボルトのお陰で 基礎の高さを揃えなくても  同じ長さのポストで良いという訳です。
このための穴を一人であけるのも一苦労。
でも とにかく基礎の高さを揃えるのは素人には無理。プロでも失敗するようです。
当初は、既存のタタキ部にのる基準とする一本以外全てのポストにアジャスタを取り付けるつもりでしたが、  実際にタタキ部のポストを作ってみると アジャスタなしでも ボルトの穴のあそびでの調整でいけそうなので  作ってしまった一本以外はタタキ部のポストはアジャスタ無しとしました。 (やはりプロの作ったタタキだけのことはある)
このことは 結果的にあとの作業をずいぶん楽にしてくれました。

アジャスタの径は12mm 長さは100mmです。
ポストの長さを決めるに当たっては、 アジャスタボルトは 出来るだけボルトをねじ込んだ状態で使いたい、 しかも調整範囲を出来るだけ少なくしたい と考えて、  あらかじめ基礎の高さのばらつきを大雑把に測って ポストの長さを決めました。
しかし これが後であだとなってしまたのです・・・

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その5 ビーム製作

ポストをビームにボルトで取り付け ビームを組み立てていきます。

材木は予想通り結構反っているものも混じっています。特に縦方向に反っているものはたちが悪い。
2×6についてはまず床板に使うものをより分けて別に確保しておきます。
残ったものから ビームに使うものを選びます 出来るだけ縦方向に反っていないものにします。
どうしようもないものは 筋交いとか ビーム連結用に使います。

筋交いの付いたダブルビームは 出来上がってみると ずっしり重く 頼れる感じがします。

3本仮組み立て完了

実はここで一つ問題発生。
どこでどう計算を間違えたか 一番外側のポストの長さの計算ミスが発覚。 アジャスタで 高さ調整が出来ないことが判明しました。やむなくポストの長さを20mmほどカット。
折角のアジャスタですから調整範囲は大きくとりましょう。ボルトは丈夫です。長くても大丈夫。

雨が続いたり何やかやで ポストつくりから 6本のビームの組み立てが一応出来上がるのに約3週間。

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その6 ビーム配置

出来上がった6本のビームを 等間隔に並べてみます。
この時 キャスター無しのポストのお陰で それぞれのビームは一応安定して自立してます。
全てアジャスタ付きのビーム一本はさすがに不安定。
全部ビーム付きにしたら バタバタ倒れて収拾がつかないところでした。
(この場合はとりあえず 床材などで仮止めしておかないといけないのです。)
ビームを並べる

水平器を駆使して アジャスターを調整してビームの高さを揃えていきます。
高さを揃える

ポストは基礎に置くだけで 基礎に固定はしていません。 当初は置くだけで大丈夫か と心配で アングル金具とアンカーボルトで何箇所か 基礎に固定することも考えていましたが 実際に置いてみると 心配ないことがわかります。
置くだけで大丈夫です。


等間隔に配置したビームを 建物側で相互に連結します。
連結には コーススレッドとシンプソンの根太受け金具を使います。
コーススレッドは全て75mmを使います。
ここで初めて インパクトドライバーの登場です。
この音のすごさと言ったら 丸ノコの比じゃないです。
近所迷惑請け合です。

建物との間には端材でスペーサーをいれてますが 建物には固定されていません。
ビームを連結

これで ビームはほぼ固定され ビームの上に乗っても大丈夫です。
この後床を張るまでは あっちへ行ったりこっちへ行ったり  ハードル競争のようにビームを跨ぐことになるため 太ももが鍛えられます。

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その7 柱

今回製作するデッキには屋根をつけるため 外側2本のダブルビームの四隅のポストには 4本柱を建てます。
柱もポストの延長で 2×4 3枚構造です。

4本柱製作

柱の心材を2枚のビームの間 及びポストの間に差込み ボルトで固定します。
これで ポスト ビーム 柱が一体構造になります。
このへんが サンドイッチ構造の優れたところです。

バッチリ垂直

柱の垂直を確認しながらボルトを締め上げます。

柱の上部には 屋根の梁が取り付けられるようあらかじめ細工をしておきます。
縦の梁を通す穴と横の梁を固定するボルト

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その8 ビーム固定

柱が建ったところで ビームを互いにしっかりと連結、補強します。
ビームの一番外側を2×6を使って通しで固定します。(端根太)
中央部も連結します。(ころび止め)
これでビームはほぼしっかりしたものになります。
さらに シングルビームにも筋交いを入れ  外側のビームには直角方向にも筋交いをいれます。
ハードル競争も最高潮。
端根太と転び止め

シングルビームに筋交い

直角方向に筋交い

さらに 四隅には火打ちを入れて水平方向の補強をします。

ところで なんで「火打ち」って言うか?
昔 煙草を吸うとき使った火打ち鉄の形が三角形だったことから  名づけられたんですね。
昔のでえくは愛煙家が多かったんですな。

火打ち

ベンチ用の柱も取り付けます。
ベンチの柱

念のため ビームの一番外側は連結を二重にしました。
これでビームまわりは完璧!!かな
びくともしない

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その9 床張り

いよいよ 床張りです。 デッキ作りで一番楽しい(と言われている)作業です。
デッキの寸法から デッキ板の枚数を計算します。
今回は 寸法調整に建物側に一枚だけ2×4を使うことにしました。

床張りの方法には 2種類あります。
デッキ板を上からコーススレッドでビームにとめる(天打ち)単純な方法と
専用のデッキ金具を使う方法です。
どちらも一長一短があります。
前者の方法は コーススレッドの頭が床の表面に出ますが  後で一枚だけデッキ板を取り替えることが容易に出来ます。
後者は コーススッレッドの頭が表面に出ないので 歩いた時に引っ掛かる心配もなく、 見てくれはいいですが、デッキ板を一枚だけ取り替えるのはとても困難です。
今回は 安全と見てくれをとって 頭が出ないやり方を採用しました。
実は 某デッキ屋さんに聞いたところでは 必ず後で一枚だけ替えたいと思うことがあるから やめたほうが良いと言われましたが・・・

デッキ金具にも2種類あって 一つはシンプソン金具で1コ30円弱位ですが  もう一つは ステンレス製で 一個100円位します。高い!!
高いほうのは 工法もちょっと大変そうだし 100コ位使うので 安いほうにしました。

一枚のデッキ板をコーススレッドの斜め打ちでビームにとめ  デッキ金具を取り付けた次のデッキ板の金具を前のデッキ板の下に滑り込ませます。
これの繰り返しで床を張っていきます。
と金具の使い方に書いてありますが 実際は滑り込ませると言うより  下に差し込んで持ち上げる感じで この時ミシミシと音がして  ちょっと不安になります。
でも 世界のシンプソンということで その使用実績を信じて良しとします。
  デッキ金具

デッキ板は同じ間隙で張っていかないと美しくないです。
間隙は 雨に濡れた時乾きやすいよう最低3mm必要と言われています。
デッキ金具を使うと デッキ板をピッタリつめても 3mm弱の間隙は出来るので、 これで行くことにします。

デッキ板の反りを矯正しながら張っていきます。
木材はどれも微妙に反っています。まず優等生の一枚を選んでそれを基準にしますが、 こんなに長い真っ直ぐなものは手元にありませんから この優等生を選ぶのが難しい。
2枚並べたとき隙間が出来ますが、どちらが反っているのか判らない。
近くにいる自称目に自信のある人に見てもらったり、 木をひっくり返して両面でチェックして判定します。

ところで木材には裏表があります。木の中心部の方が裏で外側が表。
切り口(木口)の年輪の形で判ります。
ものの本には デッキを張る場合は 木裏を表面にせよ。と書いてあります。
木表を表にすると、時間が経つと木表の方が縮んで 凹になり水はけが悪くなるとか  木裏の方が丈夫だなどと言う理由です。
でも デッキ表面の見てくれも大事なので 原則 木裏を表に ということで張ります。
(材木やさんのデッキ板の出荷基準もどちらか一面がキレイであれば良いと言うことになってます。)

柱のあるところはデッキ板を切り欠きます。
3枚張ったところ

途中で 平行に張れているか ギャラリーの目を気にしながら 床板を全部並べてチェックします。
バッチリ!

ベンチの柱の切り欠きに手間取りましたが 最後の一枚を張り終わり、 丸ノコで端を切りそろえ、床張り完成。
出来たぁ!!

デッキの端は ビームなどの構造材を守るため オーバーハングが必要です。
前方はもう少しオーバーハングがほしかったかな

ベンチ用のデッキ板も取り付けて 一応デッキ部は完成 二階から

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その10 ルーフビーム

床が張れたところで 高所の作業に取り掛かります。 床の上で作業が出来るので楽です。
これからは マップびとさんからお借りした アルミ製台と脚立が大活躍 マップびとさんに感謝。


あらかじめ 細工をしておいた 柱のてっぺん部に梁(ルーフビーム)を取りつけ四本柱を連結します。
縦方向のビームは柱に挟み込んでボルト締め。
屋根の垂木をのせる 横方向のビームは 建物側は柱にボルト締め、 庭側は 柱にコーススレッド打ち。
建物側と庭側で高さを違えて 屋根勾配をつけてあります。
勾配の量は 市販のテラス屋根の勾配が5°というのを参考に  建物の形状から来る条件に対し 天井は出来るだけ高く しかも出来るだけ勾配はつけたいという  ぎりぎり妥協点として 6°強にしました。

柱と梁の間には 筋交いを入れます。 筋交いは2×4を2枚ずらして重ねたものを使います。
こうすることで クランプで固定できるので ぐーんと取り付けやすくなります。
一人で 柱や梁に 斜めの木をコーススレッド打ちするのは とっても難しいのです。お茶を何杯飲んでも失敗します。
建物側

庭側

これで 屋根を乗せる梁が出来上がりました。
柱も しっかりしました。 2歳の子供が揺らしてもびくともしません。
まして ハエがとまった位では微動だにしません。
あとは この梁の上にどうやって屋根を乗せるか これが大問題だ。

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その11 ステップ

屋根をどうするか考えている間に デッキに上がる階段を作ることに。
当初は巾の広いステップにして 手摺もつけるつもりで  デッキにも手摺用の柱を立てておきましたが ステップ予定地内に 建物の窓の観音開きの扉が出っ張ってることをすっかり忘れていました。
というわけで ちょっと変則的なステップになりました。





ステップの完成

ステップの段差についても マップびとさんから貴重なアドバイスを頂いて 老人にやさしく 14cm(2×6の巾)にしました。

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その12 屋根(1) まえがき

そもそも 屋根をつけるに至った経緯から。

ウッドデッキには 普通屋根はありません。雨ざらしです。
でも やっぱりデッキに屋根があると なにかと便利ですよね。
雨の日に デッキでお茶するなんって いいじゃん。
というわけで このデッキにも 最初から屋根は必須アイテム。
しかも 室内からの視界と 冬場に室内に差し込む日差しは 出来るだけ遮りたくない。→透明の屋根にしたい。

ということで 最初は 某エクステリアメーカーのちょっとおされな  すどおしテラス屋根(透明ポリカ平板製)をプロに取り付けてもらい  その下にデッキを自作するつもりでした。
柱の無いデッキほど簡単なものはない。(今だから言えるけど)

ところが 調査の結果 我が家の場合 2階のベランダと1階の屋根の関係から メーカー規格品が美しく取り付かないことが判明。
どうせ美しくないなら いっそのこと自作を ってなことで 無謀にも屋根作りにも挑戦ということになったわけであります。

自作でも屋根材は 透明ポリカ平板を使いたい。 どうしても使うぞ と決めました。
ここで 何が難しいかというと ポリカの平板をどうやって取り付けるか  というところです。
波板の場合は 取り付け経験もあり取り付け自体は比較的やさしいと思うのですが
平板は未知の世界です。
しかも ためしにちょっとやってみるというには お値段がちょっとお高い。
平板での最大の問題は 規格品の寸法が巾91cmと大きいため  高所で体半分をあずける作業となり、しっかりした足場が無いと とても危険なのです。
ちなみに 波板は60cmなので 手を伸ばせば届く距離(うまく出来ていますね)。

デッキを作るにあたっては 本やら雑誌やらネット検索やらケーキ屋さんやらで調べまして、 パーゴラをつけるということで 柱を立てるところまでは 色々書かれてあり 参考にさせてもらいました。
しかし (管見によれば)屋根については 波板をつけた例がいくつかありましたが  平板の屋根の自作例は 2例だけです。
一例は かなり本格的で 垂木に溝を掘って 平板を溝に差し込む方法
もう一例は なんと工事現場から 一日だけ足場を借りてきて 高所作業を乗り切った。
両方とも ちょっと手が出ない方法です。

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その13 屋根(2) 構造

上から屋根材を取り付ける工法は採用出来ない。
なんとか 下から取り付ける方法がないか
無い智恵を絞って 昼も寝ないで考えた結果が 今回の サンドイッチ工法です。

垂木に溝を掘る代わり 垂木を2段重ねにして その間に ゴムのようなシーリング材を介して ポリカを挟み込み 下からコーススレッドで2本の垂木を締め付ける方法です。
(我ながらGood Idea! 自画自賛)


これなら 屋根の下からの作業ですから 安全です。
この工法のポイントは ネジ締めの原理である引き寄せ効果を使うところです。
引き寄せ効果というのは 2枚の板をネジを使って結合する時 一枚目の板からニ枚目に達した ネジが ニ枚めの板を一枚目の板に強く引き寄せる効果のことです。
このためには ネジの先端から半分までしかネジ山が切られていない半ネジを使います。 普通コーススレッドは半ネジです。 (ネジ山がネジの長さ全部に切られているものを全ネジという)
これを2枚重ねた板に 一枚目から二枚目に打ち込むと まず一枚目から二枚目に向かって ネジが進入して行きますが ある程度進入すると ネジ山が切られていない部分が 一枚目の板にバカ穴(禁止用語?)をあけ ネジ山の切られている部分はニ枚目だけになって  一枚目に引き寄せるのです。
だから コーススレッドを打つときは 一枚目がネジ山から外れるまで深く打ち込まないといけないのです。
  (ニ枚目がちゃんと固定されてないのにホントにうまくいくのかいな。絵に描いた餅では?)

基本的な構造は決めましたが 具体的にどう実現するかはなかなか決まりません。
ポリカを挟み込む量はどれくらいか? シーリング材に適当なゴムがあるか?  ポリカを1枚しか挟まない 両端の垂木はどうするか? 絵に描いた餅は餅だと判るのか?  絵に描いたりんごの方が良いのでは 等等等・・・・

いつまでたっても決まらないので、 屋根の工法の詳細は後回しにして まずお茶を飲んでから デッキの製作を開始し  屋根はお茶を飲みながら 追い追い考えることにします。

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その14 屋根(3) 材料準備

屋根材 ポリカ

ポリカというのは プラスチックの一種で ポリカーボネートの略です。
透明度はガラスなみですが 金槌で叩いても割れないくらい強いのです。
さらに、屋根材としてとても好都合なのは 紫外線を透過しないということです。
ただし ポリカ自身が紫外線を吸収するため 時間が経つと  やや変色する欠点がありますが 表面を耐候処理したものを使えば  これも回避出来ます。

同じような製品でアクリルがありますが こちらは透明度は抜群ですが 強度はポリカより劣り 紫外線を通すのが欠点です。お値段的にはアクリルの方が かなり安いので 魅力的ではありますが・・・。
ただ ポリカ平板は 通常 ホームセンターには置いてありません。
八百屋さんにも置いてません。
これもネットでの購入になります。

取り付け工法の詳細が決まらないまま ルーフビームが出来たところで ポリカ平板をネットで発注しました。
この店は 主に法人相手のお店のようで 取引条件等の細かい説明はありません。(ちょっと心配)
  3尺6尺の定尺品で 厚さ3mm 片面耐候処理品 を3枚注文。 木材に次ぐお高い買い物です。
数日後 無事到着しました。
かなり重い
今回も運んできたおじさんが ご自分でなんか作るんですかい? とニヤリつぶやいていきました。

ポリカはちょっと扱いにくい材料で 耐薬品性に注意しないといけないです。
油性塗料との相性も悪い。 キシラデは良く乾かしてから。
シーリング材なども 特定のものに限定されます。

シーリング材 ゴム
ゴムをシーリング材に使う場合は 合成ゴムのEP系ゴムかCRゴム(ネオプレンゴム)がベスト。 ブチルゴム ニトリルゴムはNG。
天然ゴムでも良いが耐候性が劣るので 外で使うとすぐぼろぼろになってしまうのでNG
でも ホームセンターで売っているゴムは普通 天然ゴム。
建築用防水両面接着テープという厚手のテープがあり 飛びつきましたが ブチルゴム製なので  ポリカには使えない。
一部の店ではEP系のゴムシートが売られていますがとても高価です。

そこで またまた頼るはネットショップ。
ありました ありました CRゴムシート。
大学など向けに実験用機材を販売しているお店です。 早速 厚さ2mm 1m□ のものを代引きで注文。
なんてネットショップって便利なんだろう。  居ながらにして ほしいものが手に入る!! といまさらながら感心。
今度は佐川急便で到着。 

ゴムシート到着
今回は余計なことはいわず ドアにあたもぶつけずに帰っていきました。
ところで 佐川急便はネット上で 荷物の状況が確認出来るんですね。 世の中進んでる!!(こちらがが遅れてるだけか)

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