2002年11月22日(金)ガンビア10日目
朝から日本政府が作ったと言われる桟橋近くのみやげ物店へEさんがテーブルクロスを買いにいくのに
付き合う。
Eさん、ファツーの3人でおみやげを買いに・・
当然、ファトゥが案内で同行してくてた。
私もそこでシルバーのリングを250ダラシで買った。
アフリカの男性が身につけている手首にするリングだ。
帰りタクシーでハウスの近くまで来てドアを開けて降りたとたん、何か様子がおかし
い。

ちょうど下車したあたりはアメリカの領事館がある場所なのだが、その領事館の警
備員二人がライフルを手に私達のところへ来て何か言い出した。
様子が変だ。
ファトゥが必死に言い争っている。
最初はわからなかったが、単語の端々から警備員はビデオがどうのとか言っているようだ。
えっ!! ひょっとしてEさん・・・領事館の建物をビデオで撮ってました?
Eさんは、言いにくそうな感じではっきり言わない。
ひょっとしたら・・・・
実は、リーダのAさんから前もって注意されていたことがある。
・むやみに写真を撮らないこと。(トラブルの原因になる)
・滞在しているハウスの中はOK。また里子の家を訪問したとき了解を得てOKが出れば撮っても良い。
・その他、写真を撮りたくなったら必ず事前に了解を得ること。
・軍隊、警察、大使館などは撮らないこと。

最初は注意していたのだが、段々と大胆になっていたのは確かだ。
そう言えば、帰りのタクシーで窓からEさんがビデオを回していたのを思い出した。
ただ、領事館の前を通りかかったとき写していたのかどうかわからない。
警備員は無線で何か連絡を取っている。
領事館に来いという。
金属探知機のような機械をくぐりぬけ、領事館の入り口にある詰め所へ連れていかれた。
警備員が早口でしゃべるため理解できないが、どうやらビデオを再生して映っているところを見せろと言っている
ようだ。
Eさんにそのことを伝えた。
ところがEさん、撮影方法は知っているが再生や巻き戻しもやり方がわからないらしい・・。
困った。
ファトゥはビデオ操作など知らないし、どうしたものか・・・。
Eさんからビデオを受け取りあっちこっち動かしてみる。
そうこうしているうちに、白人の領事館員らしき人が出てきた。
警備員とはうってかわって物腰が柔らかい。
時々笑顔も見せる。
色々動かしているうちに再生が出きた。
おお〜、きっちり領事館が写っているではないか・・・
領事館員もうなづいている。
また話し掛けてきた。
撮影されている部分を巻き戻し、ほかの風景で上塗りしろとの事。
これも、やり方がわからないがいろいろ動かしているうち上塗りすることが出来、確認してもらう。
OK!。領事館員が笑顔で言った。
全員で握手。Eさんの顔もやっとほころぶ。
ほっとした。これで開放される。
かれこれ30〜40分くらい捕まっていただろうか・・。
とにかく解放されたことに安堵した。

エバジャジュの家族
帰宅後、里子となったEbou Jajyuの家をファトゥの案内で訪問することとなった。
やはり質素な家だ。
ドアを開けるとすぐ部屋になっており真っ暗だ。
中からお父さんが出てきた。
ほとんど裸の状態である。
布ぎれを一枚身にまといながら挨拶を交わしてくれた。
この家も真っ暗である。
窓が無いうえに照明も無い。狭い4畳半ぐらいの部屋の地面にマットが敷いてあり
そこで皆雑魚寝しているようだ。
家具と言えばソファがひとつと小さな食器棚ぐらいか・・・。
ノート、筆記用具などを渡し、家族と記念写真を撮った。
ハウスへ戻ってしばらくすると近所の子供がココナツのかけらを持ってきてくれた。
きょうで最後の日だと知ってるようだ。
夜9時にバンジュールを出発する予定となっている。
来たときは7人だったが、今回の帰国は5人だけである。
リーダのAさんとT君は年明けまで残ることとなっている。
実は、タクシーを運転しているアブカネに夕方6時頃迎えにくるようにと言いつけてあったのだが、
3時頃から来てウロウロしている。実は、前回予定時間を大幅に遅れて来たためバツとして出発の7時の1時間
前に来て待っていろと言ってたのだが・・
タクシーの運転手のアブカネはよくハウスへ遊びにくる。
実は、以前にハウスで世話になってた人らしい。
この日も予定時間の数時間前にくるなり、いつのまにか台所で昼飯を食べてる始末。
憎めないやつである。
タクシーから撮った道路沿いのショップ
予定の6時過ぎタクシーに便乗し、空港へと向かった。
6時半、空港着。
タクシーが止まるなり、知らない男がカートを持ってきて、例のごとく「no  Problem」
を連発しスーツケースを積み込む。
そして10mほど押していくと、カートから手を離しこっちに手を出してくる。
Aさんがチップを渡した。
と、今度は手を離したカートをいつのまにか別の男が押している。
その男も10mほど押して空港内までくると手を出してくる。
苦笑いしながらAさんがチップを渡した。
一帯、どうなってるの?この人達・・・・。
ごったがえす空港内で待っていると搭乗手続きをするよう空港職員が言ってくる。
カウンタで荷物を預け搭乗券を受け取る。
ここで見送りのAさんやハウスの人達と握手して別れる。
寂しさが込み上げてくる。
もっとアフリカに居たい。そんな気持ちである。
税関でEさんが止められている。
係員が口のあたりを指指して何か言っている。
どうやら機内持込の手荷物に髭剃りを入れてたのを発見したらしい。
しつこく言ってきたが言葉が通じないので、どうやらあきらめたみたいだ。
待合室に入るとそれまでの騒がしさとは別世界のような静けさだ。
夜8時半過ぎ機内に入った。
離陸前にスチュワーデスがスプレーのようなものを天井に向け噴射しながら通路を回った。
たぶんマラリア蚊の予防だろう。
9時5分離陸した。
街気温は22度。
1時間ほどでダカール空港に到着。更に乗客を乗せベルギーへ向け飛び立った。
機内のドリンクサービスでさっそくビールを注文。
10日ぶりのアルコールだ。
さすが美味い。
喉がしみる。次はワインを飲もう。 (笑)


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