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あ れ こ れ 考 え る 23
 「おもしろくない」と「つまらない」 『みちょれ!太陽』 また古書即売会 『今日を忘れた明日の僕へ』 年賀状に関する諸問題 『桜姫』 『カブキの日』 名古屋古書即売会報告 初夢 今年最初の購入本

 「おもしろくない」と「つまらない」 2002/1/15(火)

 『絶対ミステリーが好き!』(2001年ぶんか社)に掲載されている京極夏彦のインタビューの中で引っかかる発言がありました。その部分の趣旨はおおむね次のとおり。

 「ガイドにおもしろいと書いてあったが、読んでみたらつまらない」と怒るのもいけないと思う。おもしろいと感じる人が他にいるわけだから。つまらないと感じるのは、自分がその本についていけなかったと考えるべき。読書は自分を基準にするしかないのでおもしろくない本というのはあっても仕方ないが、本は自分だけを対象に作られているわけではないから、あわないからといって「つまらない」と言ってはいけないと思う。

 「おもしろくない」本があっても、それを「つまらない」と言ってはいけないという趣旨の文ですが、おもしろくない本はやっぱりつまらないんじゃないの?
 おそらく、京極氏はここで「おもしろい」「おもしろくない」という評価は個々の読者が主語となる評価であり、一方、「つまらない」という評価は本が主語となる評価なのだと感じているのでしょう。
 したがって、自分が「おもしろくない」と感じたからといって、その本が「つまらない」とは言うべきではないと、まあ、そういう意味なのでしょう。

 そうだとしても、自分がおもしろくなくても、他にその本をおもしろいと感じる人がいるから、つまらないと言ってはいけないという京極氏の主張はほんとうに正しいのか?
 例えば、私はプロレスには興味がありますが、相撲には全く興味がなく、相撲が格闘技だと聞いてびっくりしたことがあります。「この円から出たら負け」などというルールの競技が格闘技のわけはないだろうと思っているからです。したがって、私にとって、相撲の取り組みがおもしろくなくても、それをもってつまらないと言ってはいけないということであるなら、全くそのとおりです。
 しかし、ここで言われていることはそういう問題ではないでしょう。この例でいえば、相撲好きな人が見てもおもしろい取り組みとおもしろくない取り組みがあるが、自分にとってはおもしろくない取り組みであっても、その取り組みをおもしろいと思う人もいるので、その取り組みをつまらないと言ってはいけない、というような問題になるのでしょう。でもそんなわけはないよね。やっぱりつまらない取り組みというのはあるわけでしょ。

 一方、どんな小説だって、それをおもしろいと感じる人はいるはずです。少なくとも書いた本人はおもしろいと思っているわけだよね。違うのか?でもその中には、やっぱりつまらない小説というものが含まれているはず。
 おもしろい、つまらないは主観的な評価でもあるので、客観的に評価するための基準はなにかという問題は残りますが、だからといって、つまらない本が存在しないとも言えないわけです。つまらない本に対し、もちろんことさらつまらないと言う必要もないわけですが、「つまらなかった」、「時間と金のムダだった」などと言ったとしても別に差し支えはないと思います...... 違うかなあ (^^;)


『陰陽師 龍笛ノ巻』夢枕獏(2002年1月文藝春秋)読了
 夢枕獏の陰陽師シリーズ最新作。この本が7冊目なのだという。5編収録。
 今回は賀茂保憲が、晴明がその尻拭いをするという関係で、2編に登場。もうこのシリーズでは、様々な事件を晴明が危なげなしに解決してしまいます。蘆屋道満にしろ、怨霊にしろ、ものわかりがよすぎる感じはあるけれど、これで充分おもしろいのだから不思議なもんです。

 

 『みちょれ!太陽』 2002/1/13(日)

 意を決して、矢場町にある「古本、ビデオ、おもちゃ」の看板の店に行ってみました。歩道に矢印つきの看板が立っているので、その矢印方向に向かって歩いていくと、ビルの前に、また「4F 古本・ビデオ・おもちゃ」という看板が立っているのです。古本、ビデオまではいいけれど、おもちゃってなんだ?
 どきどきしながらエレベーターで上がっていくと、ああ、普通のお店だ。おもちゃというのもプラモデルやガレージキットなのでした。やれやれ。
 でも、買いたいものは何もなかったけどね(^^;)


 今日の古本購入は、
『人それぞれの道 VIP対論』戸川昌子(1990年ファラオ企画)100円
 戸川昌子の対談集。対談相手は野坂昭如、堤清二、コシノアヤコなど。パラパラと眺めてみましたが内容はつまらなそう(^_^)

『まりなの魂』渡辺満里奈(1996年角川書店)100円
 渡辺満里奈の絵日記風のエッセイ集。イラストはもちろんのこと、文字も活字じゃなくて自筆のまま掲載した味のある本です。

『あれからどうなった?懐かしさいっぱいのGoodsたち』林義人(1993年リヨン社)
 白黒テレビはどうなったのかという項では、「100万台以上の白黒テレビが今だに現役」とある。日本放送協会によると、92年1月現在でカラーテレビ契約数が衛星契約数とあわせて3423万件、ところが「普通契約」と呼ぶ白黒テレビ受信契約数も110万件あるという。この本が出てから10年弱たっているけれど、現在はどうなんでしょうね。

『みちょれ!太陽』 画 石井いさみ/原作 渡あきら(昭46聖教新聞社)300円
 出版社が聖教新聞社だということで期待していると、悪者に立ち向かう石井いさみマンガでおなじみの顔の主人公が、こうつぶやく。
父ちゃん、自分を、自分を強くするには........ほんとうに宗教が必要じゃろうか!!


『茨姫はたたかう』近藤史恵(平12祥伝社文庫)読了
 整体師合田力シリーズ第2弾。今回はストーカーに悩まされている女性がヒロイン役。
 やはりこのシリーズはミステリーというよりは大衆小説のテイストです。ご都合主義的な展開もありますが、勧善懲悪の痛快ものとわりきって楽しむべきシリーズなのでしょうね。


 また古書即売会 2002/1/12(土)

 今年はますます日がたつのが早く感じられます。例年は1月7日には「今年も1/52が過ぎてしまいましたね」などと得意げに言うのが常だったのに、今年は気がつかないうちにその日も通り過ぎてしまったもの。休み明けは1月15日なので、言うとしたら「今年はもう1/24が過ぎてしまいましたね」ということになってしまうわけなのですね。いや、まいった(^_^)
 ちなみに来年は1月4日が土曜日に当たり、実質上仕事のスタートは1月6日になるので、また今年と同じような状況になるかも知れませんね。って、気が早すぎ>オレ(^^;)


 さて、今日は名古屋古書即売会の2日目。
『テレビアニメ最前線』石黒昇/小原乃梨子(1980年大和書房)500円
 ドラえもんののびた君やタイムボカンシリーズの悪女マージョ、ドロンジョ役などの声優小原乃梨子とアニメディレクター石黒昇、両者のテレビアニメ回顧史。ん?最前線じゃなかったの?
『恐くて危ないディズニー・アニメのお話』加納直(1999年データハウス)600円
『探偵たちの食卓』前島純子(昭63早川書房)500円
 これはたぶんダブリ
『猫と車イス』後藤安彦(1992年早川書房)900円
 これもダブリなんだけど、古書市のたびに毎回しつこく出品されているので、今回はすっきりさせるために購入してしまいました。ダブリ本を買う理由は数々あれど、こんな理由もあるんだねえ。しみじみ... (^^;)
『死体の嘘』上野正彦(2001年アスキー)500円
 副題は「世田谷一家惨殺事件から『あしたのジョー』まで」
 第2部「名作「死体」の嘘に迫る」で取上げられている作品は、『あしたのジョー』、『羊たちの沈黙』、『セブン』、『失楽園』、『タイタニック』、『あずみ』、『病院坂の首縊りの家』、『パルプ・フィクション』、『スタンド・バイ・ミー』、『バックドラフト』
 力石徹の死因が脳内出血ということには疑いがあるのだそうです。ロープで後頭部を強打したあともクロスカウンターをアッパーで決めるというかけひきまで考えていることから意識は正常だったと考えられ、脳内出血は考えにくく、死因として有力なのは硬膜外出血だというのです。
 まあ、読者にとっては「ジョーとの試合が原因で死んだ」ということだけでも充分な気もするのだけれどね(^_^)
『寳石筥シャレ・アップ』週刊読売編集部(昭56読売新聞社)100円
 「敵は本能にあり」「英雄いろいろ好む」など。ただのダジャレ本。


 新刊購入は、
『陰陽師 龍笛ノ巻』夢枕獏(2002年1月文藝春秋)
 わーい、陰陽師の最新作だあ\(^o^)/
『ダブル』久綱さざれ(2002年1月学研)
 第1回ムー伝奇ノベル大賞最優秀賞受賞作。「生き神信仰に支配された過疎の村は”彼”の誕生を待っていた!!」との帯の惹句につられて購入。


『カナリヤは眠れない』近藤史恵(平11祥伝社文庫)読了
 身体の声を聞くことができる整体師合田力が、受診者の体と心を救っていく物語。ミステリー色は薄いけれど、整体も気持ちよさそうだし、これ、ちょっとおもしろいですね。続編も読んでみよっと。


 『今日を忘れた明日の僕へ』 2002/1/10(木)

 『本の雑誌 2002年2月号』(本の雑誌社)が発売になっていましたが、未読王さんやkashibaさんのエッセイ、kashibaさん・よしださん・土田さんによる座談会、北上次郎氏の「『本棚探偵の冒険』を読むと古本屋まわりをしたくなる」と題されたエッセイなど、ミステリ・SF系古本の話題が目白押し。今号は永久保存版かな。


 その他の新刊購入は、
『楠田匡介名作選』日下三蔵編(2002年1月河出文庫)
『UMAハンター馬子(1)』田中啓文(2002年1月学研M文庫)
 「e-NONELS」連載中だということですが、やはり本にしてもらわないと私には読めません。本格伝奇ギャグミステリという謳い文句がいいじゃないですか。(1)というからにはまだまだ続くわけだよね。
『今日を忘れた明日の僕へ』黒田研二(2002年1月原書房)
 帯には井上夢人の推薦文! これはまっ先に読まなければなりますまい。
『質問する人逃げる人』正森成二(2002年1月清風堂書店)


『今日を忘れた明日の僕へ』黒田研二(2002年1月原書房)読了
 帯の井上夢人氏の推薦文には、「寝る前に読み終えよう―と思ったとき、すでに読者は黒田研二の術中に嵌っている」とありますが、意外にストレートな作品で、別に騙されたという印象はありませんでした。仕掛けをほどこそうとすればいくらでもできそうな設定なのに、そこをぐっと抑えたという感じで、かえって好印象を受けました。抑制のきいた、いい作品だと思います。


 年賀状に関する諸問題 2002/1/9(水)

 毎年この時期になると、続々と、年賀状が転居先不明のスタンプが押されて戻ってきます。もっとも、ずっと同じ名簿を使っていて、かなり以前から修正もしていないのだから、これも当然のことかもしれません。つまりは、原則として一度でも引っ越した方には私の年賀状は届かないというわけなのですね (^^;)
 さらに、年賀状ソフトではその年不幸があった方には年賀状を印刷しないように設定することができるのですが、その設定を元に戻すのを忘れてしまうので、一度不幸があった方にも私の年賀状は届かないということになるのであります m(__)m
 また、もらった年賀状についても、今年もまだゴムがかかったまま1枚も見ていません。すまんm(__)m 昨年は職場の同僚が結婚するときに「今まで一言も言わないとは水臭いじゃない」とからんだところ、「年賀状に書いておいたでしょ」と返答されて、ぎゃふんという目にあったので、やっぱり読んでおかなくっちゃだめなんだけどね。


『この島でいちばん高いところ』近藤史恵(平12 祥伝社文庫)読了
 孤島に取り残された少女5人が、1人、また1人と殺されていく。となれば、どうしても「そして誰もいなくなった」的展開を考慮に入れることになりますね。さらに、記述も三人称複数視点なので、そこも警戒しながら読み進めることになりますが、そういう展開を想定していたために結果的には脱力させられることになりました。違う意味で意外な作品でしたね(^^;)


 『桜姫』 2002/1/8(火)

 今さらのような話だけど、昨年、日本図書センターから刊行された
『甲賀三郎全集(復刻版)』全10巻 56,000円
を買うべきかどうか、ちょっと迷っています。今のところはまだ古本屋には出まわっていないようだけど、今後はどうなんでしょう。発行部数によっては早めに買った方がいいのかもしれないけれど、値段が値段だからね(^^;)


 さて、今日の新刊購入は、
『笑う肉仮面』山田風太郎(2002年1月光文社文庫)
 本当に出たんですねえ>『笑う肉仮面』 しみじみ(^_^)
 しかも、日下三蔵氏の解説によると、光文社文庫近刊の芦辺拓編『少年探偵王』で、高木彬光「吸血魔」を初めとした埋もれた少年向けミステリが編まれる予定なのだという。うーん、すごい時代になりましたよ。
『「探偵」傑作選』ミステリー文学資料館編(2002年1月光文社文庫)
 このシリーズもきわめて資料的価値が高いものです。今まで1行たりとも読んだことはなかったけれど(^^;)、今回は少なくとも、「夢野久作を悼む」の項は読ませていただくつもりです(^_^)
『だからドロシー帰っておいで』牧野修(平14年1月角川ホラー文庫)
『山本弘のハマリもの』山本弘(2002年1月洋泉社)


『桜姫』近藤史恵(2002年1月角川書店)読了
 近藤史恵の歌舞伎ミステリー。
 笙子のもとに、死んだ兄音也の友人だった銀京から、若手勉強会の公演の招待券が届く。笙子は銀京に、自分が兄の首を締める夢を見続けてきたことを打ち明ける。それを聞いた銀京は、音也の死の真相を探ると宣言する。一方、歌舞伎座では、子役の景太郎が地下の大道具部屋で息を引き取っていた。
 読後感もいいし、おもしろかったと言ってもいいのだけれど、メインのネタは強引すぎるよ。そううまくはいかないだろ。
 また、15年前の音也の死の真相を探る話と、子役の景太郎の死因調査の2つの話が並行してすすみますが、テーマ的にも関連が薄すぎるのは不満。最後まで別々の事件だったとしかいえません。
 知らずに読んだのだけど、この作品はシリーズものの1作のようですね。もう少し読みつづけるつもりです>近藤史恵


 『カブキの日』 2002/1/7(月)

 佐藤進の『立花隆の無知蒙昧を衝く―遺伝子問題から宇宙論まで』(2000年社会評論社)は、その後増補改訂版も出たものの、センスが悪くて、エンターテインメントの読み物にはならなかったけれど、その後、谷田和一郎の『立花隆先生、かなりヘンですよ』(2001年12月洋泉社)が刊行され、それを追いかけるように、今般、浅羽通明、宮崎哲也、大月隆寛などの強力な執筆陣による、『立花隆「嘘八百」の研究』別冊宝島Real027(2002年2月宝島社)が刊行されました。
 ついに「知の巨人 立花隆」の本格的な批判が行われるようになったわけですね。
 これはかなり洗練された雰囲気なので読むのが楽しみです。

 その他の新刊購入は、
『桜姫』近藤史恵(2002年1月角川書店)
 近藤史恵の歌舞伎ミステリです。


『カブキの日』小林恭二(1998年講談社)読了
 第11回三島由紀夫賞受賞作。
 11月17日、全カブキ役者が一堂に会する顔見世が世界座で行われる。これが「カブキの日」だ。カブキ好きの少女、蕪は両親に連れられて世界座にやってくる。そこで蕪に渡された手紙には「準備はいいか?」との謎めいた一文が...
 一方、カブキ改革派の京右衛門派は、顔見世の切(最後の芝居)を振られたが、それはカブキ界の女帝水木あやめが京右衛門派の追い落としを図るための罠だった。
 蕪の幻想的な彷徨の物語と、京右衛門とあやめの現実的な暗闘の話が交互に語られ、結末のカタルシスに収束する。この小説の枠組み自体がカブキを思わせるつくりなのでしょうね。うん、うまい。さすがは三島由紀夫賞です。もっとも、三島由紀夫賞っていうのがどんな賞なのかは知らないけどね(^^;)


 名古屋古書即売会報告 2002/1/5(土)

 今日は、名古屋古書即売会の2日目。最近は1日目に行ったことがありません。どうせたいした本は出てないだろうとたかをくくってはいるのだけれど、あまり他の方からの報告はききたくないな(^_^)
 すでにスプーキーさんがいらっしゃっていたので、
「2日連続でおいでですか?」と声をかけると、
「昨日は雪でこれませんでしたから」
「スプーキーさんはバイクでしたものね」
「いや、今日は地下鉄で来てるんですけどね」
「そうか、まだバイクがこわれたままでしたか」
うん、うんと頷きながら、本を物色していくスプーキーさん
「そういえば、あなたホームページでなにか書いてる?」
 えっ?
「いやね、このまえ姪の家でホームページを見てたら、たまたま僕のことが書いてあったから」
「ああ、スプーキーさんはけっこう有名だから、いろいろな方が書かれていますよ」
「そう?でも、ここで何度かあなたと会ってるでしょ。そのことが...」
「なるほど。いろんなところで、いろいろな方とお会いになっているんじゃないでしょうか。ねっ。そんなことより、お店の方はどうなりました?」と、強引に話題をかえるオレ。あせるぜ(^^;)
 スプーキーさんも私の問いには気落ちした声になり、
「それがねえ。実はまただめになりましてね... 」
 スプーキーさんの開店をお待ちになっている方も多いと思いますが、そんなわけで開店には今しばらくかかりそうです。開店したあかつきには、またここで報告しますね。もちろんそれは私が来襲した後のことだけどね(^_^)
 ここでは、次のものを購入。
『THEゴジラCOMIC』実相寺昭雄/麻宮騎亜ほか(平2 JICC)800円
『銀座「どん底」附近』戸川昌子(1967年ポケット文春)300円
『深い失速』戸川昌子(昭51旺文社ノベルズ)500円
『町田忍博物館 絶滅危惧浪漫』町田忍(1998年エー・ジー出版)1800円
 この本はおもしろい。コレクションにもっとも大切なことは目のつけどころなんだね。自衛隊員募集のポスターの脇に入ってるハガキのコレクションとか、すばらしい。

 ついでに古本屋にもまわる。
 某古本屋の店主から、
「今日の即売会は混んでましたか」と尋ねられました。
店主の話によると、前回の100円均一即売会の3日目は、中日新聞で大きく取り上げられたため、会館始まって以来のとんでもない混み方だったそうです。
「2階の床が抜けるんじゃないかと思いましたものね」
「それで売上はいかがでしたか」
「売上はたいしたことはなかったけど(笑)、底が拡がるというのが目的だったんですよ」
なるほど、そういうことなら新聞にも取り上げられたし、一応の目的は果たしたということなのでしょうね。考えてみれば、即売会の存在すら一般にはさほど知られていないものね。

 古本購入は、
『どーでもいんなーすぺーす』吾妻ひでお(1994年大都社)500円
『ハードボイルドの雑学』小鷹信光(1986年グラフ社)400円
 この本は確実にダブリだな。
『ドロボー歌謡曲 盗作ヒット曲リスト公表!!』日本歌謡曲倫理委員会編(1987年データハウス)100円
 当時の歌謡曲のパクリを告発した本。今、日本独自の音楽が本当に作られているのだろうか、結論から言えば、80年代以降作られた曲の80%ぐらいがなんらかの形でパクラれたものばかりだ、との主張である。リストに上がっているのはアリス、アルフィー、岩崎宏美、尾崎紀世彦、小泉今日子、郷ひろみ、ザ・ピーナッツ、サザン・オールスターズ等多数。でも、パクリの説明を読んでもあまりぴんとこない本なんだけどね。

新刊購入は、
『メリッサの旅』ドロシー・ギルマン(2001年12月集英社文庫)
「アイ・フィール読書風景 No.18/2001秋号」(紀伊國屋書店)
 「アイ・フィール」は紀伊國屋書店で買ったのだけど、見た目は角川書店の「本の旅人」などと類似の小冊子。だから、ひょっとしたらタダかなあと思いながらレジに出してみたのですが、案の定レジのあんちゃんも「これって、どうすればいいんですか」と隣のレジのお姉さんに聞いていました。自分の書店の出版物なのだから、しっかり覚えましょうね>あんちゃん(^_^) でも、結局有料。しかも350円もしたんだよ(;_;)
 特集は、「いまなぜ「哲学」なのか。」 うーん、これが読みたかったのか?>オレ
今考えてみると、どうも、この本がタダかどうか確認するために試しにレジに出してみたような気がするな。そんなことなら、「これって、タダ?」と聞けば、それですんでたんではないか>オレ(^^;)


 初夢 2002/1/3(木)

 今年も初夢は憶えていません(^^;)
 だいたい初夢というのは、元日の夜に見る夢だというけれど、それじゃあ、元日の早朝見る夢はどうなるの?というような曖昧さがどうしてもつきまとうよね。
 それから「1富士、2鷹、3なすび」といっても、正月に限らず富士山や鷹の夢なんか見たことある?ましてや、なすびの夢なんて、どんな夢なのか見当もつかないよね。
 まあ、一生に一度ぐらいは見てみたいけどね>なすびの初夢 (^_^)

『辻元清美の「今からでも変えられる」』 辻元清美(2000年第三書館)読了
 辻元清美が各界の横暴な人々に噛み付き続ける。必ずしもすべての意見に賛成できるわけではありませんが(あまりにも解党的なんだよね>辻元清美)、モヤモヤをふきとばす爽快な本です。
 「朝まで生テレビ」という番組に出て、うまく発言できなかったという反省が頻繁にでてくるのは意外。たまに見るだけなので印象だけで言えば、昔からの出演者で今なお出演を続けているのは、司会の田原総一朗以外は彼女くらいしかいないという意味でもう番組の顔になっているわけだし、他の出演者や田原総一朗とのやりとりでも、なぜか相手の方が悪役にまわってしまうことが多いのにね。


 今年最初の購入本 2002/1/2(水)

 紀伊国屋書店に新刊をのぞきに行ってみました。1月2日からもう開店しているのですね。でも、これといった本は出ていない。今年の入荷はまだなのでしょうね。
 でも何にも買わないで帰るのもつまらないので、『辻元清美の「今からでも変えられる」』(2000年第三書館)を購入。カバーの辻元清美の行進姿が間抜けな感じでいいですね(^_^) 同じ6階にある喫茶店でコーヒーを飲みながらパラパラ読んでみましたが、結構おもしろいじゃないですか。でも、これが今年最初の購入本だと思いなおしてみると、かなり前途多難なスタートだよなあ(^^;)
 今日は非常に風の強い日でした。風上側の一団と風下側の一団がすれ違うところを、たまたま90度の角度から眺める位置に立っていたのですが、風上側の温和な顔と風下側の緊張みなぎった顔があまりにも対照的で、つい笑ってしまいそう(^_^)


 甲影会のホームページが更新されていたので、新しく刊行された別冊シャレードNo.59 仁木悦子、同No.63 西澤保彦2 を注文。このHPはこまめにチェックしておいた方がよさそうですね。


『両性具有迷宮』西澤保彦(2002年1月双葉社)読了
 「小説推理」に1年間にわたり連載されたものの単行本化。
 この小説はおそらく本格的なSFやミステリーを指向したものではなく、連載中、毎月必ずセックス描写を挿入することのみを課して書かれたものだと思われます。まあでも、これはこれでいいんじゃないですかねえ(^_^) ただし、帯にある「新本格のエースが放つ、驚愕の、ロジックと、マジック!!」という惹句は誤解の元じゃないでしょうか。そんな小説じゃないだろ(-_-;)
 森奈津子、倉阪鬼一郎、図子慧、野間美由紀などという実名の登場人物が出てきますが、意図不明。これってひょっとして共通キャラクターを考えてるのでしょうか?他の方々の作品の中でも、共通に登場してくるキャラクターというようなアイディアだったらおもしろいけどね。
 でも、まさかすでに実行にうつされてるってことはないよね?(^^;)


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