2005年2月 古本屋探訪日記 HOME
掲示板

古本屋探訪日記 2005年1月
 『大映テレビの研究』再び ダブってもいいや ゾロアスター教が登場する小説 丸善古書即売会報告 DVDのウォークマン 『タイム・リープ』 推理小説はインタラクティブな小説ジャンル 3連休セール 新春名古屋古書即売会報告 タイムトラベラーを視聴

 『大映テレビの研究』再び 2005/1/29(土)

 上前津の古本屋を廻るも、購入ゼロ。買う基準を緩めて、「読むつもりで買う」位にしないと、なかなか買う本は見つからない。
 それに比べると、新刊はもともと読むつもりで買うので、なにかしら買うものがあって張合いがある。
『橋本五郎探偵小説選1』(2005年1月論創社)
 叢書第U期全10巻刊行開始。第T期も一定の販売数があったということなのでしょう。とにかく買っておくしかないシリーズですね。

『大映テレビの研究』竹内義和(2005年1月澪標(みおつくし))
 20年以上前に3分冊で刊行された同書の第1冊目に、北野誠との特別対談を加えたもの。
 以前にもダイジェスト版が出版されたことはあったが、現在、大映テレビのDVDボックスが次々と発売されており、また大映テレビとよく似た特徴を持つという韓流ドラマのブームなどが、本書に新しい意義を与えることになったと言われる(私は韓流ドラマと呼ばれるものは一度も見たことがないのだが)
 竹内は、大映テレビドラマの特徴として次の5点をあげる。
  1 宇津井健の怪演
  2 常識離れしたセリフ回し
  3 主人公に与えられた"とんでもない試練"
  4 無理やりなストーリー展開と御都合主義
  5 一人歩きするナレーション
 ウツイズムを示す好例は「赤い激流」の中で宇津井健が発したセリフにあるという。殺人の容疑で逃亡中の水谷豊が、ピアノコンテストに出場しようとして、主催者に、「殺人罪の逃亡者を出場させるわけにはいかない」と断られている場面で、宇津井健が協会本部に乗り込み、「たかだか人殺しの疑いで逮捕され、脱獄し、逃亡したというたったそれだけの事で、何故、彼がコンテストに出られないんですか?こんなおかしな話がありますか!」と説得し、協会に出場を認めさせてしまうのである。

 書店内にあるCD販売店に、『川口浩探検シリーズ』のDVD3枚組ボックスが!
 しかも一人の青年が、初回限定版BOXと通常版BOXを手に持って選択中。結局、通常版を選んで購入していきました。初回限定版は13650円、通常版は10710円なのだけど、初回限定版には探検隊ユニフォームが付くのです。
 探検隊ユニフォームは欲しくないのか?!>青年
 今回のDVDのキャッチフレーズでは、「日本中が熱狂した伝説の冒険エンターテイメント」としているが、当時はドキュメント風に放送してなかったか?>テレビ朝日

『プロレス、K1、PRIDE 「禁忌 タブー」の読み方』亀井誠(平17年1月日本文芸社)読了
 よくある内幕ものと思ったら、意外にプロレスにエールも送っている好書でした。


 ダブってもいいや 2005/1/27(木)

『本棚探偵の冒険』喜国雅彦(2005年1月双葉文庫)読了
 先日、喫茶店で「これ、お客様のお忘れ物ですね」と渡されたのが、『本棚探偵の冒険』
 お礼を言って受け取る際に、手元にあって今まさに読んでいた同じ本を、そっと隠す。どこかに置き忘れたのかと思って、すでに買い直してしまっていたのだった。
 まあ、こういう本ならダブっても無駄には感じないからいいや。

 新刊購入は、
『月読』太田忠司(2005年1月文藝春秋ミステリ・マスターズ)
 オフの際に、太田さん自身から、「月読」について教えてもらいました。月読とは、イザナギノミコトの子で天照大神の弟なのだそうです。もっとも小説は、それとは直接関係ないということでした。でも大矢さんも傑作と言っておられたし、読むのが楽しみ。
『プロレス、K1、PRIDE 「禁忌 タブー」の読み方』亀井誠(平17年1月日本文芸社)
 K1グランプリの決勝大会で、判定決着が続出し、進行が押しに押している。このままだと決勝戦が朝刊の締め切りに間に合わなくなると、業を煮やした記者たちが、石井館長に「優勝するのは誰ですか?」と、するほうもどうかと思うような、とんでもない質問をぶつけた。
 しかし、石井館長はあわてずに、「今日の優勝はホーストです」と答えたのだという。
 こんな虚々実々な話をまとめたもの。

 ゾロアスター教が登場する小説 2005/1/23(日)

 今日は猫又さんの店へ行く。倉庫が2つから1つに減ったことが影響してか、店内はダンボール箱でいっぱい。中には全集版の『首のない女』などもあったけれど、まったく未整理状態のようです。
 購入したのは、
『サンタクロース殺人事件』ピエール・ヴェリー(1975年晶文社)1000円
『ガラス張りの誘惑』歌野晶午(1995年講談社文庫)200円
 歌野晶午は今頃になって読み始めた作家。信濃譲二シリーズは結構おもしろいですね。ただ、評判になった『葉桜の季節に君を想うということ』は、その趣向の作品としてはありふれたもので評価できませんでした。(同時期に出版された同趣旨の作品の方が、必然性があり、新しい試みもあったため、それと比較してしまったという面もありますが)


 他店で購入したのは、
『ケイゾク/雑誌』TVぴあ臨時増刊(2000年ぴあ株式会社)250円


 新刊購入は、
『五色の雲』ロバート・ファン・ヒューリック(2005年1月ハヤカワポケットミステリ)
 ディー判事ものの短編集、8編収録。
『魔法』クリストファー・プリースト(2005年1月ハヤカワ文庫FT)
 1995年に刊行された単行本の文庫化。法月綸太郎絶賛の帯を見て購入。
『ドクター・ブラッドマネー』フィリップ・K・ディック(2005年1月創元SF文庫)
『クリス・クロス 混沌の魔王』高畑京一郎(1997年初版、2003年14版メディアワークス電撃文庫) 第1回電撃ゲーム小説大賞金賞受賞作
『月夜の晩に火事がいて』芦原すなお(2005年1月創元推理文庫)
 『ミミズクとオリーブ』、『嫁洗い池』ともにピンとこなかったが、本書の帯の「読みながら笑いすぎないよう、そして涎を垂らさないよう」との注意書きにつられて購入。


『白い家の殺人』歌野晶午(1992年講談社文庫)読了
 信濃譲二シリーズの二作目。犯人はなんとなく目処がついていたが、そのオーソドックスな作りに好感が持てる。ゾロアスター教信者を登場させたのはすてき。ただ、ゾロアスター教の他の宗教に対するアドバンテージがキリスト教より古いからというだけなのがいまひとつ。キリスト教より古くても、その原点のユダヤ教より古いわけではないのだから。


 丸善古書即売会報告 2005/1/20(木)

 今日は丸善古書即売会の初日、夕方に寄ってみる。どうしてもほしいというような本はなかったが、とりあえず次の本を購入。
『異能の画家 小松崎茂』根本圭助(1993年光人社)1100円
『OH!SF映画 先駆的SF特撮映像論』大伴昌司(昭60年朝日ソノラマ)1400円
『小説怪物』創刊号〜4号(1978年〜79年パルコ出版)4冊3000円

 下の階に降りると、平台に書店の推薦本がところせましと並んでいる。「当店の店員お勧め すでに1000人に推薦」「児童書にしておくにはもったいない」「当店から初のブーム本」などと煽ること、煽ること。これだと薦められれば、買わないわけにはいかないね。
 『雨やどりはすべり台の下で』岡田淳(1990年1刷、2004年17刷偕成社文庫)サンケイ児童出版文化賞受賞作だそうです。ちょっと楽しみ。

『社会派くんがゆく 逆襲編』唐沢俊一/村崎百郎(2005年1月アスペクト)読了
 あいかわらず歯に衣着せぬ内容。特に被害者の家族らに対する辛辣さはすごい。よくこれだけのものが続けて出版できるものだと感心してしまう。


 DVDのウォークマン 2005/1/19(水)

 先日購入した『タイム・トラベラー』のDVDには、1stシーズンの最終話のほか、1stシーズン、2ndシーズンの各5話ずつの音声も収録されている。しかし音声だけなら、わざわざ家で聴かなくても、例えば通勤中に聴いてもいいよね。
 私は今までウォークマンのようなものを買ったことが一度もないのだが、今回はどうしても『タイム・トラベラー』を通勤中に聴きたくなってしまった。そこで昨日ポータブルのDVDプレイヤーを買ってしまったのだ。店員さんは、「展示品しかありませんが2万5千円です」という。それで充分です。ほんとは今回の目的にはディスプレイだって必要ないんですよ。

 でも、購入してから説明書を見たら、「ディスクを傷めるおそれがあるので移動中の利用は控えるように」と書いてあった。そうか、DVDプレイヤーはまだ、CDウォークマンのように、衝撃に耐えられるようにはできていないのですね。でもそんなことは気にしない。その利用をやめたらそもそも買った意味がなくなってしまうのだから。それでさっそく今朝の通勤中にDVDのウォークマンを試してみましたが、おっ、なかなか快適じゃないですか。こりゃ、しばらく『タイム・トラベラー』で通勤時間が楽しめそう。(故障しなければ)

 新刊購入は、
『本棚探偵の冒険』喜国雅彦(2005年1月双葉文庫)
 2001年に刊行された単行本に、新たに座談会を収録して文庫化したもの。宝のような本です。文庫化バンザイ。
『ダブルキャスト 上・下』高畑京一郎(2000年メディアワークス電撃文庫)
 『タイム・リープ』に次ぐ高畑京一郎の名作と書かれているが、「超える」じゃなくて「次ぐ」はまずいんじゃないの。
『世間のウソ』日垣隆(2005年1月
 帯の「すべてのイカサマお見通し!」は、オリジナリティがないな。山田奈緒子のマネ?
『地獄のアングル』永島勝司(2005年1月イースト・プレス)
 永島勝司と長州力により2002年に旗揚げしたプロレス団体WJが2004年に崩壊するまでを描くドキュメント。長州力が、永島が考えたアングルをことごとく拒否していたことがわかった。それがなぜ今になって、ハッスルや新日本に参戦できるのかという疑問も生じるわけだが、それが長州力なのだろう。

『長い家の殺人』歌野晶午(1992年講談社文庫)読了
 先日読んだ『放浪探偵と七つの殺人』の、信濃譲二という探偵役に魅力を感じて、そのデビュー作となる本書を読んでみたのだが、本作では信濃譲二にそれほど魅力は感じられなかった。
 この作品のあとに信濃譲二シリーズの長編が2冊発売されていて、それらも続けて読むつもりなのだが、もしこの作品から読み始めていたら次作を読むのはやめていたかもしれないなあ。


 『タイム・リープ』 2005/1/15(土)

 今日は久しぶりに北区の古本屋へ。まず目に付いたのは、高木彬光の『宇宙戦争』
これはほしい!でも30000円だったので断念。購入したのは
『音の犯罪捜査官 声紋鑑定の事件簿』鈴木松美(1994年徳間書店)1000円
 「誘拐犯、脅迫犯、航空機事故から暗殺者まで 声が追い詰めた10の事件秘話」
『別冊新評 山田風太郎の世界』(昭54年新評社)1500円
『別冊新評 三流劇画の世界』(昭54年新評社)700円
『追悼特集 山田風太郎』KAWADE夢ムック(2001年河出書房新社)600円
 この3冊はおそらく持ってるな。

 ブックオフでは、『THE LEGEND OF KINGDOM』(2003年QUEST 定価10000円)の2枚組DVDが2000円で売っていたので購入。キングダムは安生洋二が作ったセメント(真剣)のプロレス団体で、1997年からほぼ1年間活動していた。高山善廣や山本健一(両者は、元ゴールデンカップス)、桜庭和志、金原弘光らが活躍していた。安生洋二は、新日本プロレス VS UWFの抗争でゴールデンカップスの代表として一世を風靡した選手で、ヒクソン・グレーシーの道場破りで返り討ちにあったことでも有名。現在は活動を休止しているが、代わりに現在、高田モンスター軍では、アン・ジョーという正体不明の覆面選手が活躍している。

『瑠璃の契り』北森鴻(2005年1月文藝春秋)読了
 旗師宇佐見陶子・冬狐堂シリーズの連作集、4編収録。
 陶子は目に軽い障害を負い、同業者はそこに付け込もうとする。それを凛としてはね返す女主人公の推理と行動が、読者にほろ苦いカタルシスを与える。

『タイム・リープ』高畑京一郎(1995年メディアワークス)読了
 映画版の『タイムリープ』(1997年)をビデオで見ているが、これはその原作。今回本書を読んで、映画がほぼ原作どおりに作られていたことがわかった。
 主人公の女生徒が、日曜日から土曜日までの1週間の間を、行ったり来たりするのだが、それを助ける男子生徒が、自分はタイムリープの現象を体験しないのにもかかわらず、主人公のタイムリープの状況を正確に把握し、事態を収束させていくところが面白い。
 主人公から見た時間軸と、男子生徒から見た時間どおりの時間軸の、二つの時間軸が絡み合い、影響しあって、全体としては収束しながらも大きなパラドックスを形成しているのである。これぞタイムトラベルものの醍醐味。
 本作は、タイムトラベルもののうちでも緻密に作られたものの部類に含まれるが、ユーモラスな描写のため、非常にとっつきやすいものになっている。例えば次のような表現がいたるところに散在しているのだ。
 「詳しいことは、昨日言う
 「鹿島、頼むから、金曜日に来てくれないか?」
 「そう明日の俺は言うんだな?」
 「人は日々進歩するって事さ。きっと、今日の俺より、明日の俺の方が賢いんだろうよ」
 著者の作品を読むのはこれが初めてだが、他の作品も読んでみたい。

 推理小説はインタラクティブな小説ジャンル 2005/1/13(木)

 光文社文庫新刊の『ミステリーファンのための古書店ガイド』(野村宏平)を買おうとしたが、確認してみるとこれがただの古書店地図帖。しかも緻密さにも欠ける内容のため購入はパス。こんな内容で、なぜこんな仰々しいタイトルを付けるのだろう。ばかばかしい。

 新刊購入は、
『瑠璃の契り』北森鴻(2005年1月文藝春秋)
 旗師・冬狐堂シリーズの連作、4編収録。
『本の雑誌 2005年2月号』(本の雑誌社)
 特集は「うれしはずかしコレクション!」 三村美衣の「飛び出す絵本は楽しいぞっ」に心惹かれた。『クリスマスの12日』(大日本絵画)という本の場合、ページをめくると時計の針が回転したり、子供が踊ったりするのだという。また、『ナイト・ビフォー・クリスマス』(同)は、開くとサンタが煙突に引っ込む。つまりサンタは本を閉じてる状態の時しかいないのだそうだ。こういうのおもしろそう、欲しい!
 「これが彩古コレクション(抜粋)だ!」を見ると、店主が私に対しても「今はもうこの本だけしか楽しみがありません」と言っていた『人間燈台』(大阪圭吉)を、25万円で売ったということらしい。やはりこういう本の行き場は決まってるのですねえ。

『放浪探偵と七つの殺人』歌野晶午(1999年講談社ノベルス)読了
 解答編を袋綴じにした信濃譲二シリーズの本格短編集、7編収録。読者に謎解きをしてもらうために、雑誌発表時にはひと続きだった物語をあえて問題編と解答編にぶった切ったのだという。
 著者の、「推理小説とはそもそも、ある種インタラクティブな小説ジャンルである。読者の参加が許されているにもかかわらず、一般の小説同様、物語の流れに身をまかせて読み終えてしまうのは、なんとももったいない話ではないだろうか」という言葉には、ハッとさせられた。


 3連休セール 2005/1/8(土)

 ブックオフで、「ただいま3連休セール中です」とのアナウンスを聞く。最初はブックオフが3連休なのかと思ったが、確かブックオフは年中無休のはず。するとひょっとして、われわれの方が3連休なのか?そういえば、昨年も成人の日が月曜日だったような。
 そうか、すると今度の月曜日は休日だったのか。私はブックオフに来たおかげで知ることができたが、ブックオフに来ていない人達はきっと気付いていないんだろうなあ。
 って、そんなわけないか。

 そのセールで、
『凶の剣士グラート 背徳のレクイエム』『凶の剣士グラート2 青い触手の神』田中啓文(1993年集英社スーパーファンタジー文庫)2冊100円を購入。
 田中啓文の作品もこのあたりは未読なのである。きっと持ってるとは思うのだけど。

 他の店で購入したのは、
『幻視人』田中浩一画集(1995年新風社)100円
『名探偵誕生』ニール・サイモン(1976年三笠書房)300円

『やさしい死神』大倉崇裕(2005年1月東京創元社)読了
 「季刊落語」編集部シリーズの連作集、5編収録。
 表題作の出来はすばらしいが、他の4作はどれも目的と手段とのアンバランスなどにより、落ち着きの悪いものになっている。落語と作品のストーリーを関連付けたことも原因だと思うが、結果的に、「その目的のために、あえてその手段をとるまでの必要があったの?」というような印象が目立つ結末になっているのである。
 なお、巻末の前島純子の解説では、<落語ミステリー>を語る中で、田中啓文の『笑酔亭梅寿謎解噺』を「めっちゃおもろかった。」と賞賛しているところが印象に残った。


 新春名古屋古書即売会報告 2005/1/7(金)

 今日は名古屋古書会館即売会の初日。昼間に仕事を抜け出して行ってみる。今年を占う即売会になるので、とにかく何かを買わねばなりません。
 まずは、昨年A店で見せてもらった漫画が出品されていたので購入。
『宇宙大激戦』鈴木まこ(昭33年中村書店)2000円
 中身はまったくのC級漫画だが、巻末の1ページが目録になっている。
 「あなたの本棚に学校の図書館にぜひ中村漫画をそなえましょう」などと書いているが、そこに掲載されている書名は、とても学校の図書館に並べられるようなしろものではない。
 『こけし子守歌』、『たそがれ悲曲』、『なげきの兄妹』、『誘拐魔は俺だ』、『女装のルパン』、『水爆に挑む男』など、思い切りインパクトのあるタイトルばかりなんですから。

『藤子不二雄論 FとAの方程式』米沢嘉博(2002年河出書房新社)900円も購入。でもこの本は持っていたかもしれない。


 新刊購入は、
『やさしい死神』大倉崇裕(2005年1月東京創元社)
 「季刊落語」シリーズの連作集、5編収録。表題作の「やさしい死神」を読んでみましたが、ほのぼのとしたいい話。このシリーズは日常の謎系と誤って紹介されたこともあるが、少なくともこの作品については日常の謎と呼んでも間違いではないでしょう。もっとも今では、あるシリーズを「日常の謎系」として他と区別することにはそれほど意味はないと思いますが。

『ダ・ヴィンチ 2005年2月号』(メディアファクトリー)
 特集は、「ミステリー好きもはまる『24』の魔力」
 綾辻行人も秋元康も中村雅俊も、みんなこぞって賞賛しているけど、『24』って、そんなにおもしろいのだろうか。
 私は1stシーズンのVol.1と、2ndシーズンのVol.1を見ただけだが(年末に、試しに見てみるつもりでレンタルビデオ店に行ったのだが、レンタル代半額セールの1stシーズンは軒並み借り切られていた。それじゃあと、2ndシーズンから見ようとしたのだが、やはり登場人物の関係が1stシーズンを引きずっていることがわかり、やはりおとなしく1stシーズンから見ることに改めたため、こうなった。)、ストーリーだけを見せられているという感じで、全くはまるような気がしない。
 今もVol.2を見ながらこれを書いているのだけれど、やっぱりそれほど引き込まれるような感覚はないけどなあ。


 タイムトラベラーを視聴 2005/1/3(月)

 今日、『少年ドラマ アンソロジーT』を購入し、ようやくタイム・トラベラーを視聴することができた。いや、もちろん発売時にも購入してはいるのだ。調べてみたら、購入したのは2001年3月23日 。しかし当時はDVDドライブを持っていなくて見ることができなかったのだ。
 そしてDVDドライブを入手した頃には、よくあることだがメディアの方が行方不明になってしまっていて、そのまま今日に至るのである。新しい年を迎えるにあたって、見つけるのはあきらめて、買い直すことによって長年の夢をかなえることにしたのである。
 『タイム・トラベラー』の映像は最終回だけだが、懐かしく十分満足できるものだった。まるで今年の抱負をすでに一つ実現したような気分だ。今は『続タイム・トラベラー』の音声を聞きながらこれを書いています。

 新刊購入は、
『社会派くんがゆく 逆襲編』唐沢俊一/村崎百郎(2005年1月アスペクト)
 ネットでも読めるのだが、やはり本で読みたい。

『8の殺人』我孫子武丸(1992年講談社文庫)読了
『日曜の夜は出たくない』倉知淳(1998年創元推理文庫)読了
 我孫子武丸、倉知淳のデビュー作を再読。今読み返してみると、二人ともデビュー作から本格推理の上にメタ的要素がかぶせられている。考えてみれば我孫子武丸の方はこの後『0の殺人』、『メビウスの殺人』、『探偵映画』、また倉知淳の方も『過ぎ行く風はみどり色』、『星降り山荘の殺人』とメタ的な作品が続くのであり、その特質はデビュー作から明瞭に表れていたのだった。


2005年2月 古本屋探訪日記 HOME
掲示板