あ れ こ れ 考 え る 62 |
| 新たな気持ちで古本屋廻り 『暗黒館の殺人』 『鉄路のオベリスト』は珍しい? 名古屋古書即売会報告 宇宙家族ロビンソンセカンドシーズン ジャズと本の店 怒りっぽそうな執筆陣 レンタル店に並んでいない作品 名古屋古書即売会報告 パパと呼ばないで |
新たな気持ちで古本屋廻り 2004/9/30(木) 昨日も新刊書店を確認してみた。おおっ、売ってた! 『本棚探偵の回想』喜国雅彦(2004年10月双葉社) 凝った装丁、函、帯、月報、蔵書票と至れり尽くせりのサービスぶりです。 まず「すべては俺の店」を読む。感動した。 「店に貴賎はない。どんな店にも僕が必要としている本が必ず一冊はあるはずだ。それらを買う。すべての店で一冊ずつ本を買う。何がなんでも買う」 これぞ古本屋廻りの原点。いつのまにか枠を狭く絞りすぎてしまった自分に気付かされた。よし、明日は生まれ変わった気持ちで古本屋に行くのだ。 そして今日、新たな気持ちで鶴舞へ。いつもなら1冊も買わずに帰ってきたに違いないが、今日からの俺は違う。 『バンザイまがじん 第18号』(1993年JABB出版局)250円 『バンザイまがじん』は映画の専門雑誌。 本号の特集記事「探せ!!幻の黒澤映画」の「幻」の一文字だけに惹かれて購入。 『バンザイまがじん 第20号』(1994年JABB出版局)250円 特集は「探せ!!幻の黒澤映画(決着編)」 本号には、法月綸太郎の「超レンアイ級インタビュー」も含まれているのでミステリー関係本ともいえるかも。 『平林初之輔集 橋本五郎集』日本探偵小説全集14(昭4年改造社)500円 『蛍坂』北森鴻(2004年9月講談社)読了 香菜里屋シリーズの新刊、5編収録。「わだかまっていた謎が、旨いビールと粋な肴で柔らかくほぐされる」 旨い料理と切ない話を絶妙にパッケージして綴られていく本シリーズ。この雰囲気を味わいたいために読んでいるファンも多いはず。もっとも本書では、工藤が待っている人間の存在も明らかになり、今後の展開の興味も出てきたのですが。 |
『暗黒館の殺人』 2004/9/28(火) 発売されているはずの喜国さんの『本棚探偵の回想』を買うつもりで新刊書店に寄ってみたが、見当たらない。発売が遅れているのか。でも他にも何冊か買う本があったので満足。 『幻影のペルセポネ』黒田研二(2004年9月文藝春秋) おっ、くろけんさんの新刊だ。 『蛍坂』北森鴻(2004年9月講談社) 香菜里屋シリーズの新刊。これも楽しみ。 『久山秀子探偵小説選T』論創ミステリ叢書9(2004年9月論創社) 論創ミステリ叢書はデフォルトで購入。このシリーズがこれだけ好調に発刊され続けるとは思わなかったが、意外に売れているのでしょうか。 『サム・ホーソーンの事件簿V』エドワード・D・ホック(2004年9月創元推理文庫) 「ウルトラQ」のDVDが並んでいるレンタルビデオ店を発見。よっ、偉いぞ。7枚中4枚はレンタル中だったので、残りの3枚を借りてきて今も見ている最中だが、やはり「ウルトラQ」はいいな。最後にウルトラマンが怪獣をやっつけてお仕舞いというようなワンパターンな終わり方じゃないし、回によっては怪獣が暴れているままで終わったりする。 「キャプテンウルトラ」も見たいのだが、さすがに1枚1万円もするようなDVDまで並べるレンタル店はないだろうから、そっちの方は買ったほうがいいかな。 『暗黒館の殺人(上・下)』綾辻行人(2004年9月講談社ノベルス)読了 「IN POCKET」に4年間に渡って連載された作品。複雑に入り組んだ膨大なディテールのうえに、視点の取り方にも新たな趣向を盛り込んだ意欲作。 次々と明らかにされていく真実は、事件の真相などというミステリー的なレベルをはるかに超えて、その世界の様相を何度も塗り替えていく。かなり密度の高い小説なので読後の満足感は高いはず。 |
『鉄路のオベリスト』は珍しい? 2004/9/21(火) 喜国さんの新刊が出ているかと書店に寄ってみたがまだ出ていないようだ。北森鴻の新作も、「サム・ホーソーンの事件簿3」も出ていない。 うーん、残念だがしかたがない。次のものだけを購入。 『海のオベリスト』C・デイリー・キング(2004年9月原書房) 『鉄路のオベリスト』(カッパ・ノベルス)、『空のオベリスト』(国書刊行会)に先立って書かれたオベリスト3部作の第1作。第1作目の翻訳があまりにも遅かったわけだが、私は『鉄路のオベリスト』、『空のオベリスト』、ともに読んでいないので、何の影響もなし(^_^; 『空のオベリスト』は買ってすらいないかもしれないし。 まあ私みたいな人は脳天気に、順番に読んでいけばいいわけですよね。 『空海曼荼羅』夢枕獏編(2004年4月日本出版社) 夢枕獏の小説を読んで空海の関連書でも読んでみるかと思ったら、すでに夢枕獏本人が編纂した本が出てたのね。 今日届いた古書目録を見ていたら、上で挙げたカッパノベルスの『鉄路のオベリスト』が6000円で出品されていた。ええっ!そんなに珍しかったっけ?>『鉄路のオベリスト』 |
名古屋古書即売会報告 2004/9/18(土) このまえ、Windows xpをバージョンアップしたと思ったら、今度はofficeをバージョンアップしなければいけないという。こっちはダイヤルアップなんだから軽いプログラムにしてくれよ。 でもやっぱり1時間半位かかったよ。考えてみればワードやエクセルなんか使わないんだから、そっちをアンインストールしたほうが早かったぜ。 今日は名古屋古書会館即売会の2日目。夕方に立ち寄ってみる。『チロリン村とクルミの木』の漫画の端本が1冊あったので500円ぐらいなら買うつもりで値段を見ると、10,000円!こりゃどうしようもないわ。 他に、宝石からの切り抜き小説が1冊300円で売っていたが読むこともないだろうからパスし、購入したのは、 『鬼面帝国』山上たつひこ(昭51年秋田書店サンデーコミックス)300円 『死神博士』川崎のぼる(昭42年初版、昭53年24版秋田書店サンデーコミックス)300円 『日本沈没 1〜3』原作小松左京/劇画さいとう・プロ(昭48年秋田書店少年チャンピオンコミックス)3冊800円 新刊購入は、 『ユリイカ 2004年9月臨時増刊号』(青土社) 特集は西尾維新。西尾維新の小説は1冊たりとも読んだことはないが、ユリイカで特集が組まれる作家だとは思わなかったな。 『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四』夢枕獏(2004年9月徳間書店)読了 著者の夢枕獏本人が、「とんでもない、ど傑作を書いてしまった」と手放しで自画自賛しているのだから、それ以上言うことはありません。それにしても17年かけて掲載誌も4回かわっての連載だったというのだから、それだけでもすごい。 |
宇宙家族ロビンソンセカンドシーズン 2004/9/16(木) O舎目録では注文するものなし。おかげでお金が儲かっちゃたわ。 そこで、その浮いたお金で「宇宙家族ロビンソン」のセカンドシーズンを買いに行く。発売日の予定は明日だったのだが、いやあ、もう売ってた!というわけで、即購入。 もっともファーストシーズンも29話中、まだ4話しか見ていないのだから、そんなにあわてて買わなくてもよかったのだけれど。 「宇宙家族ロビンソン」は以前LDで発売されているのだが、そのときは各シーズンとも2ボックスに分かれていて、各ボックスの料金は今回のDVDと同様3万円位だったので、実質は半額になったわけである。 私はLD版は、3rdシーズンにあたる第5ボックスと第6ボックスだけ持っているがレーザーディスクがなくて見ることはできない。できたら3rdシーズンもDVD化してほしいところだが、このシーズンは日本未放映で吹き替えもされていないので、だいぶ雰囲気は違うはずだ。 新刊購入は、 『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ四』夢枕獏(2004年9月徳間書店) 全四巻の最終巻。 『PLAY プレイ』山口雅也(2004年9月朝日新聞社) 『凶鳥の黒影』中井英夫へ捧げるオマージュ(2004年9月河出書房新社) 『IN POCKET 2004年9月号』(講談社) 『ダ・ヴィンチ 2004年10月号』(メディアファクトリー) 『IN POCKET』、『ダ・ヴィンチ』ともに、綾辻行人特集を目当てに購入。 家に帰ると、名古屋古書会館開催の『第一回古書の日記念即売会目録』が届いていた。やけにりっぱな目録でびっくり。しかも見慣れぬ書店名も並んでいる。最初に出てくる瑞穂区のI書店には一度だけ行ったことがあるけれど、うちには小説みたいなもんは1冊もないから帰んな、と追い返されたっけなあ。で、確かに文芸のたぐいは1冊も載ってないがな>I書店 |
ジャズと本の店 2004/9/12(日) 突然、「Windowsのアップデートが必要だ」との表示が出た。なんでも、Windows xpのサービスパック2をインストールしないとセキュリティ上、問題があるというのだ。 ところがその容量が70MBもある。私はいまだにダイヤルアップ接続なのである。日頃は不便はないのだが、こういう時には困ってしまう。ダウンロードで何時間もかかってしまうものなあ。 それでも覚悟を決めて、今日ダウンロードを実行したのだが、案の定、4時間もかかったぜ(;_;) しかしアップデートを実行してみると、しばらく前から動かなくなっていた「デジカメの達人」というソフトがなぜかまた動くようになっていた。こういうアップデートで目に見えるような効果があったのは初めてだ。ラッキー。 いつのまにか、「JAZZ & BOOK」とかいう店ができていた。念のため入ってみると、お客は誰もおらず、お店の人も若い女性が一人だけ。見たところジャズのCD等が中心で、本の分量はごくわずかのようだがサンリオSF文庫がちょうど10冊だけ置いてあった。珍しい本ではないが値段はどれも200円なので全部買ってしまうことにする。 『脱出を待つ者』ヴォンダ・マッキンタイア(1984年サンリオSF文庫)200円 『去りにし日々、今ひとたびの幻』ボブ・ショウ(1981年サンリオSF文庫)200円 『マイロン』ゴア・ヴィダル(1981年サンリオSF文庫)200円 『2018年キング・コング・ブルース』サム・J・ルンドヴァル(1981年サンリオSF文庫)200円 『人生ゲーム』D・G・コンプトン(1984年サンリオSF文庫)200円 『手で育てられた少年』ブライアン・W・オールディス(1980年サンリオSF文庫)200円 『リードワールド』ロバート・ホールドストック(1982年サンリオSF文庫)200円 『レベル・セブン』モルデカイ・ロシュワルト(1978年サンリオSF文庫)200円 『夢幻会社』J・G・バラード(1981年サンリオSF文庫)200円 『逆転世界』クリストファー・プリースト(1983年サンリオSF文庫)200円 レジに持っていくと、先ほどの女性が、 「よくご存知ですね」 えっ? 「このサンリオSF文庫って、絶版なんですよね」 なんだ知ってたのか。そこで、「そうなんです、みんな絶版なんですよ」と同意しておく。 「何も知らない人に買っていかれるより、知っている方にお売りできてよかったです」 ふーん、欲がないなあ。これなら他の本も安いかも。そこでかなり並んでいる植草甚一の著作をチェック。ところがこちらは『江戸川乱歩と私』も含めて、どれも2,000円〜3,000円もする。そうか、植草甚一はジャズ関係という扱いで、この店の専門筋に当たるんだ。 今日のところはこれでかんべんすることにしましたが、また来月あたりにチャックしに行こっと。 |
怒りっぽそうな執筆陣 2004/9/10(金) 新刊購入は、 『暗黒館の殺人(上・下)』綾辻行人(2004年9月講談社ノベルス) 待望の館シリーズの新作。 『本の雑誌 2004年10月号』(本の雑誌社) 特集は「怒りの秋・復讐編」、王様や大矢さんなど怒りっぽそうな人が執筆。 『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ二』夢枕獏(2004年7月徳間書店)読了 『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三』夢枕獏(2004年8月徳間書店)読了 全四巻のうち三巻までを読了。四巻はまだ出版されていないようなので、すぐに続きを読めないのが残念だ。 ようやくO舎目録の封筒を開封。何か注文したいところだが、今月は「宇宙家族ロビンソン」のセカンドボックスも発売予定だというから、そちらにもお金を残しておかなきゃ。 |
レンタル店に並んでいない作品 2004/9/5(日) ネット書店で注文していた「パパと呼ばないで」のBOX2が届く。どれだけ売れているのか知らないが、こういう作品はレンタルビデオ店にはあまり並ばないものなのだろうか。ある程度、需要はあると思うのだが。 そういえばレンタル店に「ウルトラマン」、「ウルトラセブン」などは数多く並んでいるが、「ウルトラQ」や「キャプテンウルトラ」などは並んでいないし、この前買った「宇宙家族ロビンソン」なども並びそうにないし。こういう作品を並べるよりは何本も同じDVDを並べた方が利益が上がるということなのでしょうね。 古本購入は、 『少年マガジン クライマックスをもう一度』(2002年講談社)500円 『Zちゃん』井口真吾(1992年青林堂)900円 『東京デンジャラス・ボーイ Vol.1反逆のセメントマッチ』ミスター高橋(2004年4月ゼニスプラニング)読了 帯には「この小説がプロレスを変える」とあるが、だめだな、これは。 プロレスを総合格闘技より上に置くのはいいが、いまだにプロレスラー最強伝説を前提にしているんじゃ、ひと昔、ふた昔前のプロレスファンのレベルだよ。 |
名古屋古書即売会報告 2004/9/3(金) 今日は名古屋古書即売会の初日。即売会に行くのは久しぶりだが、あいかわらず買いたい本はない。『エラリークイーンとそのライヴァルたち』名探偵読本4(パシフィカ)100円のみ購入。 ついでに寄った古本屋で、 『ビジネスマン読本 松本清張』現代作家研究会編(1993年日本能率協会マネジメントセンター)500円を購入。 「ビジネスマン読本」という言葉と「日本能率協会マネジメント」という出版社名に惹かれ、期待して購入。しかし内容はただの松本清張に関する研究本だし、なぜビジネスマンが松本清張を知る必要があるのかについての説明すらない。これでなんでビジネスマン読本なの? また、松本清張作品の読者アンケート調査の結果が掲載されているのだが、回答者119名のうち、松本清張作品を全く読んでいない人は3名。よく読まれている作品は第1位が『点と線』96名(80%)、2位が『ゼロの焦点』88名(74%)、3位が『砂の器』70名(59%)なのだという。 私もこの3冊は読んではいるのだが、こんなに読まれているとは思わなかった。アンケートは友人、知人に依頼したと書かれているが、調査母体は平均的なものなのだろうか。 『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ一』夢枕獏(2004年7月徳間書店)読了 空海と橘逸勢の会話を中心に据えて物語が進むところは『陰陽師』と似ているので、陰陽師シリーズのファンなら本作品も楽しめそう。空海が逸勢に対して「お前はよい漢(おとこ)だ」などと言うところもそっくりだし。ただしこの作品の時代では空海はまだ「密」を会得しておらず万能ではないから欺かれる場合もあり、『陰陽師』に比べるとストーリーも起伏に富んでいるようだ。 |
パパと呼ばないで 2004/9/1(水) ネット書店で注文していた「パパと呼ばないで」のBOX1が届く。入荷時期の関係でBOX2が届くのは後日になるようだが、通販だと10%引きなのが大きい。2ボックスで6万円位なので約6千円の節約になるのだ。 さっそく見始めているが、同じ石立鉄男・杉田かおるコンビでも「雑居時代」は杉田かおるが脇役だったのに比べ、本作は主演。ドラマの緊張度が格段に違う。 それにしても全40話、昔のドラマは長かったね。 新刊購入は、 『沙門空海唐の国にて鬼と宴す 巻ノ三』夢枕獏(2004年8月徳間書店) 全4巻のうちの3巻目。できたら4巻連続で読み通したいと思っているのだが、第4巻も今月中に刊行されるということだし、そろそろ第1巻から読み始めていい頃かな。 『永遠の館の殺人』黒田研二/二階堂黎人(2004年7月光文社カッパノベルス)読了 評価がわかれそうな作品。私の好みの作品とはいえませんが評価する方も多いのでしょうね。 |
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