あ れ こ れ 考 え る 59 |
| 厚川昌男作品集 プランゲ文庫 一度はやってみたい古本屋 『レイニー・レイニー・ブルー』 名古屋オフ報告 『風の歌、星の口笛』 |
厚川昌男作品集 2004/6/26(土) 家の中で別の本を探していて、『厚川昌男作品集』を見かける。せっかくなので、参考に目次だけでもアップしておきます。 ブック・テスト 1.三角形の美 コーンを通り抜けるコーン 宇宙人のダイス 四面体よりシルク 2.トランプの魅惑 サイコ スリー・クオーター・カード 3.トポロジーへの挑戦 ロープとリング アミダくじ 4.絹の音 シルクの中よりシルク 4枚のシルク 5.パタンの追想 2つの筒と2枚のシルク カラー・ワンド 6.ジャンボ・カードを作る 2枚のカードの隙間 ジャンボ・ペネトレーション 7.マジック・ワンド 『依存』西澤保彦(2001年12月幻冬舎)読了 西澤保彦の未読本つぶしで読んでみたが、本書はよくわからん話だった。 新刊購入は、 『パズラー puzzler』西澤保彦(2004年6月集英社) 西澤保彦の新刊短編集。これはとにかく読むつもり。 『聖夜は黒いドレス』新庄節美(2004年6月創元推理文庫) スカーレット・パラソルシリーズ第2弾。といっても、前作もまだ味読だけど。 『本格ミステリこれがベストだ!2004』探偵小説研究会編(2004年6月創元推理文庫) 『幽 vol.001』(2004年7月メディアファクトリー) 表紙に大きく「日本初の怪談専門誌、発刊」とある。 |
プランゲ文庫 2004/6/17(木) 最近は目録が送られてきても開封すらしていなかったので、試しにいくつか開けてみた。そのなかで文生書院の「35oマイクロフィルム版プランゲ文庫《新聞コレクション》には驚いた。GHQが日本の占領政策の一環として行ったメディア検閲の記録として、CCD(民間検閲局)に保管されていた資料なのだという。 田原総一朗らも、 連合軍による日本占領下の日本の新聞・雑誌がどのような検閲を受け、どのような記事がカットされ、あるいはどのように変えさせられていたのかの実態を掴もうとすればプランゲ文庫にいかざるを得なかった。そのプランゲ文庫の全資材が文生書院ですべて手に入るようになった。プランゲ文庫に百回以上も通って研究した先達に申し訳ないが、新しい時代になったと痛感する。 などと賞賛しているが、その値段たるや、 《新聞コレクション》18047タイトル 40,950,000円 <雑誌コレクション>フルセット13743種類 44,100,000円 という凄まじいものだ。 こんな値段で、「すべて手に入るようになった」とか、「先達には申し訳ない」とか、本気で言ってるのでしょうか? 新刊購入は、 『イコ 霧の城』宮部みゆき(2004年6月講談社) 週刊現代に連載されたものの単行本化。さっそく読み始めることにする。 『千里眼を持つ男』マイケル・クーランド(2004年6月講談社文庫) 宿敵モリアーティ教授がホームズと協力して救出計画を遂行する物語らしい。解説によるとモリアーティシリーズものの第3作目にあたるという。売れたら今後、1作目、2作目も訳されることになるのだろう。 『紅楼の悪夢』ロバート・フォン・ヒューリック(2004年6月ハヤカワポケットミステリ) お楽しみ、ディー判事シリーズ。でもこのシリーズはあいかわらずページ数が少ない。本書も180ページ足らずしかない。 『四日間の不思議』A・A・ミルン(2004年6月原書房) 「くまのプーさん」のミルンが遺していた幻の長編ミステリとのこと。それほど面白くはないんだろうけどね。 『瞬間移動死体』西澤保彦(1997年講談社ノベルス)読了 西澤保彦の未読本をつぶしていくつもりでまず本書を読んでみたが、うーん、これはあまり面白くなかった。 真相はこういう方向にしかありえないという話なので意外性が不足しているし、テレポーテーションをあまり役に立たない超能力と設定したために、必然的に、本作の中心テーマであるテレポーテーションを魅力的に描くこともできなくなってしまった。痛快さにも欠ける物語だしね。 |
一度はやってみたい古本屋 2004/6/13(日) 今日は久しぶりにH2さんの店へ。 私が店にいる間にも、古本屋仲間から相談の電話が入ったり、馴染みのお客さんから本の問い合わせの電話が入ったりと、なかなか忙しそう。 自然に古本屋経営の話になりましたが、「好きなことをしてるんですから満足してます」とのこと、いいなあ。でもお話を伺ってみると、古本屋を始めることじたいは案外それほど難しいことではないようです。続けていくのは大変なんでしょうけど。 購入したのは、 『総登場!クンフースター大百科』(昭58年ケイブンシャ)500円 『ブルース・リー大全科』(昭56年秋田書店)500円 『おーっと、フル・タッチ!』古舘伊知郎/小林よしのり(光文社ジャストコミック)500円 |
『レイニー・レイニー・ブルー』 2004/6/11(金) なぜか複数の方から『新八犬伝』(日本放送出版協会)に関する問い合わせが。うーん、まだダブってる可能性もありますが、このぐらいの本ならネット検索すれば出てくるのでは? 帰りに鶴舞の古本屋へ。 あいかわらずほしい本がないので、ハヤカワ文庫のターザン9冊1500円というのを買ってしまう。どうせ全部ダブりに決まってるんだけど。 新刊購入は、 『蹴りたい田中』田中啓文(2004年6月ハヤカワ文庫JA) おおっ、田中啓文の新刊だ。巻末には「田中啓文文学大賞」の応募要項付き。応募期間が平成219年4月1日から30日というのが問題だけど。 『ミステリーズ! Vol.5』(2004年6月東京創元社) 特集は「東京創元社の50年」紀田順一郎、北村薫、戸田安宣の記念鼎談。ちなみに鼎談(ていだん)とは3人で談話することです。知ってた?私は今知った(^_^; 『時をかける少女1』原作筒井康隆/漫画ツガノガク(2004年5月角川コミックス) 『時をかける少女』は原作から離れれば離れるほど面白くなるのだが、この作品もかなりかけ離れていて面白そう。ただし少女マンガなのでいろんな本に混ぜて買うしかないのがつらい。 『格闘探偵団2』小林まこと(2004年5月講談社イブニングKC) 名作『1・2の3四郎』の続編。でも全然違う漫画としか言えない。 『レイニー・レイニー・ブルー』柄刀一(2004年5月光文社カッパノベルス)読了 「車椅子の熊ん蜂」熊谷斗志八を探偵役とする連作集、7編収録。安楽椅子探偵ではなく探偵も積極的に捜査をする本格推理。きっちりした作品群だが、中には夢の中で謎を解くというファンタジー的趣向を含むものもありふくらみを感じさせる1冊だ。柄刀一は『アリア系銀河鉄道』しか読んでいないのだが、これから他の作品も読んでみるつもりだ。 |
名古屋オフ報告 2004/6/5(土) 今日は名古屋オフだが、まだ時間があるので新刊書店へ。購入したのは、 『ぱんぷくりん 鶴之巻 亀之巻』文 宮部みゆき/絵 黒鉄ヒロシ(2004年6月PHP研究所) 今日のオフは私が幹事なので、本のプレゼント交換に用いる抽選箱を持参して待ち合わせ場所に。すでに来ていた里見さんに抽選箱を押し付けると、その姿はもう募金集めのお嬢さんそのまま。道行く人があわれんで次々とお金を放り込んでくれるため、やむをえず「ありがとうございました」と頭を下げる我々。それにしても一人仲居姿のcoinさんはどのようにみられていたのでしょうか。お辞儀がよく似合っていたなあ。 王様が新しくできた瑞穂区の古本屋で森英俊さんとお会いしたとのこと。なんでこんな地方の古本屋の開店まで把握してるかなあ>森さん 私でも、今日王様に聞くまで知らなかったのに。 オフが開始されるといつものことながら大矢さんのところに、カトちゃん人形が集まる。皆さん日常的に買い求めておられるのですね。えらい! さっそく『イニシエーション・ラブ』が論議の的になる。否定的な意見の方が多いか。私もあまりこの作品は評価していないのだけれど。ただ、読んでいない方にとっては、まったくネタバレで迷惑な話だったよな。 本のプレゼント交換は各人が3冊ずつ本を持ってきて、くじで3冊ずつおみやげに持って帰るという単純な趣向でしたが、皆さん、幹事のわがままを聞いてくださり、律儀に持ってきてくださいました。しかもお願いしたとおり電話帳などの嫌がらせ本を持ってきた方も皆無でした。皆さんありがとね。 それぞれご自分が持ってきた本を紹介してもらう。1人3冊で17人だから50冊以上の本が紹介されたのだが、意外なことにダブった本が1冊もなかった。ふーん、そういうものなのか。 ちなみに私が持っていったのは、昔NHK少年ドラマシリーズで放映された『タイム・トラベラー』のシナリオ本、NHKの人形劇『新八犬伝』のシナリオ本3冊、小野不由美の『バースディ・イヴは眠れない』。このうち『タイム・トラベラー』の当選者は次回幹事に指定なんだけど。 私がもらったのは、coinさんから景山民夫『ホワイトハウス』。読むと不吉なことが起こるというので読まずにプレゼント本にしたとのこと、えらい迷惑だぜ。クロケンさんから若桜木虔『ミステリー劇場』なんで若桜木?ほんとにお薦めなの。かおかおさんから川原泉『笑う大天使3』ありがとね。でも3からじゃ読めないし、といってわざわざ1から買って読もうとも思わないし。 2次会では、恒例の今年読んだベスト作品の発表。やはり伊坂は人気あるなあ。何人もの方がアヒルをあげていました。ちなみに私があげたのは服部真澄『清談佛々堂先生』。今ここに書いていても読み返したくなるような傑作です。太田さんの『黄金蝶、ひとり』もあわせてあげさせてもらいましたが、この本も何人もの方があげておられました。 3次会ではカエルさんが、クロケンさんがどの作家さんに似ているかに悩み始める。なんでそんなことに悩む? さらに「萌え」について論議が白熱。でも、すまん。私にはちんぷんかんぷんでした。なにはともあれ、つたない幹事ではありましたが皆さんどうもありがとうございました。 |
『風の歌、星の口笛』 2004/6/4(金) 帰りに新刊書店に寄る。購入したのは、 『松本恵子探偵小説選』論創ミステリ叢書7(2004年5月論創社) 松本泰の妻、松本恵子の探偵小説集。松本恵子の作品のことは聞いたことすらなかった。ほんとにすごいシリーズだな>論創ミステリ叢書 『金田一耕助』ダ・ヴィンチ特別編集6(2004年6月メディアファクトリー) 副題は、「日本一たよりない名探偵とその怪美な世界」 また金田一耕助を揶揄する内容なのだろうか。たまには金田一の推理を絶賛するような評論も読みたいもんだぜ。 『ある愛書狂の告白』ジョン・バクスター(2004年5月晶文社) 葵さんの掲示板で話題になってる本なので、私も購入してみた。 『エース特濃』清涼院流水漫画特集(2004年6月角川書店) 原作は清涼院流水だが、原案・脚本が大塚英志なら買わないわけにはいかない。ちなみに漫画は箸井地図。 『風の歌、星の口笛』村崎友(平16年5月角川書店)読了 綾辻行人の選評には「こんな無茶なまねまでして前人未踏のトリックに挑もうとする作者の大真面目な心意気が何とも嬉しく感じられ、迷いなく受賞に賛同した」とあり、また北村薫は「三つの筋がどう絡み合い、解明されるのかと期待させ、それを裏切らない」と評価している。 しかし私にはこの小説のよさがよくわからない。まず三つのストーリーのそれぞれが陳腐で退屈なうえ、結末部分で三つのストーリーがまとまる収束のさせ方も安易でがっかりさせられた。 北村薫らの作品を見る眼に間違いがあるとも思えないが、うーん、わからん。 |
| 以前のページ | 以後のページ | あれこれ考える | HOME |