無線周波数

周波数帯や記号略称など
番号 記号 周波数の範囲 メートル表示
VLF 3kHz〜30kHz ミリアメートル波
LF 30kHz〜300kHz キロメートル波
MF 300kHz〜3000kHz ヘクトメートル波
HF 3MHz〜30MHz デカメートル波
VHF 30MHz〜300MHz メートル波
UHF 300MHz〜3000MHz デシメートル波
10 SHF 3GHz〜30GHz センチメートル波
11 EHF 30GHz〜300GHz ミリメートル波
12 300GHz〜3000GHz デシミリメートル波
※:周波数帯の番号は、ITU No.とも云われ、RR無線通信規則(2015年改正)で規定されているものです。なお、導波管を用いる場合などは慣用的にレーダー分野の周波数帯略称(例:Ka帯など)が用いられることがあります。ちなみに、周波数とは1秒間に何回振動するかということでcycle/s(サイクル毎秒)という単位名称でしたが、1960年に国際度量衡総会CGPMでHz(ドイツの電磁気学者ハインンリヒ・ヘルツ)が採用され、国内では1972年7月1日を以ってヘルツに変更されましたが、計量法では1997年9月30日の全面改定まで残っていたようです。

 低い周波数から高い周波数まで
CVLF帯(VeryLowFrequency超長波帯:3kHz〜30kHz、波長100km〜10km)では双曲線航法のオメガ航法で10.2kHz〜13.6kHzが使用されていましたが、GPSの普及に伴い1997年に廃止されました。

DLF帯(LowFrequency長波帯:30kHz〜300kHz、波長10km〜1km)では電波時計で用いられる40kHz(福島おおたかどや山)及び60kHz(佐賀はがね山)が一般的に良く知られています。デッカ航法では70kHz〜130kHzが使用されていました。

EMF帯(MediumFrequency中波帯:300kHz〜3000kHz、波長1km〜100m)は、AMラジオ放送や漁業用ラジオブイなどに利用されています。

FHF帯(HighFrequency短波帯:3MHz〜30MHz、波長100m〜10m)は、主に遠洋航海の船舶通信などに利用されている他、Suicaやpasumoなどの近接通信用ワイヤレスカードなどで使用されています。

GVHF帯(VeryHighFrequency超短波帯:30MHz〜300MHz、波長10m〜1m)はFMラジオ放送、防災無線、航空管制無線、公共業務用無線などに利用されています。

HUHF帯(UltraHighFrequency極超短波帯:300MHz〜3000MHz、波長1m〜10cm)は、主に地デジTV放送、携帯電話、無線LAN(Wi-Fi)、ガスや電気のスマートメータ、自動車関係でもキーレスエントリ、タイヤ空気圧モニタ、VICS(Vehicle Information and Communication System)電波ビーコン、タクシー無線やITS(Intelligent Transport System)の拡大により車々間通信や路車間通信用無線設備の他ラジオゾンデ、気象観測用ラジオロボットなどに利用されています。1GHz〜10GHz程度の範囲をマイクロ波と呼称されます。

ISHF帯(SuperHighFrequency:3GHz〜30GHz、波長10cm〜1cm)は放送局などの無線中継回線、携帯電話エントランス回線、衛星通信、船舶用レーダー、速度測定用レーダーの他ITS関係では、ETC(Electronic Toll Collection System)、DSRC(Dedicated Short Range Communications)などの他、5GHz帯無線LANなどに利用されています。10GHz以下はマイクロ波帯、10GHz〜30GHzは準ミリ波とも呼称されます

JEHF帯(ExtraHighFrequency極々超短波帯:30GHz〜300GHz、波長1cm〜1mm)は50GHz帯簡易無線、高速無線回線、衝突防止車載レーダー、近接車載レーダーなどに利用されています。ミリ波帯とも呼称されています。
 準ミリ波帯については、正式な規定は無いようですがセンチメートル波帯の内ミリ波帯に近い概ね20GHz〜30GHzを準ミリ波帯と呼称しているようです。人によっては、N型やSMA型同軸コネクタの上限周波数が18GHzとされているため、18GHz〜30GHzを準ミリ波帯として呼称している場合もあるようです。

K(テラヘルツ帯:300GHz〜3000GHz(3THz)、波長1mm〜0.1mm)は空港などでセキュリティ用人体透視などに利用されています。



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