第4章
告白
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杳自身、帰宅部であるし、仕方がないのかも知れないが。
とは言え、運動神経は良さそうだし、元々体力は人一倍あったようだし、スポーツをしていれば良かったのにと思って、杳は団体行動が苦手だったことを思い出す。それに、今ではまともにスポーツなんてできる身体ではなくなってしまったのだ。その原因は杳を守りきれなかった自分達にあると、寛也は思っていた。
だからこそ、何とか助ける方法をと、翔も潤也も考えている訳なのだが。
黙り込んでしまった寛也に、杳はそれを気にした様子もなく言う。
「ヒロの部活、見たいな」
「はい?」
思ってもいなかったことを言われ、寛也はたじろぐ。知らずに後ずさっている寛也に近づき、見上げてくる杳の瞳。
次第に柔らかくなっていった秋の日差しを受けて、杳の周りだけ光を踊らせているように見えた。多分、見つめる寛也の心が見せるものだとは自覚していた。
柔らかく笑んでくる杳に、思わずドキリとしてしまう。
「練習じゃ…見てもつまんねぇと思うぞ」
「いいんだよ。ヒロがしごかれているの、見たいだけだから」
「お前なぁ、っとに可愛くねー」
言うと、杳は小さく笑う。思わず頬が熱くなるのに気づいて、寛也は横を向いた。
「仕方ねぇな。邪魔すんなよ」
「うんっ」
寛也は自分のどうしようもない気持ちに気づく。
そっぽを向いたまま、一転、校庭の方へ歩を進める寛也に追いついてきて、杳は無邪気な声のまま。
「ヒロ、種目、何?」
聞いてくる杳に、熱くなる顔を向けられなかった。
* * *