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はしらのはなし・営業日誌(2007年秋)
自費出版した『向ヶ丘遊園モノレール はしらのはなし』を、少しでも書店に
置いてもらうために、自分で少しずつ「営業」してみました。
2007年秋から冬にかけての記録です。同じようなことをしてみようと思う方の
参考になれば、という程度の記録ですが、よろしく。書店名などは仮名にしています。
※ブログにコメントを寄せて下さった皆さん、ありがとうございました!

・まず、本ができた!

2007年8月、新風舎から著者分の50冊が送られてきた。(初刷500部)
この50冊は、知り合いにあげてもいいし、マスコミや図書館に献本してもいい。
自分で販売しても構わない。
段ボールに入った、ピカピカの50冊、まずは自分用の1冊を取り出す。
この1冊は、これからあちこちで見本としてたくさんの人の手に取ってもらうことになる。

50冊送られてきて、まずホッとした。
やはり、他の自費出版社の倒産や、新風舎の裁判の話など聞くたびに心配していたから。
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・出版社による営業と、注文

「著者の希望にそった営業活動を進める」ということで、
「営業リクエストシート」というのが送られてきた。
そこに、特に自分の本を置いて欲しいと思う書店名(○○書店※※支店、
というように具体的に)を5つか6つ書き、どうしてその書店を希望するかを
記入するようになっている。

私の場合、小田急線の向ヶ丘遊園駅や登戸駅付近の書店をまず希望した。
やはり内容的に、モノレールの地元の人に読んでもらえたらと思うから。
それから、同じ小田急沿線と、自分がよく利用する書店、
そして都心の書店で、鉄道本を多く取り扱っているところなど。
だめかもしれないけれど、希望を出す分には自由だから、エイヤッと記入し、送った。
それが2007年8月中旬のこと。

「注文状況については、結果が出次第文書にてご報告致します」とある。
それじゃあ、結果が出ないと報告がこないのかなあ・・、と少し不安に思ったが、
9月の半ばを過ぎてから送られてきた。

ちゃんと注文がきている!
希望を出した店が確か6軒、そのうち2軒からは注文がなかったとのこと。
しかし、その他の4軒と、それ以外にもちょこちょこと注文が入っていた。
モノレールに割と近い書店がいくつかと、なぜか大型書店も入っている。
計143冊。

なにはともあれ、自分の本が世の中に流通を始めた。

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・自分で営業するということ

2002年、自分のホームページで向ヶ丘遊園モノレールの廃線跡について
書き始めようと考えたときから、「本にしてみたい」と思っていた。
モノレールの六十数本の「はしら」にお話をつけるなんて、
自分にできるかもわからなくて、まあ、出版すると思えば
自分で励みになる気がしていた。

「たぶん自費出版になるだろう」と思うのと同時に頭に浮かんだのは、
本を持って自分であちこちの書店を回り、頭を下げてお願いする光景だった。
自費出版ってそういうものだよなあ、と思ったし、
そうやって人の反応を自分で感じるのもおもしろいかなと思った。

そう思っていたので、
最近新聞で読んだある投稿に、「えー?」って思った。
それは、私と同じ出版社から自費出版した方らしいのだが、投稿の最後に
「・・・自分で営業となると、ちょっとさびしい。」
とあるのだった。

残念だけれど、始めから考え方が違うのだろう。
同じく自費出版した身として、ちょっとさびしいです。

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・営業したいと気がはやるが・・

「向ヶ丘遊園モノレール はしらのはなし」の発売日(奥付の日にち)は
2007年8月30日。
私は、その日よりも前に営業を始めた方がいいのでは、と思った。
「自身での営業を希望される方は、著者相談窓口へ御連絡を。
書店営業マニュアルを郵送します」とある。
まずはそれを8月中旬に送ってもらった。

それから、営業に使用する「書店用注文チラシ」を
奥付日にあわせて送ってくれるとのこと。
それを待っていたのだが、なかなか来ない。
9月5日、遠慮がちに電話をしてみた。
数日中に送りますとの返事。
しかし、こない。

遠慮してしまって、次に電話したのが25日。すると
「手違いでデザイナーに本が渡っておらず、チラシを
作成していませんでした。申しわけありません」とのこと。
ハァ。28日に送られてきた。
実物はそんなにご大層なものではないのですね、
「書店注文用チラシ」って。

とにかく営業の準備ができました。
奥付からひと月経ってしまったけれども。

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・献本をする

著者への献本50冊。これらをどうしようかと考えた。
いろいろと思いつくままに書き出し、実際に送った。

マスコミ関係。
「なんだこいつは?」と思われておしまいになるかもしれないけれど、
そのようにしてアピールする人間は世の中にたくさんいるだろうから、
その中の一人にすぎないもんね、と、気楽に考えてみる。

日頃無沙汰にしている友人たち。
無理に送っては悪いと思ったけれど、
「こういうことをしてみました」と、報告のつもりで。

川崎市立図書館の数館へ。
川崎の地元関係の内容だから、献本すれば棚に出してもらえるだろう。
ただし、貸し出し禁止の郷土資料に分類されるかもしれないが・・・
(この予想は当たったようです)
あと、お世話になっている、地域誌の出版社へ。

これで20数冊がさばけた。