南部縦貫鉄道を歩く 3
レール上から七戸駅方面を見る
 やがてレールが一本にまとまった。100mかそこいら歩いただけでも「廃線跡を歩いたー」と自分に感心してしまう。でもこれで満足していてはわざわざ来た甲斐がないから、最初の駅、旧盛田牧場前駅までは考えすぎずに黙々と歩こうと思う。風もなく、うすぐもり。少し寒いくらいで、歩くにはちょうど良い気候だ。
 レールの脇を、よどんだ水が続いている。流れているような、いないような。枕木の間に排水溝があるかもしれないから、足下に気をつけて歩こうと思う。足を濡らしたらみじめで不快だし、くじいてしまったら、廃線歩きはそこでオシマイだ。