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湘南軌道を歩く  6
 大竹のバス停のところで、軌道跡とバイパスは合流する。軌道跡は、バイパスを横切り、東名高速道路の秦野中井インターチェンジの入り口あたりを通ったらしいが、バイパスはなるべく歩きたくない。そう思いながらふと左の方を見ると、畑の向こうに細い道があるらしく、自転車をこぐおじさんがゆっくりと走って行くのが見える。
 その光景に惹かれ、湘南軌道とは関係ないけれど、そちらを歩いてみることにする。

 道の脇にうち捨てられた古い車。舗装されていない細い道が、丘の裾に沿って続く。「これが軌道跡ですよ」と言われたら、信じてしまいそうないい雰囲気のある道である。
 そこから分かれて左の丘の方へ上って行く道もえる。右側は、バイパスとの間一帯が全て畑で、主に落花生畑らしい。葉だけ見てもわからなかったが、乾燥させている落花生を見つけたのでわかったのだ。週末にはこの道を通るウォークラリーがあるらしくて、道案内の紙がいくつか貼ってあるのを見た。昔はどこまでも続いていたかもしれないこの道
は、残念ながら東名にぶつかって行き止まりとなる。

 バイパスへ戻ろうと思う。でも腰の高さくらいの柵が続いていて、それが切れるところまで戻るのは面倒なので、またいでしまった。