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湘南軌道を歩く  2

 カーブしつつゆるやかに上る道が小田急線をくぐっている。ゆるやかとはいえ、鉄道にしてみれば急勾配なのではないかと思う。ここだけではなく、ほかにも何カ所か、そう疑問に思う場所があった。太陽が出て、暑くなってきた。

 少し行ったところに細い流れがあり、そこに架かる橋が、『鉄道廃線跡を歩く 2』に出ていた大正13年製のアーチ橋らしい。坂を上って行くと、秦野二宮バイパスと合流する。車がビュンビュンと走っている。これを横断し、すぐに右へ入って行くのが軌道跡だ。ここもやはりカーブしながら、ゆるやかにのぼる。道の右側に牛舎があり、牛が見えた。乳牛かなと根拠もなく思うが、狂牛病を騒がれている今、さすがの私ものどかな気持ちばかりでは見ていられない。


(軌道跡がバイパスと交わる手前の、カラフルな廃バス。)