シャクティとは、
イギリス出身のギタリスト、
ジョン・マクラフリンが1975〜1977年に、インドの
若手演奏家を率いて約2年間活動したグループです。当時の3枚のアルバムに収められて
いる、
インド音楽と
ギターによる超絶技巧の応酬は、今聴いても新鮮さを失っていません。
1999年、
マクラフリンは、新メンバーによる
リメンバー・シャクティーを率いて、活動を再開し
ました。そして2001年8月、遂に彼らは
来日公演を行いました。
SHAKTI with John McLaughlin 1975年、
ジョン・マクラフリンは、
マハビシュヌ・オーケストラの活動を一時中断し、
シャクティによる活動を始めました。その時のメンバーは、以下の4人です。
ジョン・マクラフリン(ギター)
シャンカール(ヴァイオリン)
ザキール・フセイン(タブラ)
T.H.ヴィナヤカラム(ガダム,ムリダンガム) ジョン・マクラフリンは、帝王
マイルスとも共演したイギリス出身のギタリストです。彼は、こ
のプロジェクトのために
マハビシュヌ・オーケストラを解散し、ギブソン社に
特注ギターを作ら
せました。この
ギターは、フレット間の指板を逆かまぼこ型に削ったスキャロップ加工が施す
とともに、演奏弦に対して45度の角度で7本のドローン弦を張ることにより、
シタールのような
効果を狙った
アコースティック・ギターでした。アルバムのジャケット写真で見る限り、2本の
ギターを作成したようです。
シャンカールは、南インドでは既に有名な
ヴァイオリン奏者で、高名な父親から英才教育を
受けた、凄い超絶技巧の持ち主です。
ラビ・シャンカール(
ビートルズや
コルトレーンに影響
を与えた
シタール奏者)とは別人です。
ザキールは、
ウスタッド・アラ・ラカ・カーン(
ラビ・シャンカールのサポートで知られる
タブラ奏者)の長男で、幼少の頃から神聖児の名を欲しいままにしてきました。今や
タブラの世界
第一人者です。
ヴィナヤカラムは、素焼きの壺である
ガダムの名手です。ステージでは、壺を放りあげて受
け止めるという、パフォーマンスを披露して観客に受けます。
ザキールと
ヴィックは、理論体
系の異なる北インドのヒンドゥスタニ音楽と南インドのカルナータカ音楽を、いとも簡単に融
合してしまいました。
このメンバーで、ライヴ版1枚と、スタジオ版2枚の計3枚の
アルバムを残しています。