第2回 : テキサスホールデムを実践する - プレー環境について -


テキサスホールデムのルールを知ったはいいが、どこでゲームを楽しんだらよいのか分からない、という人も多い筈。そこで、この項では、プレー環境を見ていきたいと思う。

現在、わが国において「合法的に」テキサスホールデムをはじめとした対人ポーカーを楽しむには、大きく分けて以下の4つの環境が考えられる。

1) インターネット上
2) 各地のポーカーイベント
3) 飲食店・アミューズメント施設
4) 仲間内


1) インターネット上

最も手軽に楽しむことのできる方法が、このカタチである。
オンラインポーカーとしては、Yahoo! Games Pokerをはじめ、 Everest Poker や Full Tilt Poker といった優れたプログラムを提供する日本語サポートつきの海外サイトがいくつかある。これらのプログラム上では、いずれもプレーマネー(無料)でテキサスホールデム等のポーカーが楽しめる。ただし、注意しなければいけないのは、こうした海外のオンラインポーカーサイトは、入金が必要なリアルマネーへの誘導を目的としている場合がほとんどだということである。言うまでもなく、わが国では賭博行為は禁じられており、当サイトではリアルマネーを前提としたオンラインポーカーに対するサポートは一切行っていない。検索をかければ、その手の情報はすぐに入手できるはずなので、あとは完全に自己責任の世界である。
他方、mixiでもみんなとテキサスホールデムが楽しめるアプリが配信されているほか、[ こちら ][ こちら ]のiPhoneユーザー向けアプリでもテキサスホールデムが楽しめるということで、モバイルユーザーにとっては朗報だ。


2) 各地のポーカーイベント

プレーマネーでのオンラインゲームはどうしても真剣味に欠ける向きがあるのは否めない。そのため、ひどいプレーが横行し、知らず知らず変なクセが身についてしまうおそれがある。 また、いくら対人といっても顔の見えないのは味気ない、やっぱり面と向かってゲームをしたい、というかたがたも多いはずだ。そういうあなたには、ポーカーに対する意識の高い人たちが集う各地のポーカーイベント(基本的にトーナメントであることを断っておく)に顔を出すことをお勧めしたい。
当サイトを立ち上げた当初は、東京での「ウハウハ杯」(のちのストラドル杯)や名古屋の「ヤフーポーカー名古屋オフ」(のちのPoker in NAGOYA、現在のNPC)など、ごく一部の地域におけるイベントに限られていて、しかもそれらは、ネット仲間同士による「オフ会」という性格が強かった。しかし、今ではこうしたイベント開催の輪が広がるにつれて、「本格的なポーカーイベントをやろう」という気運は徐々に高まってきている。そこでは単に熟練者たちと対戦できるだけでなく、彼らとの交流の中で自分のプレーを改善するチャンスを得ることができる。目下、とりわけ高い注目を集めているのはWSOPのサテライトと位置づけられている全日本ポーカー選手権(AJPC)である。
これらのイベントでは、主として本場のルールにのっとったポーカートーナメントが行われている。詳しくはリンク集をご覧頂きたい。きっと、刺激的なゲームと楽しい仲間があなたのエントリーを待っている。


3) 飲食店・アミューズメント施設

近年、都市部ではカフェなどの飲食店でテキサスホールデムをはじめとした本格的な対人ポーカーを楽しむことができるようになってきた。とりわけ東京では36CAFE(赤坂)・アキバギルド(秋葉原)・ミリオンフェスタ(六本木)など、「仕事帰りにふらっとポーカーでも」という、数年前までは叶わなかった国内ポーカープレイヤーの欲望を満たすことのできる環境が着々と整いつつある。また、有楽町にあるaddict銀座のように、本格的な完アミュのカジノフロアが設けられているところもある。 ただし、賭博行為を行う違法なアングラカジノやカジノバーの手まねきを受けるおそれもあるため、当サイトで紹介していないところは避けるか、安全と思われるところも事前にシステムやハウスルールを慎重に確認してから参加してほしい。
また、ゲームセンターでもテキサスホールデムができる「セガ ネットワークカジノクラブ」が稼働中だが、通常よりベッティングラウンドが少ない点、毎回一定のアンティ(参加料)が必要な点、チェックが駆使できない点等により、テキサスホールデムがもつ駆け引きの妙をじっくりと味わえるようなつくりになっておらず、本格的にポーカーをしたい人にはあまりお勧めできない。POKER PRO なる筐体の存在も確認しており、こちらは先のメダルゲームと比べて本格的なマシンのようだが、現在の稼動場所については把握できておらず、情報を知りたいところである。


4) 仲間内

ポーカーの持つ大きな魅力のひとつは、カードさえあれば、どんなところでも気のおけない仲間たちとゲームをすることができる、という点にある。チェスやバックギャモンといったゲームは、それなりにかさばる用具を準備しなければならないが、ポーカーはその点でスマートであり、とっつきやすい。しかしながら、そのとっつきやすさが、必ずしもわが国においてポーカーの正しい理解と普及につながっているとは言えない状況がある。その理由はいくつもあると思うが、まず良質な出版物が出されていないことが挙げられよう。
わが国では、信頼を寄せるに足るポーカーの情報があまりに乏しい。これは驚くべきほどである。インターネットの普及により、徐々に得られる情報も増えてきてはいるが、それらは熟練者になにがしかの示唆を与えてくれるものではあっても、読み手が明確に規定されていないために断片的な情報提供にとどまっており、当サイトの読者が得るものは労力の割に極めて少ない。
書店で入手可能な数少ないポーカー関連の書籍を見ても、海外では主流となっているポーカー、とりわけテキサスホールデムに関する記述のあるものは「ポーカー教本」(データハウス刊)や「カジノゲーム入門事典」(東京堂出版刊)など、ごく一部に限られている。しかも、それらはいずれも出版されてかなりの年月が経っているために情報が陳腐化しているか、或いは情報が薄く、信頼を寄せるにはあまりに頼りないものばかりだ。ましてや、詳細にゲームの遊び方を解説してあるものはゼロに等しい。最近になって、ポーカーブームを受ける格好で「THE POKER -全日本ポーカー選手権公式ガイドブック」(扶桑社)が刊行されたが、いかんせん体系的にポーカーの奥深い戦略・戦術を紹介したものとは言い難い。ポーカーというゲームにおける知名度の高さに比して、現在のポーカーに対する認識のなんと貧弱なことか。

本コンテンツでは、すぐに友人同士でテキサスホールデムを楽しむことができるように、簡単な手引きを設けてある。興味をもたれたら、そちらも上手に活用してほしいと思う(第4回参照)。また、基本的な戦略やテクニックについても項を改めて紹介しているので、テキサスホールデムの楽しさを身近により感じてもらえるのではないかと思う。


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