第1回 : テキサスホールデムを知る - そのルールと解説 -
さあ、これから数回に渡って、テキサスホールデムについて話を進めていくわけである。
まずは、そもそもテキサスホールデムとは何か、ということから説明しよう。
テキサスホールデム(Texas Hold'em) とは、セブンスタッド(Seven-Card Stud)やオマハハイロー(Omaha/8)と並び、欧米で非常に人気の高いポーカーゲームのひとつである。毎年ラスベガスで行われる世界大会(World Series of Poker)では億を競うメイン種目として扱われているし、ポーカーをひとつの競技・エンターテイメントとして捉えたテレビ局により、海外では連日のようにトーナメントプログラムが流されている。最近では、世界大会への認知度の高まりや首都圏を中心とした各地でのポーカートーナメント、それにテキサスホールデムが楽しめるオンラインゲームが増えてきたことによって、わが国でも徐々にではあるがこのルールへの認知度が高まってきている。
わが国では、それでもなお、5枚とも伏せて配られカード交換の認められるドローポーカー(High Draw Poker)の印象が強いわけであるが、世界に目を向けてみると、今や欧米の主要なポーカールームでこのルールを採用しているところは殆んどない。つまり、世界の潮流では、もはや廃れてしまったゲームといえる。
ドローポーカーとテキサスホールデムとの違いを挙げてみよう。
まず、前者は5枚とも伏せてプレイヤーに配られるが、後者は2枚しか配られない。そして、残りはテーブルの中央に「場」(board)として表向きにめくられる。この場札はゲームに参加しているすべてのプレイヤーにとって共通に使えるカード(community cards)である。もちろん、ドローポーカーに場札などはない。場札は最大5枚まで配られ、その間にベッティングラウンド(betting round)、つまりプレイヤー同士が賭けて争う場面が最大で4回ある。ドローポーカーにおけるベッティングラウンドは、たった2回しかない。このように、プレイヤー全員に共通で使える場札が存在する点、そして駆け引きのラウンドの多い点(すなわち、戦略的要素の強い点)が、テキサスホールデムにおける大きな特徴だといえる。
ポーカーの目的は、このテキサスホールデムにしても、ドローポーカーにしても、ポット(pot)を獲得することにある。ポットとはすなわち、プレイヤーの賭け金の総額である。集まったポットを獲得するには、手役で相手に優るか、若しくは相手を降ろすか、そのどちらかが必要である。
さて、テキサスホールデムのルールについて詳しく書く前に、知っておいていただきたいことがひとつある。それは、ポーカーゲームのスタイルの違いについてである。ポーカーゲームは、テキサスホールデムに限らず、大きくトーナメント(tournament)とライブ(ring game)とに分けられる。
前者は、すべてのプレイヤーが一定のフォーマット(structure)の下で優勝を競うゲームのスタイルを指す。参加者は原則として予め決められた額のチップを現金と交換してスタートし、参加者すべてのチップがひとりのプレイヤーによって独占されるまでゲームが続けられる。参加者は、(これまた原則として)決められた自分の持ち分のチップを失った時点でゲームから脱落する。そして、トーナメントではラウンドが進む毎に負担する強制ベット(blinds)の額が上がっていくため、参加プレイヤーに対する時間的なプレッシャーが大きくのしかかってくる。このため、ライブとは明確に違う戦略が求められる。優勝者をはじめ、上位者には賞金などが与えられるが、入賞枠内に入らなかった者は参加額すら戻ってこない。なお、大きな大会では、通常サテライトという小規模な予選があり、そこで勝ったものが本戦の切符を手にすることができる。
後者は、言うなれば好きなだけチップをもって入り、好きなだけゲームをして、好きなときに抜けることができるゲームのスタイルを指す(ただし、参加するのに最低必要な額はあるので、各ポーカールームのハウスルールを確認すること)。もちろん、時間が進むにつれて参加料が上がることもない。仲間同士で行うものはもちろん、ヤフーポーカーも、いってみればこのスタイルに近い。プレイヤーは、そこで自分の実力や資金(bankroll)を考慮してレートを選ぶことになる。
レートは、大きく分けてリミットとノーリミットとに分けられる。前者は、フロップ(後述)におけるベッティングラウンドが4ドルで、それ以降が8ドルの4-8といったローレート、20-40といったミドルレート、それにベラージオの特設ステージで行われているような何千ドルといったハイステークスまで「賭け額が設定」されているもの、後者は文字通り「賭け額無制限」のものである。あとはポットリミットがあり、これは最大ポットの額までは賭けることができるものであり、リミットではあるが、ノーリミットの戦略的要素が強い。レートについては、トーナメントもライブも同じタイプが存在する。ちなみに、海外ではそれぞれにプロが存在するが、ライブのプロはトーナメントプロに比べて相対的に少ないと言われている。
ラスベガスの主要カジノの多くはポーカールームを常設しているし、ミニトーナメントも連日開催しているため、各カジノのウェブサイト等でチェックするか直接問い合わせるなどして最新情報を確認してほしい。
なお、当サイトでの話題はライブ、その中でもローリミットを前提としていることを断っておきたい。
では、実際に例を示しながらゲーム全体の流れを見ていくことにしよう。
まず、ディーラーを含めて最大10人が座れる円卓に着席したプレイヤーは、それぞれ2枚のカードが手許に伏せて配られる。
その前に、テーブルではブラインド(blind)と呼ばれる強制的なベットが課せられる。これは、席についてゲームをしているプレイヤーが持ち回りで支払う参加料のようなものなので、プレイヤーがブラインドを出すことによって、はじめてディーラーはカードを配ることになる。
プレイヤーがブラインドをポストし、ディーラーはカードを配る。ここでは、あなたに次のようなカードが配られたとしよう。アクションの順番は、ディーラーズボタン(button)というマークを目印にして決められている。なお、詳しくは第4回で述べているので、そちらを参考にしていただきたい。
さて、このようなカードが配られた瞬間から、第1ベッティングラウンドは始まっている。そう、この時点であなたは何らかのアクションをしなければならない。つまり、まずはこの2枚の時点で、勝負に乗るか、降りるかを決めなければいけないのである。それを判断するためのテクニックについては、項を改めて詳述する。
あなたがここで降りてしまえば、すなわち自分のカードを捨ててゲームを放棄してしまえば、あなたにとってこのゲームの決着はつき、次のカードが配られるまでその場でプレイヤーの仕草やアクション、それにディーラーの様子等を観察しながら待つことになる。席を離れたければ、そうしてもよい。逆に、もしもあなたが1ラウンド目の勝負に乗ったのならば、そのままゲームは続行することになる。そして、あなたも含めた他のプレイヤーのアクションがすべて済んだ時点で、テーブルの中央に先ほどちらっと話した場札がめくられることになる。テーブルとメンツによっては、この時点で(場が開かれるのを待たずして)勝負が決してしまうことも珍しくない。
最初の場札は、このように3枚同時に開かれる。ここに出ているカードは、プレイヤー全員が使える共通のカード(community cards)を意味する。ちなみに、ここに出ているカードは、4 5 10 である。このテキサスホールデムは、手許にあるカード(ここではA Q)、そして場札5枚(最大)の計7枚うち5枚によって、手役をつくる。現時点で、あなたはまだ手がバラバラで、手役は完成していない。ノーペアである。
この3枚がめくられた時点で、第2ベッティングラウンドが始まる。残っているプレイヤー同士が賭け金をつり上げるなどして争うわけだ。もし、この時点で2人以上のプレイヤーが勝負に乗らなければゲームは終了し、ただひとり残ったプレイヤーがポットを獲得する。まだ、2人以上でポットが争われることになったなら、これらのプレイヤーのアクションが済み次第、4枚目の場札が開かれる。ここでは、あなたも勝負にのっていると仮定して話を進める。
4枚目の場札がめくられた時点で、第3ベッティングラウンドが始まる。
この札も、始めに出された3枚の場札と同じく、残っているプレイヤー全員が共通に使うことのできるカードである。もちろん、あなたも使うことができる。2ラウンド目でノーペアだったあなたの手役は、この3ラウンド目でワンペア(手役の種類と強弱については後述する)になった。つまり、手札のダイヤとクイーンと、4枚目にめくられたクラブ(club)のクイーンで、ひとつの手役が出来たことになる。
もし、この時点で2人以上のプレイヤーが勝負に乗らなければ、ゲームはここで終了し、ただひとり残ったプレイヤーがポットを獲得する。まだ、2人以上でポットが争われることになったなら、これらのプレイヤーのアクションが済み次第、最後の場札が開かれる。ここでは、あなたも勝負にのっていると仮定して話を進める。
この5枚目のカードが配られた時点で、最終ラウンドが始まる。もうこれ以上場札は出ない。このカードが配られる頃には、参加していたプレイヤーの数もだいぶ絞られてきていることであろう。
これで、あなたの最終的な手役が決まった。ラストカードはT(ten) だから、はじめの場に出た2枚のダイヤと手札にある2枚のダイヤ、そして最後に出たダイヤのTとを合わせて、フラッシュという手役が完成した。なかなか強い手役である。しかし、忘れてならないのは、相手も自分と同じように場札を使うことができるという点である。つまり、場札が多くめくられればそれだけ自分にとって強い手役のできる可能性は増すが、同じように、それは他のプレイヤーたちにとっても、自分の手役をより発展させられるチャンスなのである。
たとえば、最後まで配られた場札(ここでは、4 - 5 - T - Q - T)から最強の手を推測すると、Tのフォーカード(手札でT T を持っていると仮定)ということになり、あなたのフラッシュよりも優る。しかし、あなたがESPの持ち主でもない限り、相手の手札が何かを透視することは出来ない。もしかしたら、あなたとポットを争っているプレイヤーの中に、フォーカードを隠し持っているプレイヤーがいるかもしれないし、或いはいないかもしれない。そこで、さまざまな情報から相手の手を割り出し、最も有効なアクションをとるのである。このあたりの駆け引きがテキサスホールデムの妙味であり、プレイヤーの力量が問われる場面であるといえよう。熟練者になればなるほど、早い段階でこの勝負にのるべきか、それとも降りるべきか、という判断を効果的に下すことができる。
もちろん、3ラウンド目と同じく、この時点でひとりを除くすべてのプレイヤーが降りてしまえば、ゲームはここで決着し、ポットは残ったプレイヤーが獲得することになる。もし、2人以上がポットを争い、そのアクションがすべて済めば、ディーラーに自分の手役と相手の手役を比べてもらうため、手許の伏せ札を2枚ともテーブルの上で開いて見せることになる。これをショウダウン(show down)という。ショウダウンしたうち、最も強い手役を持っているプレイヤーが、ポットを獲得する。
以上がゲームの流れである。少しはイメージを掴んで頂けたであろうか。
さて、ここで基本的なポーカー用語について触れておきたい。
アクションに関して、解説の中では分かりやすいように「降りる」とか「のる」といった表現を使ったが、通常ポーカーの中では、降りることをフォールド(fold)、のる(相手の賭け金に合わせる)ことをコール(call)、相手の賭け金に対して上のせすることをレイズ(raise)といい、プレーする時にはこちらの表現が主に用いられる。さらにチェック(check)というアクションもあるが、これは賭け金を出さずして順番を次のプレイヤーに譲り、相手の出方を窺うことであり、「パス」とはニュアンスが異なる。
また、場のことをボード(board)、そのうちとくに最初の3枚を称してフロップ(flop)、4枚目をターン(turn)、5枚目をリバー(river)という。
このあたりの用語は、手役の種類と同じく、テキサスホールデムをする上で欠かせないものなので、覚えておいてもらいたい。
では、ルールの締めくくりとして、その手役の種類と強弱について説明しよう。これは、テキサスホールデムに限らず、どのポーカーでも共通のものなので、覚えておいてもらいたい。
改めて述べると、ポーカーは、5枚のカードで手役を競い、ポットを獲得するゲームである。これは、最大で7枚のカードが使われるテキサスホールデムでも変わらない。7枚のうち、より高い手役が望める5枚のカードを選ぶわけである。
以下に挙げる手役は、それぞれ弱いものから順に並べてある。
ノーペア (no pair)
ワンペア (one pair)
ツーペア (two pair)
スリーカード (three of a kind)
ストレート (straight)
フラッシュ (flush)
フルハウス (full house)
フォーカード (four of a kind)
ストレートフラッシュ (straight flush)
ロイヤルストレートフラッシュ (royal flush)
では、上から順番に解説する。
0) ノーペア
ノーペアは、文字通り、何も手役が出来ていない状態をいう。いわゆる「ブタ」である。ショウダウンの際、2人以上がノーペアの場合、よりランク(rank)の高いカード(high card)を持っているプレイヤーが勝利者となる。ランクの強弱は数字で決められ、最も強いランクの札はAで、以下K,Q,J,Tと続き、最も弱いランクの札は2である。
たとえば、あなたの手札(始めに配られる2枚の伏せ札のこと)が AQ 、そして相手の手札が AJ の時、場札 7 - 2 - 4- 5 - 8 でショウダウンしたとする。この場合、両者の手役はエースのハイカード(Ace high)だが、相手の持つJよりもランクの高いQというカードを保持しているあなたが、勝利となる。
ハイカードを決定する際には、手札だけではなく場札も含まれるから、たとえば、あなたの手札が T9 、そして相手の手札が 97 の時、場札 2 - 4 - K - Q - 8 でショウダウンした場合、両者の手札はKのハイカードであるが、Tというランクのより高いカードを持つあなたが、勝利となる。両者を詳細に比べてみると、あなたが KQT98 、相手が KQ987 となり、微妙なランクの違いも明瞭になる。もちろん、両者の手札が同じであれば引き分けとなり、ポットは均等に分けられる。
1) ワンペア
ワンペアはペアがひとつ、ツーペアはペアがふたつ、そしてスリーカードは同じランクの札が3枚揃っている時の手役をいう。そして、この場合、いずれもキッカーという概念が重要な意味を持つことになる。
キッカー(kicker)とは、ワンペア、ツーペア、スリーカード(および、場合によってはフォーカード)においてはたらく、手役の構成に関係しないカードのことをいう。テキサスホールデムでは、このキッカーの優劣こそが往々にして勝敗の決め手となるといっても過言ではないのだが、そのあたりは戦略の項で詳述する。
まず、ワンペアから例を出して説明しよう。
あなたの手札が AQ 、そして相手の手札が QJ の時、場札 2 - 4 - K - Q - 8 でショウダウンしたとすると、あなたの手役はQのワンペア及びAのキッカー、そして相手の手役はQのワンペア及びKのキッカー、と言うことが出来る。この場合、手役は両者ともに同じであるが、キッカーにおいて優っているあなたが、勝利となる。
ワンペアの場合は3枚までキッカーの優劣を比べ、そこまできて優劣がつかない時には引き分けとなる。上記の例では、それぞれ両者を QQ-AK8, QQ-KJ8 と比べてみると分かりやすい。
引き分けのケースであるが、たとえば、あなたの手札が 98 、そして相手の手札が 93 の時、場札 2 - K - K - Q - J でショウダウンしたとする。この場合、両者の手役はKのワンペア、キッカーでも Q,J,9 と優劣がつかず、引き分けとなる。
2) ツーペア
ツーペアも、基本的にはワンペアと同じ考え方でよいが、ショウダウンにおいて2名或いはそれ以上のプレイヤーが同じランクのツーペアだった場合、キッカーの優劣は3枚ではなく、1枚でつけられる。ポーカーは、あくまで5枚で勝負するゲームだからである。
たとえば、あなたの手札が KQ 、そして相手の手札が K9 の時に、場札 2 - 4 - K - 6 - 6 でショウダウンした場合、両者の手役はともにKと6のツーペアで、相手の9よりも強いQというキッカーを持つあなたの勝利となるが、同じ手札で、場札が 2 - J - K - J - A の場合、両者のキッカーはAとなり、KとJのツーペア及びAのキッカーで引き分けとなる。
もちろん、最終的には5枚で手役が決められるため、手札 87 、場札 8 - 7 - 9 - 9 - T でショウダウンした場合、あなたは8と7のツーペアに加え、ボードで9のワンペアも完成しているが、スリーペアということにはならず、その中でより高い手役である5枚を選び、9と8のツーペアとなる。
3) スリーカード
スリーカードは、同じランクの札が3枚揃っている時の手役をいい、しばしばセット(set)やトリップス(trips, triplets)とも呼ばれる。
たとえば、手札 QQ で、場札が 7 - 2 - 4 - Q の時、あなたの手役はこの段階でQのスリーカードである。フロップ(始めに3枚出される場札の総称)におけるワンペアが、ターン(4枚目の場札のこと)でQのスリーカードに発展したわけだ。
このスリーカードもキッカーがはたらく手役のひとつだが、それによる優劣は、ツーペアと同じく1枚でつけられる。
たとえば、あなたの手札が KT 、そして相手の手札が T2 の時、場札 T - 8 - T - 6 - 4 でショウダウンした場合、両者はともにTのスリーカードであるが、この中で最も強いKというキッカーを保持しているあなたが、勝利となる。
キッカーのもつ意味は、お分かり頂けたであろうか。
4) ストレート
ストレートは、同じ数字が5枚並んだ時の手役をいう。この場合、模様の種類はどれでもよい。
例を出すと、 手札が JT で、場札が 8 - 9 - Q の時、あなたの手役は 89TJQ と並び、Qハイのストレートと言うことができる。
また、稀に5枚の場札でストレートができてしまうケースもある。たとえば、場札が A - 4 - 3 - 5 - 2 の時、あなたの手役は手札に関係なく、5ハイストレート(この形、すなわちA2345で構成されるストレートをウィール、又はバイシクルという)だが、もしも相手が6X或いは76を持っていたら負けてしまうので注意が必要である。
ちなみに、最も弱いストレートは先ほど例に出したウィール(wheel)で、以下 23456, 34567... と続き、最も強いストレートは TJQKA で構成されるAハイのストレートである。
なお、連続の仕方によっては無効となるので注意が必要だ。ストレートはAを基準にして考えるので、JQKA2やQKA23といった連続は認められない。
5) フラッシュ
フラッシュは、同じ模様が5枚揃った時の手役をいう。この場合、カードのランクはどれでもよい。Aハイのフラッシュが、最強の手である。
例えば、あなたの手札が 9 8 、そして相手の手札が Q T の時、場札 6 - K - T - 7 - 2 でショウダウンしたとする。模様に注意しながら見て頂きたい。この場合、あなたはターンですでにハート(heart)のフラッシュを完成させているのにも関わらず、リバー(5枚目の場札)で4枚目のスペードがめくられたことで、相手にあなたよりも優位なKハイフラッシュQをつくられてしまっている。
6) フルハウス
フルハウスは、ワンペア及びスリーカードの結合によって構成される手役である。しばしばボート(boat)とも呼ばれる。
たとえば手札 KK で、場札が 2 - J - K - J - A の時、あなたの手役はKのフルハウスと言うことができる。また、同じ場札で手札がAJだった時、 手役はJのフルハウスと言うことができる。スリーカードを構成しているカードのランクによってフルハウスの優劣が決められるので、前者はJフルハウスとはならないし、後者はAのフルハウスと言うことはできない。
7) フォーカード
ここから先は滅多にお目にかかれない手役ばかりが続く。
フォーカードは、その名の通り同じランクのカードを4枚とも揃えた時の手役をいう。しばしばクワッズ(quads)とも呼ばれる。手札を使ってフォーカードを構成している時は問題ないが、場札でフォーカードが完成してしまっている時には、キッカーで勝敗を分けることになる。
たとえば、 あなたの手札が KQ で、相手の手札が AT 、そして場札が 7 - 7 - 7 - Q - 7 となった場合、互いに手役は7のフォーカードだが、この場合、あなたのKよりも強いAのキッカーを持つ相手側が、勝利となる。
8) ストレートフラッシュ
9) ロイヤルストレートフラッシュ
ストレートフラッシュは、ストレートとフラッシュの手役完成条件を同時に満たした時の手札をいう。その中でもとくに強い手札をロイヤルストレートフラッシュといい、完成させるための条件は TJQKA の形でフラッシュになっていることである。
なお、プレイヤーの中には、A2345 の方が 23456 よりもランクにおいて優ると勘違いしている人もいるようであるが、A2345で構成されるストレートフラッシュは、この手役のうちで最も弱い。
手役の種類と強弱を含めたテキサスホールデムのルールに関する解説は以上である。