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初期王朝時代 第1王朝

アネジブ

Adj-ib/Anedjib/Hor-Anedjib

在位年代;前2771-2764年頃
ホルス名;アネジブ(安全は彼の心/心やすらかに在る)
治世;8年(?)
マネトー呼称;ミエビドス Miebîdós

王朝の首都;メンフィス  
埋葬地;アビドスX  
出身地;ティス(アビドスの一部)

家族構成;データなし。

次の代の王、セメルケトはアネジブの名前を碑文から消している。セメルケトとの仲が悪かったのか、何か政治的な軋轢があったのかは不明。
王朝が統一されていたといっても、この時代、まだ上下エジプトの間には争いがあり、上エジプトの王家に従わない人々も、下エジプトには残されていたようだ。

アネジブの墓の周りには、64名の家臣が殉葬されている。まだ数は多いが、それまでの王たちの半分程度まで減っている。
墓の様式から、南北(上下エジプト)の信仰スタイルの融合が始まっていたことが分かる。これにより、元々の出身地が上エジプトだった神々も、下エジプトの神々と同じ神話群に属するようになったのではないか…と推測される。


■治世年について
この王はソースによって治世年が大きく異なる。
トリノ・パピルスでは74年というやたら長い数字を挙げており、これは信用ないとして却下されていた。
マネトーは「ミエビドス」という名で26年の治世年を挙げており、かつてはこれが採用されていたが、考古学的な証拠では治世10年以降の記録がないため、現在では治世年を10年以下で見積もっている。


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