■神話つまみ喰い−”OtherAreaMyths” サイトTOPへ>2号館TOPへ>コンテンツTOPへ
地域;済州島 | 出典;? |
済州島には、三姓穴と呼ばれる不思議な穴がある。
かつて、この島に人がまだ住んでいなかった時代、この穴から3人の神様たちが現れたという伝説の穴だ。
神は島に人や馬や鳥を増やしたかったが、どうすればいいのか分からなかったので、とりあえず釣りでもしてみることにした。(おいおい…そんなんでいいのか神様)
すると、あるとき、凪で鏡のように静まり返った海の向こうから、何か箱が流れてくることに気がついた。
この箱を岸辺にひきよせて開けてみると、中から出てきたのは、紫色の衣を着た白い髭の老人で、さらに箱の中にあったもう一つの石の箱を開けてみると、中から青い衣を着た3人の娘たちが現れた。
白い髭の老人は、自分たちは倭国から娘たちの供をして来た者だとつげ、光とともに去ってしまう。島の3人の神様たちは、それぞれに娘たちを娶り、島を豊かにするために働き出した。人数が増えたので名前もつけて、島の神様たちはそれぞれ、「良乙那(りょうおつな)」、「高乙那」、「夫乙那」と名乗ることになったという。
さらに3人の中で、誰が王様になるかを決めるために石に弓を当てる競走をして、高乙那が王様になった。
やがて島には生き物が満ち、子供もたくさん生まれて繁栄するようになったそうな。
めでたし、めでたし。
…それにしても、箱で日本海を越えるとは。
さすが神様? 船は作れなかったんでしょうかね…。^^;