アイスランド・サガ −ICELANDIC SAGA

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<メイン家系図>


 グレティルのサガは、別名「グレトラ」。ハリーポッターを「ハリポタ」と略すのに似ているような、似ていないような…。(比べてどうする)

 この物語には、あまり複雑な血族関係は登場せず、主人公「グレティル」の家を中心として語られている。それも何世代も遡るものではなく、曽祖父の代から始まり、あまり横にも広がらない。物語に絡んでくる親族関係は、せいぜい叔父・叔母程度である。

 グレティルは996年に生まれ、1031年に35歳の若さで死んだ、実在の人物である。その人生の後半、約19年を放浪の生活にあった。アースムンドが再婚した女性、アースディースとの間に生まれた次男で、最終的に、年の離れた弟・イルギとともに殺される。その仇を討つのが、異母兄のトルステインである。
 祖父エヌンドはアイスランドへの移住が始まった初期の世代であり、このサガはもともと、かなり古い部類に属する話だったようだ。
 しかし人気のあるストーリーだったため、後世に付け足されたと思われる逸話も多い。現在、日本語に訳されているのは、その中でも「元々あった」と思しき、より歴史に忠実な部分である。

◆名前について◆

資料は「アイスランド・サガ」(谷口幸男/新潮社)と、「筑摩世界文学大系・中世文学集」(筑摩書房)の二種類あるが、名前の表記は後者に因った。何でかというと、先に読んだほうで名前を覚えているから、という、…実に理由にならない理由なわけだが(笑)。

<名前の表記が違う者の例>

筑摩 新潮
「義足」のエヌンド 「義足」のオヌンド
トラーンド スラーンド
トールディース
(”トール”…)
ソールディース
(”ソール”…)


 トルケル/ソルケル、トールハル/ソールハルのように、異なっている名前はたくさん存在する。

どっちがより正しいのか、というと、新潮版ではないかと思っている。thorはトールじゃなくソールと読むのがアイスランド風だろう、と。
でも、訳のしかたは筑摩版のほうが好きだから、そっちを採用してみた次第。ま、カタカナ表記なんで。適当に。

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