ひとり冬季オリンピックと称される、冬山の神ウル。ウルには、気のあう狩り仲間がいた。
同じく冬山を好む女神、巨人族出身のスカジである。
ウルとスカジの関係については、「ただの友達」なのか「ただならぬ仲」なのか微妙なところだが、この物語は、敢えてそこを週刊誌なみにツッコんで書いている。
山好きのスカジは、海辺の生活に耐えられなかった。
フレイ・フレイヤの父ニョルズと結婚してみたはいいものの、ニョルズは海の神だったため気があわず即離婚。ひとり寂しく雪山を歩き回っていたとき、ウルとばったりはちあわせた。
なんだか気が合いそうな予感がした二人は、さっそく冬山トークをはじめ意気投合。
「狩りはお好きですか」
「ええもちろん。そして寒さと雪も大好きよ。」
「それは奇遇だ、僕も好きですよ。」
「では松の樹にうなる風の音はどうですか。」
「最高です。」
「雪崩の響きはどうですか。」
「んー、たまらなくいいですね!」
<以下略>
…と、いう具合に盛り上がり、いつしか二人は以心伝心。
趣味のあう仲間として雪山で一緒に狩りをするようになり、やがてウルの館で同棲生活がはじまった…。
年下の男の子ってやつですか。
スカジさんは言った。
「まあ、なんと嬉しいことでしょう。これでやっと、あのいやな眠たい波の音や、うるさい海鳥の声や、けたたましい海豹の叫びを忘れることが出来るのね」
と。
出典は不明。
…まあ、趣味のあう恋人が見つかってよかったですね。
と言いたいところだが、確かに冬山つながりの彼ら、なんで最初から夫婦じゃなかったんだろう?…とか、色々疑問が。
それに、
「ロキの口論」では、ロキはスカジに、「つれないな。オレを
ベッドに呼んでくれたときは、もっと優しくしてくれたじゃないか?」と、言っている。と、いうことは、一時期ロキとも関係いがあったのだろうか?