2005年9月30日
「野間大坊と内海(のまたいぼうとうつみ)」
愛知県知多郡美浜町
地図
撮影 OLYMPUS E-10
久しく海を見ていない。 夏も終わって人もいなくなっただろうし、 ぼやぼやしてると寒くなるから、ここらでひとつ、 久しぶりに内海(うつみ)の海へ行くことにした。 名古屋高速が延びて、少し近くなった。 それでもでも家から1時間半はかかる。 往復3時間。 やっぱり海は遠いのだった。 写真は阿久比サービスエリアで見上げた空。 雲も青色も、もう夏の空じゃない。 長袖でも暑くない一日だった。 |
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おー、海だー。 というリアクションは昔から変わらず ワンパターンのままだ。 去年の11月以来だから、ほぼ一年ぶり。 このあたりの風景は変わらない。 潮風の香りもいつもと同じで懐かしい。 ちょうど車の窓を全開にして走るにはいい時期で、 海岸ドライブには今が最適の時期 と言えるかもしれない。 |
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前回、無料でとめられた海辺の公園の駐車場が 今回は入り口を封鎖してあった。 どうしたんだろう。 もともと有料ではなかったはずなのに。 なので、あまりゆっくりとめておけるところがなくて、 少しだけしか車を降りて歩けなかった。 シーズンオフくらい駐車場や空き地を 開放してくれてもいいと思うけど。 |
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海辺の二人。 やっぱり海には恋人同士がよく似合う。 しかし、今回も残念ながら、 伝説のギター青年はいなかった。 あのとき、夕陽に向かってギターをかき鳴らして 熱唱してた彼は今頃どうしてるんだろう。 今度会ったら絶対に写真を撮らせてもらおうと 思っているのに、なかなか姿を現してくれない。 私は待っているよ、夕陽のギター青年。 |
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このあたりの野鳥事情はよく知らない。 11月だった前回は、ユリカモメやウミネコたちが たくさんいたけど、今回はまだ見かけなかった。 渡り鳥の通り道に当たらないんだろうか。 渥美半島は珍しい鳥もたくさん見られるそうだ。 こっちもシーズンになればいろいろ訪れる んじゃないだろうか。 この日見たのは、このトビくらいだった。 高いところで輪を描いて滑空していた。 |
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岩場ではおじさんが投げ釣り中。 夏の間は釣りができず、 この季節を待っていたことだろう。 しかし、このあたりで釣りをしてる人はそう多くない。 あまり釣り場にふさわしい感じでもないんだけど、 何が釣れるんだろう。 |
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波打ち際のシュワシュワ。 アルコールを飲まない私でも、 これを見るとなんだかビールが飲みたくなる。 飲んでもまずいとしか感じないくせに。 |
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夏の終わりは、浜辺に流木が打ち上げられ放題。 シーズン中はここもこんなふうではないと思うけど どうなってるんだろう。 関係者の人たちが片づけたりするのんだろうか。 ここは狭い浜辺だけど、一応海水浴場として 名前のあるところのはずだ。 |
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海辺の野草も少し期待してたのだけど、 見かけたのはこのアレチハナガサくらいだった。 あとはマツヨイグサとか。 内海の浜辺も考えたら花の少ないところだ。 山の方に入っていけばもっとあるのだろうけど。 今回はそちらまで回る時間がなかった。 このあたりも一度、春に訪れてみたい。 |
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この日の一番の目的は海じゃなかった。 なので内海を早々にあとにする。 そしてやってきた野間大坊。 最初場所が分からず、けっこう迷った。 海岸の247号線から右に入っていくのだけど、 そのポイントが分かりづらい。 大きな看板などもなく。 地図では「サークルK」が載ってるけど、 そんなものなかった。 どうにかこうにか到着。 古い土壁がお出迎え。年季が入っている。 |
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入り口の大門。 源頼朝が創建したものだ。 このお寺さんはなかなかに格式があるところで、 多くの有名人が関わっている。 源頼朝、義経のオヤジさんである源義朝が 京都六波羅の合戦で敗れてここに落ちのびてきて、 家臣によって殺されてしまった場所としても有名だ。 その関係で頼朝も関わってくる。 |
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鐘楼。 少し作りが変わった感じ。 立て札があったんだけど、 ちゃんと読んでくるのを忘れた。 |
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えーと、これは何の建物だったかな。 昔の小学校みたいだなと思っただけで終わった。 |
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こちらが本堂と書いてあったけど、 なんか違うような。 ここの境内はなかなか広くて、 いろんなものが入っているので、 どれがどういう由来のものなのか、 古いのか新しいのかよく分からない。 いくつかの宗教が混じっているようでもある。 |
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こっちの方が完全にそれっぽい。 野間大坊、大御堂寺の本堂なのだと思う。 見るからに趣があって、姿がいい。 屋根の立派さや古びた木の風格もあった。 天武天皇の時、役行者が創建、聖武天皇の時 行基が関わり、弘法大師が護摩供養をして、 白川天皇が再建して大聖寺と名を改め、 源義朝の最期の地となり、その息子頼朝が供養、 さらに秀吉、家康によって保護された。 というように、歴史上の有名人がたくさん 関わっている。そうそうたるメンバーだ。 賽銭100円じゃ全然足りなかったか。 |
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源義朝のお墓。 たくさん供えられてるのは木太刀。 源義朝は、風呂に入って油断してるときに、 家臣の長田親子に裏切られ、やられてしまった。 そのとき、せめて小太刀でもあればこんなことには ならなかったのに、と悔しがったそうだ。 だから、木太刀が供えられている。 けど、今更武器を与えてもかえって未練が残る だけじゃないかと思う。 息子たちがあんなに立派になったんだから、 よしとしようじゃないか、と私は思う。 この横には信長の三男である信孝の墓もあった。 信孝も戦に敗れ、この地で果てたそうだ。 ここはよくよくそういう縁があるところのようだ。 |
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血池。 源義朝の首を洗ったところらしい。 こんな小さな池では真っ赤に染まってしまう。 ほとりに咲いていたヒガンバナの赤が それをちょっと連想させた。 |
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境内の薄暗いところにさりげなく咲いてたけど これってツルボかな? |
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帰り道、海岸から遠くのセントレアを見た。 新しくできた中部国際空港だ。 思ったよりずっと遠くにある。 あんなに岸から遠いところに 作る必要があったんだろうか? 騒音問題もあるかもしれない。 あそこもぜひ一度行ってみないといけないだろう。 もちろん飛行機に乗るためじゃなく、観光に。 |
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この日はいろいろ欲張りすぎて、自分の中の印象としてはやや散漫なものとなってしまった。この後、半田市へヒガンバナを見に行ったのでけよけいに。 内海の海は良くも悪くも変わってなかった。もう何度も行ってるので、特に目新しいものはない。 野間大坊は、歴史に思いを馳せて訪れるのがいいと思う。思い入れなしに行ってもあまり感じるものはないかもしれない。建物的な見どころはこれといってないから。本殿は立派だけど。 個人的にはなかなか楽しめた。この南知多の地に多くの歴史上の人物たちが関係してるというのが面白い。 源頼朝も、昔は鎌倉の人間という意識しかなかったけど、生まれも名古屋の熱田区だし、この地にも関係が深いことを知って親近感が増した。単に義経をいじめた悪い兄貴なんかではない。 それにしても、大河で盛り上がるのは義経関係のところばかりのようだ。頼朝関連のところを訪れても観光客らしい人はまるで見かけない。それとも、鎌倉では盛り上がってるのだろうか? というわけで、内海の海は普通にオススメ。野間大坊は歴史好きにオススメしたい。 所在地: 愛知県知多郡美浜町 時間: 終日開放 休み: 無休 駐車場: 無料(内海の海は限定、野間大坊はたくさん) 散策時間: 1時間〜1時間半 |