2005年8月29日
「海上の森-6
(かいしょのもり ろく)
愛知県瀬戸市
地図
撮影 OLYMPUS E-10

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夏の終わりを感じに、海上の森へ行った。
前回行ったのが7月19日で、
そのときはまだ夏の始まりだった。
今回はもう8月も終わりということで、
いろんな部分で夏の終わりを感じた。
セミはたくさん鳴いていたけど、
ツクツクボウシとヒグラシばかりだし、
トンボの数は激減していた。
そして何より、吹いてる風が真夏の風じゃない。
歩いていてもあまり汗をかかなかった。
なんだか物足りない。
ヤブラン。
何度も見てるし、珍しい花じゃないけど、
こうしてしっかり花が咲いているところを
近くで見て撮ったのは初めてだ。
縦に伸びた茎に丸っこいツブツブがついている
というイメージだったヤブランの印象が変わった。
こんな可憐な花を咲かせるんだ。
今日は見たことあるようなないような、
微妙なものが多かった。
これもそのひとつ。
アキノタムラソウかな。
違うかも。
セミの抜け殻。
光沢がないからアブラゼミじゃないと思う。
スリムで長めだから、ツクツクボウシだろうか。
ミンミンゼミやヒグラシはもう少し
ずんぐりしてるような気がする。
でもこの角度からの写真一枚じゃ判別は難しい。
これは何だろう。初めて見る。
木なのか草なのか。花なのか、違うのか。
イタドリ……って、こんなふうじゃなかったよなぁ。
駄目だ、分からない。宿題だ。
何度か目にしてるようでちゃんと見たのは
初めてかもしれないクズ(葛)。
どこにでもあるようで意外と街中には咲いてない。
そういえば、これも秋の七草のひとつだ。
これはキンミズヒキ。
これだけしっかり花が咲いているとよく分かる。
ミズヒキとキンミズヒキはもう分かった。
あとはギンミズヒキを見てみたい。
また分からないのに当たった。
つぼみではお手上げ。
<追記>
アレチノヌスビトハギだと教えてもらった。
これがそうなのか。ネットで咲いてる写真を
何度か見たけど、それとはイメージが違った。
咲いてくるともっと花びらはピンク紫に
なってくるのだろう。
こういう赤い実を見ても秋を思う。
これは何の実だろう。
赤いのは似たのが多くて見分けが難しい。
去年はさっぱりだったけど、
今年は少しは分かるようになるだろうか。
ノイバラかもしれない、とふと思った。
ワルナスビかな。たぶん。
見た目は凶暴じゃないけど、
好かれてる花じゃないようだ。
茎にトゲがあるから、あまり近づきたくない。
これもつぼみなんだろうけど、
はて、何もの?
分からない。宿題は増え続ける。
<追記>
ニラ(韮)じゃないかと教えてもらった。
なるほど、この状態から白い花が
開くところを想像すると、確かにニラかも。
よし、そういうことにしておこう。
地面からいきなりこんな赤いものが
ニョキッと生えていたので驚いた。
何かのお供え物かと思った。
どうやらツチアケビ(土木通)の実のようだ。
生えていた場所からして、これも野生なんだろう。
センニンソウ。
たくさんのカナブンがもぐり込んで密を吸っていた。
蝶もたかっていたし、なかなか賑やかな花だ。
海上の森の集落手前。
そろそろ稲も色づき始めていた。
収穫の秋が近づいている。
部分的に紫色になっているところは、
ミソハギだろうか。
わざわざあんなところに植えるはずもないから
勝手に固まって咲いてるのだろう。
風景のワンポイントとしてはいいけど、
稲の邪魔にならないんだろうか。
オオイヌタデかな、たぶん。
イヌタデはもっと小さいから。
このへんも秋の野草だと思う。
蝶も今回は少なめだった。
歩いた場所にもよるのだろうけど、
一月前と比べたら、断然少なくなった。
これはキチョウ。
今年撮れなかったたくさんの蝶の姿が
目に浮かぶ。
とりのがした大物がたくさんいた。
ミゾソバでいいのかな。
アキノウナギツカミじゃない気がするから。
ママコノシリヌグイとも違う感じ。
クモはよく見かけるナガコガネグモだと思う。
調べればすぐに分かると思ったら分からなくて
もどかしい。
田んぼというか空き地の中ほどに
群生していて、たくさん蝶がたかっていた。
もしかして、ハッカ(薄荷)?
ちょっと違うような。
ハッカにしては黒っぽい部分が目立ちすぎる。
上の花のアップ。
このイチモンジセセリがこれに集まっていた。
チャバネセセリとは羽の白い斑点が違う。
イチモンジセセリは白くて大きい点が
並んでいるのが特徴だ。
撮ってはみたものの、正体がさっぱり分からない。
ので、あっさりパス。
次いこう。
<追記>
ヒレタボゴウ? 違うかもしれない。
調査続行。
離れたところから見たら、
うわっ、でっかい毛虫か!? と思った。
近づいたらバッタの腹みたい?
でも体勢が不自然なのと、
足も一本しかないような。
あぜ道に咲き始めていたコスモス。
これはさすがに自然には咲いてこない。
ここの畑か田んぼの持ち主の人か誰かが
植えたのだろう。
一番最初に訪れた去年の10月も咲いていた。
あの頃はコスモスさえよく分かっていなかった。
アザミ、といってもいろいろ種類がある。
これは何アザミなのかまでは分からない。
溝の向こうにあって葉っぱも見えなかった。
仮にノハラアザミということにしておこう。
違ってたらまた訂正すればいい。
集落のところに立派な休憩所ができていた。
前に行ったとき工事してたのが完成したんだ。
(今年の春くらいにもうできてたのかも)
古民家を移築したものらしい。
が、入ってみようとしたら閉まってた。
万博のサテライトとか何とからしいけど、
何はともあれ、この横にきれいな公衆便所が
できたことは喜びたい。
使ってみたけど最新式で気持ちよかった。
雰囲気重視ということでこんな井戸まであった。
「飲めません」と書いてあったから、
水は出るようだ。
うちの田舎ではいまだに井戸を使ってるから、
個人的には特に珍しいものでもない。
最後に大正池へとやって来た。
前に来たときは水がすっかり干からびていたけど、
今回は水があって、ちょうど夕陽が沈むところで
いい雰囲気だった。
しばらくたたずんでみた。
別の角度から。
立ち枯れの木が何本も水面から出ていて、
面白い光景を作り出している。
これを見ると、何故か、少年の頃大好きだった
コミックの「釣りキチ三平」を思い出す。
こんな風景がどこかで出てきたはず。
夕暮れ空と雲。
晩夏の夕暮れは人を待たない。
すぐに暗くなってしまう。
また日没との競争が始まる。
夏はやっぱりここでも終わりかけていた。


 今回は基本に戻って、四つ沢から海上の集落を通って大正池へ行くコースをとった。最近は南の湿地帯へ行くことが多かったから、こちらは久しぶりだ。
 こっちもとても楽しい。こちらの方が花が多いし、集落の風景など見所も多い。
 往復でざっと1時間半くらいのコースだけど、それでも充分楽しめた。
 それと、こっちはクモの巣に悩まされることがないのが嬉しい。

 これで今年は6、7、8月と三ヶ月連続の海上の森行きとなった。ひと月ぶりだと花の顔ぶれがガラッと変わる。虫の量や種類も。これくらいのペースがちょうどよさそうだ。季節の移り変わりを感じられる。
 また9月になったら行こう。そのときは秋の野草がたくさん出迎えてくれるだろう。
 あと、そうこうしてると冬鳥たちも渡ってくる。夏はほとんど野鳥を見られなかったから、秋は鳥が楽しみだ。

 所在地: 愛知県瀬戸市
 時間: 終日開放
 休み: なし
 駐車場: 無料(たくさん)
 散策時間: 今回のコースは約1時間半

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