ミント学習教室主催の「11・9小学校英語セミナー in 群馬」が11月9日、高崎市の育英短期大学で開かれ、英語必修化を見据えた講習が、小学校英語教育の第一人者阿部フォード恵子氏、マイク・キャネヴァリ氏らによって行なわれた。
会場となった 育英短期大学(群馬県高崎市)
参加者の中には、地元群馬の先生方に混じって、東京や埼玉の小学校の校長先生や出版関係者、そして 遠く八王子から駆けつけた大学の先生や 教職課程でマザーグースを卒業研究のテーマとしている大学生など多彩な顔ぶれの講習会となった。
サブタイトルは「音とリズムを大切にした小学校英語セミナー/英語ノート対応マルチメディア電子授業の指導と実践」。東京から最新の電子黒板(アクティブボード/潟iリカ)を取り寄せ、最先端の電子授業の実演を披露した。
実演と理論を交えながら講習を進める阿部先生
群馬では久しぶりと言う阿部先生の講演に触れたある参加者は、
- 目からウロコのような内容でした
- 会話の練習をきちんとおこなうアクティビティは、大切なんですね
と、目を輝かせていた。
地元群馬で120人以上の小学生を教えている人気英語講師のマイク先生は、自らも開発にたずさわったフォニックスライムの授業を紹介したあと、マザーグースの実演指導を行なった。まずは手拍子から始まると、会場に4ビートのリズムが響く。「リズム取りから入ると マザーグースが初めての子どもでも すぐになじんで 声が出るようになるんですよ。英語のリズムやイントネーションを身につけさせるには、マザーグースがお薦めです」というマイク先生の言葉は、参加者に受け入れられたようだった。
マザーグース Hichory Dickory Dock を使ったリズム練習
マザーグースを使った 音声指導を初めて体験したと言うある先生は
- あぁやってリズムを取る方法があるんですね、いい勉強になりました
- こんど 私のところでも やってみます
と、すでに授業に思いを馳せていた。
フォニックスライムの各ステップを実演する マイク先生
マイク先生は 最後に プレーヤーミントのポスター機能を使った 英会話練習「挨拶」の授業を紹介しながら、「じつは この電子黒板を使ってポスター機能を操作するのは 初めてなんですけど、こんなに簡単にできるんです」と、自分でも驚いた風に 電子ペンを操作していた。
イメージを操作しながら 音声を提供するマイク先生
最後に講習を行なった 田淵龍二先生は、長年の電子授業での 数多くの失敗の経験から、電子授業のコツを
- 大きなスピーカーで 音量をしっかり出すこと
- 本番と同じ設備で、事前に予行演習すること
- 基本的な提示からはじめることが肝心で、最初からプレーヤーミントの多彩なメニューをいきなり使わないこと
- 一番大切なことは、教える人が主役の授業
と 強調した。
電子黒板による講習をする田淵先生
「音や映像が たとえ電子機器から提供されていても、子どもたちは それを 先生を通して吸収していくのです。この基本を忘れて、ボタンを押せば出てくる音や絵に任せてしまった途端に、CDやDVDビデオでうまく行かなかったのと 同じ失敗に陥るんです。」と、「言語習得の3つの要素」や「教育現場の三項関係」を使った説明に、多くの参加者が うなずいていた。
機械任せの授業(左)と、機械を自分の分身として使った授業(右)の図案化
セミナー終了後の交流会では
- 今度 マイク先生の授業を参観したいのですが いいですか(埼玉県の校長先生)
- 今日のセミナーは これからの英語教育で画期をなすものとなるでしょう(大学の先生)
- 今日の講習で使った 電子教材は どうやったら 手に入るのですか?(小学校の先生)
- 電子黒板はいくらですか?
など、あちこちで さまざまな情報交換がなされた。
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