まだまだ残暑が厳しい9月末の27日、ネイティブの英語講師が 最新の電子教材を使って授業をしていると聞き、コンピュータを使った授業に関心を寄せていた阿部フォード恵子先生(CALA代表、聖学院大学講師)が、遠路高崎までマイク先生(マイイングリッシュ)の授業参観にやって来た。
授業参観する阿部フォード先生
児童英語の大先輩であり、日本全国にとどまらず アメリカにも多くのファンを持つ阿部フォード先生の授業参観を、マイク先生はもちろん 子どもたちも 大喜びで迎えた。
年長の生徒と交流する阿部フォード先生
授業参観の最初はキッズ(年長)のクラス。
挨拶の練習や 英語表現 アクティビティ フラッシュカードなどを元気にこなしたあと、部屋の電気を落とし コンピュータとプロジェクターを使っての授業に移る。子どもたちは、待ってましたと それぞれ椅子に腰掛けた。
カードで意味と発音と文字を同時に学習
シートによるリズミカルな発話で 音と文字に集中
「Are you ready? Here we go!」「Yah!」元気な掛け声と共に フォニックスライムの授業が始まった。テンポ良く提示される文字付き絵カードを見ながら 発話した後、ライムシートを使ったリズミカルな唱和となる。マイク先生は、「音声が既に入っている子どもたち向けに開発されたアメリカのフォニックスをそのまま日本で使ってもダメです。まずは音声に親しみながら 自然に文字に親しんでいくことが重要」と言う考えで、音声の聞き取りと発話を大切にしている。実際、子どもたちは 音声を聞き取り 自分でチューニングしながら 発音をきちんと身につけてきている。
「フォニックスと言うとすぐに規則を教え始める先生が多い中で、フラッシュカードで意味をちゃんと押さえながら、発音を重視して文字との対応が自然に身につくようにしているのがよく伝わってきた」「フォニックスライムというネーミングもいいですね」(阿部フォード先生)
「文字は提示しているだけで、特に 1字1字読ませるようなことはしてません。でも 子どもたちは 自分で見ていて 自然に身につけていますよ」(マイク先生)
実際、発話練習に続く ゲーム感覚のクイズ(言葉あてゲーム・カルタ取り)では 生徒たちは 楽しそうに あてたり はずしたりしていた。
カルタゲームで 音声の意味を確認する
言葉あてゲームで 音声に対応した単語(つづり)を確認する
フォニックスライムに続いて、マザーグースの朗読。
この年長クラスでの朗読マザーグースは、4月から1ヶ月に1曲をめどに週1回3分ほどづつ「Hichory Dickory Dock」「One, two, buckle my shoe」「Pease porridge hot」と練習してきて、現在は「Star light, star bright」が ようやく暗唱できるようになったところ。
テンポのいいリズミカルな朗読を
画像と共に ひと口サイズで順を追って学習するので
定着も早く しっかりと身についていく
「Hichory Dickory Dock」では朗読に加えて、メロディーをつけて歌うこともできるようになった。
「One, two, buckle my shoe」は、たいていは10までで終わりにする先生が多い中、ここでは原曲どおり 1から20までちゃんと数え歌を通している。
「Pease porridge hot」では スクリーンのキャラクターと手合わせを演じた後、隣どおしで向き合って手を突き出して遊ぶこともできるようになった。間違わずに遊べた子どもが2〜3人「できた!できた!」と歓声を上げる。
コンピュータの映像を相手に 手が動くようになったら
友達と向かい合って 手合わせ遊びをする
阿部フォード先生は「リズムを崩さないで皆で唱和してるね」と印象を語った。
プレーヤーミントを使った授業の最後は モーションフラッシュカード(動画辞典)。動作動詞の close や come などのシーンが次々に映し出される。目の前で繰り広げられる動作の英語表現を 英語のまま学んでいく。
授業が進んでくると、1つの映像の中から たくさんの動作動詞を見つけ始める
「これまでのフラッシュカードでは扱いにくかった動作表現を、映像を使ってできるので効果的ですね」(阿部フォード先生)
年長の生徒と記念撮影
阿部フォード先生は、このあと 小学2年生の授業も参観し、「音とイントネーションを教えていくのにとてもいい道具です。プレーヤーミントは、日本人の先生にこそ 力強い見方になりますね。機械は苦手だったけど、わたしの授業にも取り入れるようにしてみたい」と、さっそく プレーヤーミントの開発者であるミント学習教室の田淵さんと 今後の取り組みについて 話し合いをして 東京への帰途についた。
小学2年の生徒と記念撮影
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