先日、NHKテレビで「人類起源の大地に滝が流れるー白川義員 アフリカを撮る」という番組を見ましたが、その写真に対する考え方に感動させられるものがありました。
その中で次の三つの言葉が印象に残りました。
「美しい風景は心に安らぎと平穏を感じさせる」
風景写真を撮っていると、いつもこれでいいのだろうかと気がしてきます。でもこの言葉で勇気を与えられたように思います。人は本来このような感性を持っているという前提にたてば迷いも消えて行きますし、風景写真の目的、使命のようなものが見えてくるように思います。写真をとおして美しい風景に出会った人が心の安 らぎを感じていただければ、こんなうれしい事はありません。
「きれいなだけではなく人の心を揺さぶる鮮烈な写真でなくてはならない」
安らぎと平穏だけに満足せず、「揺さぶる」写真でなければならないと言うのは、 ぜひとも目指したい課題です。私も常日頃、人に感動を与える写真をとりたいと願っていますが、「揺さぶる」と言うのは感動よりもさらに厳しく、はげしいものだと思われます。
「逆光の中、水煙の中に輝く太陽で、人間の精神のありようにせまる写真を撮ろうと思う」
風景写真の中に人間の精神のありようを描くというのは、私のような凡人には到底できることではありませんが、いつかはその境地になってみたいと思います。
番組をとおして白川氏の作品、撮影姿勢がよく伝えられていたように思います。 アフリカの大地の滝の撮影の様子を見て、「人の心を揺さぶる鮮烈な写真」の意味 も少しだけ分かったような気がします。
(注)上記「 」内の言葉は首記番組から引用させていただきました。
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