怪しきモノたち


怪しきモノたち・その422 日本魔鬼拉麺






今回は、昆明夫婦さんご提供の怪しきモノを紹介します。(どうもありがとうございます、昆明夫婦さん)

少し前に中国へ帰省されていた昆明夫婦さんは、ワシに大陸のおみやげだよ、とインスタントラーメンを手渡してくれた。

みたところ「康師傅(カンシーフ)」という中国では知らない人はいないほどメジャーなラーメンで、おぉ、中国の列車に乗るとワシもみんなもこのカップの「康師傅」を取り出しては車内に設置されている湯沸かし器でお湯を入れ、器に入っているペコポコなフォークを器用に扱いながらズルズルと食べていたよなぁ、と懐かしい旅の記憶がよみがえってきた。

★ 康師傅・公式ページ
http://www.masterkong.com.cn/

★ 日本語での康師傅を扱ったレポ
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y
=2005&d=1019&f=column_1019_001.shtml


だが、昆明夫婦さんは「もっとよく見てごらん」と言われるので。。。な、なんと!


亜洲精選
ASIA SELECTION

魔鬼拉麺
日本風味


「日本」=「魔鬼」風味のラーメン?

たしかに、戦時中の大陸では日本人のことを「日本鬼子」と敵意丸出しに呼んでいたこともあるが、なんという反日満開なラーメンだ。。。これは確実に日本では販売できないな(苦笑)。


 


パッケージをよく見ると、バックに富士山らしき風景を添えて日本な雰囲気を醸し出した上で、箸置にお箸を添えた漆塗風のお椀の中に真っ赤なラーメンが描かれている。

ちょっと待て、日本にはここまで真っ赤なラーメンは存在しないんですが。。。裏の説明文には、


 

魔鬼拉麺、日本挑戦辣味巓峰。
以大骨文火熱制的白色骨湯底、
滋味如同日本唐辛子的辣効透味、
再配上爽滑的面条、
即刻辣穿イ尓的味覚想象
(イ尓は一字)
辣得有如地状般烈火灼焼。


ま、つまり勝手かつ簡単に訳すと「日本が挑んだ日本の唐辛子を豚骨スープの中に入れ、のどごしツルツルな麺と共に味わえばこれまた辛さでヒートアップ!な魔鬼拉麺です。」てな感じ?

ちょっと食べたくないなぁ。。。と思いながらも、大陸では抜群に美味しい康師傅だから、てな訳で家族が誰もいない日を狙って食べてみることに。

まずは袋を開けてみると、乾燥した麺に粉末スープ、そして乾燥した具と調味油の小袋が入っていたが、この中でも調味油のがなんとも真っ赤っ赤で
「これは辛いアルヨ!」と親切にも警告してくれているのがさすが魔鬼だけど日本らしい(笑)。

早速、鍋で湯を沸かし、麺を入れて煮込み、スープと乾燥具と調味油を入れてできあがり。。。一応日本風味ということなので今回はラーメン鉢ではなく、うどん鉢に入れてみる。


 


おぉ、真っ赤に染まった鉢がなんとも危険な。。。でも赤き油膜の下には白濁したスープが垣間見え、さすがに豚骨風は意識して作っているように見える。

だが、調味油の中に肉らしい欠片が混じっていたようで、ちょっぽり浮いているそれが何とも怪しい、そして浮いている野菜もどうもネギか香菜のようだ。

では、いただきます。。。ほほぉ、一口目は辛い!とは感じたが、そろほどでもなく、普通においしいインスタントラーメンである、そのままズルズル食べれます。

やはり浮いていた野菜はネギと香菜のようだ、ほんのりと独特の香りが鼻に残るが、浮いていた肉の欠片は何の肉かは全く解らなかった。。。袋の原材料表示には「猪肉」と書いてあるのだが。

その時、「猪肉」の横に「食用猪油」と書いてあるのを見つけたのだけど。。。食用でない豚の油(ラード)って何???

ちょっとこんなニュースを

★ 中国の悪質食用油脂
http://fukushimak.iza.ne.jp/blog/entry/171242

思い出してしまったではないか。。。(鬱)。

ま、気を取り直して、食べ続けるうちにあっという間に平らげてしまった。

正直な感想としては、辛さは確実に昔から康師傅で出している「紅焼牛肉麺」や韓国の「辛ラーメン」の方がはるかに辛いのでは?と感じたのと、さすが康師傅、ふつうに美味しいラーメンを開発したね、という感想であった。

意外にも美味しい「日本風味」、まぁ大陸人民にも日本人は魔鬼だが、味覚に関してはまともだ、と認識しているようでムッとした反面、ちょっと安心した。

どうも「亜洲精選」とあるので、朝鮮風味とか越南風味とかもいったいどんな「●●拉麺」として登場するのか今から楽しみではある。

上海新天地でも売って欲しいなぁ、これ(ぼそ)。

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