御蔵島のみどころ.4
黒崎高尾展望台
2004年07月08日更新
( 2004年4月より山道の立ち入りには自然保護のガイドの動向が必要になりました)
ただしえびね公園から黒崎高尾の展望台までの山道のコースはガイドなしで散策ができますよ。)
 このコースは、えびね公園を見学して、黒崎高尾の展望台まで歩く比較的平坦なコースだ。
 エビネ公園は月、水、金にオープンしており見学できる。
 黒崎高尾には展望台ができ、道もよくなったので歩きやすい。途中でウラシマソウやヘンゴを見ることができるだろう。黒崎高尾の展望台のある広場には、オオミズナギドリの飛び立ちに使われるカタパルト状のシイもあるので是非見ておきたい。

御蔵島の地図(えびね公園〜黒崎高尾展望台/えびね公園〜稲根神社/えびね公園〜乙女峠))
 (印刷用の地図はこちら 2003年3月)
御蔵島の森は私有地も多く、道以外の場所に立ち入ることは禁止されています。信仰の対象となっていて島の方が大切にしている所も各所にあるので、道以外の場所には立ち入らないようにしましょうね。
草祀りの神様
(里から車で15分程度)
 鳥の尾からボロ沢橋の間、途中左側に草祭りの神様がある。左カーブを曲がってすぐにあるので気をつけて探さないと、あっと言う間に通りすぎてしまうほど小さい。人が里から山に入る時は、ここに草を一本置く習慣がある。ここに草があるときは人が山に入っていてまだ降りてきていない事を意味している。山から下りてきたら自分で置いた草は取り除いてから帰ろう。島の反対側の南郷にも草祭りの神様があるぞ。
 ボロ沢
(里から車で20分程度)
 伊勢の材木屋「白子屋」のお熊が婿殺しの罪で鋸引の刑となり母のお常は御蔵島に島流しになった。島流しにあったお常は白子屋から食べ物を御蔵島に送らせ、島でも贅沢な暮らしをしたという。その一つに「ボロ沢のそうめん流し」がある。上流からそうめんを流し、下で役人を接待したという。そうして役人に取り入り江戸に帰ったという。
 ボロ沢は赤い橋が目印。里から三宝橋を通って鉄砲場を通り過ぎひたすら進むとやがてたどり着く。道沿いの草はハチジョウススキが見られるが、このボロ沢あたりにくるとガクアジサイ-ラセイタタマアジサイに全くとって代わる。鈴原湿原へ行くには、この橋の直ぐ手前に鋭角に左に曲がる坂を登って行くのだが、乙女峠方面に行くには、この橋を渡ってひたすら進もう。
 
 えびね公園
(里から車で27分)

  ニオイエビネランを復活させる試みがなされている。中は自然の森の中に板を渡した道が作られており、自然の森の中に咲くニオイエビネの様子を再現している。2002年は開花が早く、散り始めているがGW連休中はなんとか見ることができるはずだ。公園内にはユズリハ、ヤマグルマ、スダジイ、オオシマツツジが見れらる。セッコクやオオバヨウラクランも着生しているので是非みておこう。入場無料。ゆっくり一つ一つの植物を見て回るには1時間くらいかかるだろう。自然保護条例のガイドは不要だが、入り口から入ったら管理されている方に声をかけ、ガイドをしていただきながら決められたコースを回ろう。
 入り口の外には駐車場やトイレがあり、エビネ公園が閉園日であっても、山に入る前に用を足すことができるのも便利だ。

 えびね公園の詳細
黒崎高尾展望台
(えびね公園から徒歩15分)
 東洋一の断崖と呼ばれる黒崎高尾の海蝕崖の上にある展望台だ。この展望台ができてから断崖の下を眺めることができるようになった。エビネ公園から黒崎高尾展望台までの山道は、特別にガイドなしでも入れる。海が悪くてイルカ・ウォッチングに出れないときは、黒崎高尾展望台まで是非行ってみよう。
 展望台のある高台には、オオシマザクラやスダジイなどの高木の他、山道の途中ではシマガマズミやヤブツバキなどの低木も見られる。春にはウラシマソウやシマテンナンショウ(ヘンゴ)なども見られる他、古くからオオミズナギドリの生息地でもある黒崎高尾で、オオミズナギドリの飛び立ちの木を探してみるのもおもしろいでしょう。山道途中の東屋(休憩場所)では雨宿りができるほか、御山方面の山麓を見渡すことができる。
稲根神社本殿
 (えびね公園から徒歩25分)

 里にあるのは稲根神社の拝殿で、こちらが本殿。えびね公園から入るこの道は「神の道」とされ、1月には神様がこの道を下って里に下りてくるとされており、その期間は人は通らないようにしているという。不思議な森。稲根神社本殿に行く途中には小さな祠もあるので見逃さずに。
乙女峠
 (えびね公園から車で1分、そこから徒歩25分)
 乙女峠では御山や巌が原の峰々を見渡すことができる。このベンチの上に立つと川口の谷の間から海を見ることができるはずだ。道の途中には植物の案内板もありユズリハ、ヤマグルマ、ヘイの木などを見ることができるだろう。道も綺麗になっており、普段山歩きをしない初めての方でも歩きやすくなった。

乙女峠からの見晴らし