2004年10月9日更新

御蔵島で食べる! 


名水
「御蔵の源水」

 伊豆諸島が誇る名水。
 豊かなツゲ、スダジイの森は水をいっぱいに含んでいる。森のあちらこちらで清水が湧き出ており、村の人が森に入る時は水筒は要らないと言う程。更に御蔵島から帰って家で水を飲むとその違いは歴然・・・。名水御蔵の水で炊いたご飯は誰もがうなずく美味さ。食後のコーヒーも御蔵島の水で珈琲を入れると格別。東京竹芝桟橋のお土産売り場では御蔵の源水で入れた珈琲が飲める。(写真は御蔵島の里の水汲み場)

 御蔵の源水
アシタバ
 栄養が豊富な野草です。伊豆諸島産のアシタバは最近、都心のスーパーにも並ぶようになり、身近な存在になりました。豊富なビタミンを含んでいて、貴重なビタミンB12も含んでいる野草です。セリ科の草なので特有の香りがあります。アクがでるので湯通ししてから食べます。便秘の解消や、食欲増進にも効果あり。御蔵島に行ったら絶対食べましょう。料理には黄緑色のやわらかい若葉を選んぶと良いでしょう。
 あしたば料理の例
ヘンゴ
 ヘンゴ(シマテンナンショウ)は4〜5月が食べ頃。この草の根の部分を煮てからすり潰してヘンゴ団子を作り、黄粉まぶして食べる。間違ってノヘンゴを食べるとしばらく口が麻痺するので注意(だけど取れる季節が違うから大丈夫)シマテンナンショウは「ヘンゴダンゴにカツオドリ」と言われるほど、オオミズナギドリとならんで島の名物になっています。オオミズナギドリにもシマテンナンショウも、伝統的に「クチアケ」という日があり、採取して良い時期が決まっています。
タカベ
 海の中では群れで泳いでいます。回し網という漁法で捕ったりします。塩焼きにして食べるととても美味しいです。海の中では黄色い一筋の線がきれいな魚です。御蔵島ではイルカもタカベを食べます。
オオミズナギドリ
 (呼称:かつおどり、かつうどり)
 日本を中心として生息する野鳥で、御蔵島は生息地の中でも最大の営巣地です。昔から島では貴重な蛋白源でした。保護鳥となっており日本でも数箇所の生息地が天然記念物に指定されるなど保護されていますが、昔から御蔵島では数が極めて多く、害鳥として駆除の対象となり特別に年間900羽の捕獲が認められています。昔は肉や脂は食用として用いられ、残りの骨は肉挽器ですり潰し、塩と混ぜて保存食としたシオガラを作ったそうです。カルシウムが豊富で虫歯にならないといいます。旅人は食べた事ありませんが、島の方に聞くと「激ウマ!」とのことです。
ホウロクヤキ
 小麦粉と砂糖と卵を混ぜて練って焼いたお菓子です。小説「海暗」では、オオヨン婆の風呂敷の中から出てきて、子供達が分け合って食べたのがこのお菓子です。かつて御蔵島では、カイコが食べる桑が豊富だったため、養蚕が盛になった時代がありましたが、養蚕の技術とともにホウロクヤキの製法が伝わりました。
 みんみん庵

海の幸、山の幸が揃う御蔵島の宿のある日の夕食。
海の幸は御蔵島でとれたての食材。(イセエビ、カツオetc.)