講座02>共同制作の文学(2)

パソコン通信のメリット

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 ええと、前回は連句の基本的性格が共同制作の文学であるということ、そのために農耕社会の時代の日本では大変流行しながら、西欧個人主義の影響を強く受けた近代に入ると衰えてしまったこと、そして今もう一度見直さなければならないものであることを書きました。

 で今回はではなぜ連句を見直さなければならないか、ということですが、たとえかつて正確な価値判断も出来ずに捨ててしまったものでも、改めて現代から未来に渡って有効であるか否か、という判断の結果、やっぱり捨ててよかったものだ、ということになるものなら、何も見直さなくてもいいわけね。

 しかし共同制作の文学という性格を持つ連句は、やっぱり見直すだけの価値があるんだ、ということを書こうとしているわけです。そのためにはその前に、このパソコン通信のことを書かなければならないと思います。

 パソコン通信というのは、工業技術の発展の結果生み出された通信技術とコンピュータによって可能になった情報伝達の方法であり、そのメリットはたとえば今までスタンドアロンでしか使えなかったパソコンを、他のコンピュータと結ぶことによって飛躍的に大きな情報量を扱えるようにした、なんていうこともあるけど、それは枝葉末節、とは言わないまでもそれが最大のメリットではない。

 では何がパソコン通信の最大のメリットであるかというと、まあ人によって意見は違うかも知れませんが、私はこれが双方向通信のメディアである、ということだと考えてます。

 ではなぜ双方向通信であることがパソコン通信の最大のメリットなのか、ということですが、長くなるといけないのでそれはまた次回のお楽しみ。

キョン太

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