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時の話題2005-11
LAST UPDATE 2008-01-29
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◇印は《日々雑感新掲示板》より転載

フィッシング詐欺(05/11/28) ◇高校生ヒューマンフェスティバル(05/11/20) ◇タミフル(05/11/13) ◇朝鮮高校と推薦入試(05/11/9) ◇普天間と辺野古(05/11/5〜16) ◆障害者自立支援法と、障害者の「遠慮」(05/11/4〜9) ◇危険な教育政策(05/11/3)


【フィッシング詐欺】vol.291《日々雑感より》
◆やられた。といっても、フィッシング詐欺そのものに引っ掛かったのではない。eBay(イーベイ)という世界最大のオンラインショップの個人情報入力画面であるかのように偽装したページが、何者かによって勤務校のサーバーに仕組まれていたのだ。堅牢だと思われていたファイヤーウォールが破られていたわけだ。なんと米国FBIもeBayを詐称するページの調査に当たっていて、勤務校に埋め込まれたページの件も把握しているという連絡が今朝ネットワーク担当の教員に入った。勤務校サイトが閲覧不可になったのは、先週土曜日の26日、大元のネット接続業者がサイトへの接続を急遽ストップさせたためだった。サイト管理はこのkurochan。ただ、サイトサーバーにはkurochanがタッチしていないフォルダもあり、早速点検してみると、なんとeBayというフォルダが作られ、個人情報入力の英文ページがあることを発見。委託業者のSEに来てもらい点検の上サーバーから削除。ファイヤーウォールも強化して、無事サイト再開にこぎついた。フレーム枠だけ間借りしている開設ほやほやのkurochan学級サイトも閲覧不可になってしまっていたのだ。サイト管理者のみなさん、サーバーに不審なフォルダが存在しませんか?(696、05/11/28)[→11月目次]

【高校生ヒューマンフェスティバル】vol.290《日々雑感より》
◆県からの委託を受け、奈良県高人教が主催し、解放研等の活動をする県内の現役高校生が企画運営をする「第1回高校生ヒューマンフェスティバル」が川西文化会館で開催された。ピアノ弾き語り・和太鼓・手話コーラスという素晴らしいステージに続き、6篇の人権作文が発表された。自他を深く見つめ、人権を尊重する生き方を模索するみずみずしい感性に引き込まれる。午後は3グループに別れて分散会。kurochanも助言者として加わるが、多岐にわたるテーマを熱心に語り合う生徒たちの様子は、ひと昔前の部落解放高校生集会(解放奨学生集会)とは随分違う。それでも、高校生が広く集い、人権に関して語り合い、自他の人権を大切にする生き方を学ぶ場は、これからも大切にしていってほしいと願う。勤務校の生徒たちも来てくれた。kurochanは解放研の副顧問もしているが、これを機にもっと前面に出て関わっていきたいと思う。(692、05/11/20)[→11月目次]

【タミフル】vol.289《日々雑感より》
◆副作用が極めて危険だと指摘されながらも大量に処方されてきたタミフルで、ついに死亡例。ところが政府は備蓄を増やすという。全世界の8割を消費する日本だが、またもや胡散臭いものを感じるではないか。新たな薬害はもうごめんだ。(688、05/11/13)[→11月目次]
 ※参考 vol.379◇タミフルとラムズフェルド

【朝鮮高校と推薦入試】vol.288《日々雑感より》
◆大阪市立大学が朝鮮高校生の推薦入試願書受付を拒否した。民族学校生の国立大大学受験は長らく閉ざされてきたが、京都大学をはじめとする大学側からの働きかけや在日外国人人権擁護運動の成果が実り、文科省が各大学の判断にゆだね受験が認められるようになったのが、2003年9月。大阪市立大学を含む公立大学や私立大学の多くはそれ以前から門戸を広げていたのだが、なんと推薦入試は別だというのである。この件が報じられ、文科省でさえ問題なしとコメントしているにもかかわらず、大阪市大は重ねて受験拒否を明らかにしている。教務関係者の教条的な意地にも見えるが、実に理解に苦しむ事態だ。看護の道をめざしている当該の生徒のみならず、すべての若者と、若者を育てようとして関わっている保護者や教育関係者などにも納得いく説明をしてもらいたい。(686、05/11/9)[→11月目次]
 参考 vol.108◇民族学校の国立大入学資格

【普天間と辺野古】vol.287《新掲示板日々雑感より》
◆イラク開戦の大義デッチあげ同様、普天間移転の米軍発表は何等あてにならないと思っています。9条改憲のじゃまにならない程度に辺野古を報じているかのようなマスコミは、軍というものの欺瞞を暴くことも、ウチナンチューの願いに心から耳を傾けることも、ひたすら避けているように思うのです。(eatyhiroさんへの新掲示板レス、05/11/5)
◆基地や原発の問題は、国や企業から自治体に流れ込む莫大なカネの問題と、地元住民の雇用の問題を現実的にクリアしなければ、反対運動が掲げるスローガンの理想も実を結びませんよね。60年代の四大公害裁判の裏には、「地元の有力な雇用主を訴えるわけにはいかない」という、官民の無数の泣き寝入りがったことにも通じます。圧力と懐柔が見え見えでも、背に腹はかえられぬというイタイところをつつかれているわけですね。今は亡き友人が、ピースボートで医薬品をパレスチナへ届けようとインド洋を航海中、湾岸戦争が勃発。参加者の間では、万が一の際に自衛隊が救援に来たら、助けてもらうかどうかで議論になったそうです。これも今は亡きあの伊藤ルイさんが「拒否する」と明言されたとか。しかし、多くの参加者は、反戦の理想と自らの命乞いとの葛藤に苦しんだようです。ヒトラーの「我が闘争」はそうした大衆の弱き意志を操作する悪の手引きですが、米軍陸軍法規に由来する支配民骨抜きのための3S政策とあいまって、「政府に物申さぬ日本人」作りにますます機能しているように思えます。
 名護市長や市民への圧力と懐柔を許さず、海兵隊撤退への資金援助等を拒否し、むしろ今こそこれまでの罪を糾すべきですね。(eatyhiroさんへの新掲示板レス、05/11/15)
◆訪日中のローレス米国国防副長官が、辺野古沿岸部の基地移転場所をめぐる日本政府との協議決着の際、「ゲームは終わった」と発言したと報じられたが、これなども、米国政府と沖縄県民とのすれ違いを如実にあらわしていると言えよう。目的実現をプラグマティックに進めるだけの姿勢からは、在日米軍の存在や軍事演習の実施という前提を問い返したり、基地関連の数々の被害への怒りや反戦への意志を沖縄の人々から学び取ろうとする意識はまったく欠如している。身体を張って阻止行動に出る人々も、映画「アルマゲドン」の冒頭でブルース=ウィルスが反対船団に対してゴルフボールを打ち込んだごとく、けちらすべき存在にしか映らないのだろう。心あるアメリカ人との連帯を模索することで、真の国際平和への貢献につなげていくことが大切になってくるはずだ。(689、06/11/16)[→11月目次]


【障害者自立支援法と、障害者の「遠慮」】vol.286《新掲示板レス・日々雑感より》
◆自立支援法案は名前とは逆に障害者の自立を妨げる悪法ですよね。僕も高校2年以来、障害者の連れがたくさんいますが、「障害者の自立」とは何かと考えさせられることは多々あります。経済的自立・家族からの自立・生活技術面での自立・施設職員やボランティアからの自立・社会生活をするにあたっての自立・地域社会に対する自立・家庭を築き子育てをするにあたっての自立。当事者や周囲の人々の願いと不安の葛藤や、障害の種別や医療の現実も個々時々で違う。そして何より問題は、共に生きているはずの障害者の姿が見えない人が多い。「国境なき医師団」事務局長がかつて、「最も多くの人命を奪う病は、人々の無関心である」と言いましたが、本当の障害とは「健常者の無関心と見下し」であると言えるのではないでしょうか。(フーセンの羊さんへの新掲示板レス、05/11/4)
◆ところが、「障害者は庇護されるもの」という意識がまだまだ根強く残っている。また、せっかく障害者が自立生活をしようと思っても、緊急事態に対処できないとして入居を拒否する家主も多いし、障害者の親も世間体を盾に立ちはだかることがある。自立生活のための生活費を得るために職に就くのも狭き門だ。養護学校の同窓会があっても、働いている者はほんの数人だったりするという。そして、ようやく職をえても、賃金が極端に安かったり、障害者雇用の行政補助金期間が終わればあっさりと解雇されてしまうことさえある。ところが、補助金目当ての企業が表彰されたりするのだから、労働基準監督署も何をしているんだと言いたくなる。そこへもって今回の障害者自立支援法だ。「自立支援」とは聞こえがよいが、単に「自立→自己責任→自己負担」という経費節減の婉曲表現であり、障害者の「自立」をむしろ阻止する法律だ。かつて山田太一が製作した「小さな一歩」というテレビドラマで、鶴田浩二に「他人様に迷惑かけたっていいじゃないか」と言わせたのは、「障害者が自分の人生を生きるために、必要以上に遠慮することなんかないんだ!」というメッセージだった。家族と施設職員に「遠慮」してひっそりと生きることを選ばされてきた障害者も多いと思うが、「遠慮」することなんかない。「遠慮」して自己負担に応じるなら、福祉社会は崩壊してしまう。すべての人が安心して暮らせる社会を維持・発展するために、ここで「遠慮」してはならないのだ。(687、05/11/9)[→11月目次]


【危険な教育政策】vol.285《日々雑感より》
◆中学生の教科書が有料になる日が近いかもしれない。義務制教科書無償化闘争の歴史を知るものは、いまや少ない。戦後間もない部落解放運動から始まった闘争の成果は、部落内外を問わず、戦後生まれの公立小中学生ほぼすべてが享受してきた。「受益者負担」というなら、まずは官僚や議員の特権廃止から始めよ。◆義務教育費国庫負担廃止を唱える馳文科省副大臣が就任。金は出さないが口は出すことになる学習指導要領も分割民営化すれば、文科省はずいぶんスリムになるはずだが。◆公取委の特例規制を見直す動きが報じられている。新聞各社は全国一律全戸配布体制が崩れることの危険性を訴えているが、教科書出版社への規制見直しも極めて危険だ。規則違反を性懲りもなく繰り返してきた「新しい歴史教科書をつくる会」を擁護するための策謀ともみえる。(684、05/11/3)[→11月目次]



























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