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時の話題2003-6
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LAST UPDATE 2003-07-21
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今月の目次
◇印は《日々雑感》より転載
交通マナー(03/6/28・30) ◇イラク特措法案(03/6/27〜7/5) ◇奈良県立高校再編計画(03/6/14) ◇ホモ=サピエンス=イダルトゥ(03/6/13) ◇やさしいライオン(03/6/11) ◇「その日の出来事」(03/6/6) ◆軍備品価格の謎(03/6/6) ◇吉田栄治郎さん(03/6/4)


【交通マナー】vol.133《日々雑感より》
◆奈良の交通マナーも相当悪くなっている。赤信号になっても無理に突っ込む奴。信号の手前で右左折車線から直進車線に割り込む奴。更にそのまま直進する奴。改造マフラーで騒音を巻き散らす奴。バイクで遊歩道を走る奴。見通しの悪い右折で右に寄り過ぎる奴。対向車があるのにカーブでセンターを割り込む奴。迷惑駐停車する奴。交差点手前の駐車場でワープする奴。ゴミを置き去りにする奴。追い越し車線で大接近して煽る奴。歩行者を優先しない奴。車椅子マークの駐車スペースに平気で停める奴。夜間点灯しない奴。ナンバーを見えにくくしてる奴。方向指示器を出さない奴。曲がるその時にしか出さない奴。(366、03/6/28・30)[→6月目次]


【イラク特措法案】vol.132《日々雑感より》
◆ジェシカ=リンチ救出劇は「やらせ」であった。サダム=フセイン像引き倒しも「やらせ」であった。戦後の掠奪も米軍の指示から始まった。大量破壊兵器は見つからず、ブレアやブッシュは米英議会で嘘をついたと追求され始めている。小泉さんの開き直り答弁も爆笑ですませてはいけない。イラク人を多数殺害し、連日100億円ものミサイルを消費させ、核兵器ではないと言い張る劣化ウラン弾はイラク全域に放射能を巻き散らし、クラスター爆弾の不発弾が地雷と化して子ども達の脚や命を吹き飛ばしている。イラク特措法は自衛隊員を危険にさらす、米軍の後始末法?(365、03/6/27)
◆「まず総理から前線へ」という糸井重里の有名なコピーが昔あったが、死の商人の手下には、人の死を都合良く美化し解釈することしかできないのだろうか?尾道の教育次長の死を美化しようとは思わないが、ここに小泉さんとの違いを感じてしまうのは強引な解釈なんだろうか?(372、03/7/5)[→6月目次]



【奈良県立高校再編計画】vol.131《日々雑感より》
◆13日、奈良県立高校再編計画が公表された。11組22校の統合や定時制が2校に減る事等が、中学の進路指導に混乱をもたらしそうだ。実質全県一区は奈良県だけだと言われてきたが、それは偏差値・内申による「輪切り」を意味する。それだけに、「行ける高校から行きたい高校へ」と県教委はいうのだが、まずは来春の高校受験で偏差値指導の悲劇が起きない事を願う。また統合を前提とした高校入試が、様々な偏見を生み出すおそれもあり、現高一生の保護者からは早くも不満があがっているようだ。現役生徒のための特色ある学校作りを予備校に委託せず求めたいものだ。(359、03/6/14)[→6月目次]


【ホモ=サピエンス=イダルトゥ】vol.130《日々雑感より》
◆エチオピアでのホモ=サピエンス=イダルトゥの発見は人類のアフリカ起源説を補強し、ネアンデルタール人やジャワ原人等から各人種が生まれたとする多元発生説を否定することになりそうだ。さて、埋葬の習慣で有名なネアンデルタール人は、その他、相互扶助の精神が高齢重度身障者の化石の存在から推測される事や、現代人以上の記憶力だったらしい事等、体力・知力・情緒ともに優れていたため、現代人の祖先ではないかとの主張がなされてきた。イダルトゥスの遺跡からも埋葬の習慣がうかがえ、その点ではネアンデルタール人より遡るようだ。今後の研究が楽しみだ。(358、03/6/13)[→6月目次]


【やさしいライオン】vol.129《日々雑感より》
◆大量にネット注文した書物にまじり、先週末、絵本「やさしいライオン」が届きました。さっそく目頭が....。やなせたかしさんの、おそらく「アンパンマン」以前の作品です。ライオン・ブルブルと育ての母犬ムクムクの優しい表情は、30余年を経てもkurochanの記憶にしっかり残っていました。感動の再会です。単純なストーリーだけど、母犬を愛おしむライオンの熱い思いが見事に絵とストーリーに描かれています。実の親子でないブルブルとムクムクの絆に、やなせさんは何を描こうとしたのでしょうか?軍は、母を選ぶものに死を与えるということなのでしょうか?(357、03/6/11)[→6月目次]


【「その日の出来事」】vol.128《日々雑感より》
◆有事3法という米軍支援法が可決し、国事行為ではない皇室外交をマスコミは批判もせず、松井が大リーグで久々に活躍した事と並べて、今日のニュースとして流されてゆく。ロクに議論もされず、そのための十分な材料も提供されず、与野党・マスコミこぞって流れにをたどる。これぞ翼賛。教基法改悪・憲法改悪も「その日の出来事」として人々の意識を数十秒引き留めるだけなんだろうか。戦争という最悪の人権侵害はソフトにやってくる。(355、03/6/6)[→6月目次]


【軍備品価格の謎】vol.127
◆まず、金額があまりに大きいと、あまりピンときませんので、次の2点ぐらいを頭に入れましょう。
1.一般的なサラリーマンの生涯給与は、約2〜3億円である。
2.毎日毎日100万円ずつ使ったとしても、1兆円を使い切るには約3000年かかる。
 特に2番は、数値と単位に気をつけてください。「毎日100万円」と「3000年」ですよ。

 さて、「毎日新聞」2003年4月9日の記事によると、トマホークミサイルはこのところ価格が下がってきているそうで、現在は、湾岸戦争時に比べて半額の約50万ドル、つまり約6000万円だそうです。3月20日に始まったイラク戦争では、その後の10日間だけでも700発ものトマホークミサイルがイラクに撃ち込まれました。1日平均70発、つまり1日42億円。一般的なサラリーマン20人が一生働いて稼ぐ賃金の合計がたった1日で消費されていたわけです。ただし、これはトマホークミサイルという1種類の兵器についてのみの数値ですよ。

 今回のイラク戦争報道では、「精密誘導爆弾」という言葉をよく耳にされたと思います。湾岸戦争時でも使われましたが、その時は米軍が使用する爆弾の約1割でした。今回はこれが7割から9割を占めています。でも、言葉にだまされてはいけません。「精密誘導爆弾GBU-31Bの着弾誤差は13mだけれど、半径120m以内は100%死亡・365m以内は100%負傷」(時の話題115より)というんだから、精密なのは着弾誤差のことであって、いくら最新地図で間違いなく照準を合わせていても、周辺住民に被害を与えずに兵器工場1棟だけを破壊するなどということはありえないわけですね。先のイラク戦争で大量に使われたのは、GPSで誘導するJDAM精密誘導爆弾ですが、これは1発287万円です。精密誘導部分に250万円もかかる高価なものですが、これも最初の10日間で8000発以上が使われました。1日平均800発として、1日23億円、なんと1時間約1億円。

 また、敵のレーダーをかいくぐり、精密誘導爆弾を投下するステルスB2A爆撃機は1機2520億円。地下施設に到達してから爆発するということで今回話題になったバンカーバスターが1発1747万円。大型原子力空母になると1艦1兆5000億円。そこに80機の搭載機を含めると2兆5000億円で、人件費も含めて年間の運用費は年間3兆4000億円になるんだって。これだけでドイツの年間軍事予算に匹敵するから、アメリカの軍事予算がいかに巨額かということですね。ちなみに日本の年間防衛予算は実質約5兆円です。

 さて、ところがです。こんな巨額の金額を示されても、庶民にはさっぱりピンときませんよね。最初に示した2点を頭に入れても、やっぱりピンとこないと思います。

 では、もっと少額のものをみてみましょう。今回のイラク戦争に参加したアメリカ兵のはいていたズボンが1本1万3000円、ヘルメットが1個16000円など、機能重視の大量生産品にもかかわらず、少々高めの金額です。

 こうした数字には、どうも秘密が隠されているようです。

 kurochanも高校時代に、バイト先が新しい仕事を受注し、そこへ配置換えされましたが、よく聞いてみると自衛隊の基地で使われる、とある部品の製造でした。ところがこういう仕事は利ざやが大きいようで、一般に市場価格の100倍というものも珍しくないそうです。ホームセンターなら50円で買えるネジが5000円で自衛隊に納入されているという話もあります。缶ジュースが数本入る程度の戦闘機操縦室用小型冷蔵庫が186万円也とかという報道もされたことがありますが、秘密主義が原則で、生産者も生産地も、もちろん発注内容も隠されているため、詳しいことはなかなか分かりません。軍需関連企業の社史にも、軍需部門については触れられていなかったりですから、何をどれだけ幾らでどこへ発注したかなどは秘匿されているのが実態のようです。この点アメリカは情報開示が進んでいて、「ペンタゴンカタログ」という国防総省発注実態調査年鑑には詳細な明細が掲載されているようです。やはりその表紙にも「この2ドル95セントの本を買えば、24ドルのナットがついてくる!」などと皮肉をこめたフレーズが書かれていたりして、実際にナイロン袋に入れた小さなナットをホッチキス留めで「おまけ」に付けていたりなんかするというから驚きですね。小さなナットが24ドル、つまり約3000円もするなんて、いくら秘密主義のために情報管理と人事管理が必要で、検査の回数も多いからといってあんまりですよね。自衛隊調達実施本部の不正支出事件などはさもありなん、と言えば言い過ぎでしょうか?金の出所が税金で、使い道も不明朗となれば、通常の100倍もの言い値が通るのもうなずけます。

 まだこれだけなら、100歩下がって許すとしても、軍備品を大量に消費して新製品を次々と購入するためには、盛大に演習し、危機と憎悪を煽り、時には実際に戦争を引きおこして、自国・敵国ともに兵士や市民を危険にさらすことになるんですから、やはり軍需産業=「死の商人」の構造を問いたいと思うkurochanなんです。それが武器輸出で第三国どうしの戦争で金儲けともなれば、何をかいわんやです。そもそも、こうした軍事費を、福祉・教育・医療・難民救済などの経費と比較しても、怒り心頭なんですけどね。

 と、長々書いてきましたが、1機5億円以上もするエイプラムズ戦車は、他の戦車に比べ2倍の燃料消費だといわれるそうですが、その燃費がリッター約250m。1キロ進むのに4リッターもいるんです。随分前になりますが、あるクイズ番組で、出演していた自衛隊員が「戦車の燃費はリッター200メートル」なんて言ったのをそのまま放送していました。かつての日本の戦車はもっと燃費が悪かったようですね。そしてこの燃費についても、「軍事大国には経費節約の発想が無い証拠だ」と言いたくなるkurochanです。(クイズ第81問解説と解答、03/6/6執筆)[→6月目次]



【吉田栄治郎さん】vol.126《日々雑感より》
◆「部落史の見直しと人権教育」というテーマで今日は勤務校の職員研修。奈良県立同和問題関係史料センター吉田栄治郎さんの講演は、これまでの同和教育の成果と反省点を鋭くえぐり、そこから人権教育の課題を導くもので、さすが一線の研究者だとうなった。「社会的合意形成の不十分さ」や「認識の帝国主義」批判は、確かに運動・行政・教育現場の隙間を見事に突いていると思う。この点も含め、近代天皇制の評価や、運動や教育現場での他者との関わりの有り様をめぐる視点の置き方など、認識の相違は研究者にもあり、検証・議論の積み重ねが今後も必要だろう。(354、03/6/4)[→6月目次]


























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