プロローグ みたいな エピローグ
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「ふぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ・・・・」
「あーっ! このワルガキ、またつばさちゃんを泣かしてぇ!」
「ボ、ボクのせーじゃないよ、ママッ。コイツすぐ泣くんだもん!」
「うぇ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん」
「それを泣かさないのが男の子でしょ!? もーっ、ゴメンナサイね、つばさちゃん」
「ンみぃ〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・」
「ほら、つばさ。こっちにいらっしゃい」
「ままぁ〜・・・・」
「っとに悪い子ねえっ。いつもいつもいっっっっつも、迷惑かけて・・・・
はいっ、ちゃんと謝る!」
「う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・」
「いいのよ、お兄ちゃん」
「だめよ博子。悪い事したらちゃんと怒らなくっちゃ」
「そうだけど・・・・・・・・・・・・・・
ね、お兄ちゃん、ちょっとお話を聞いてくれる?」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・?」
「わたし達、これからお出かけしなきゃいけないの。
それも、とっても大切なご用。
だから、お兄ちゃんとつばさに、おうちでお留守番して欲しいの」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「だからね、お兄ちゃん。
つばさと仲良くして、守ってあげて?」
「まもる・・・・?」
「そう・・・・つばさが泣いたりしないように、守ってあげて?
わたし達が帰ってくるまで、ね」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「約束してくれたら、お兄ちゃんに甘〜いチョコをあげちゃう♪」
「えっ? ちょっと、博子」
「やるやる! ボク約束するー!」
「・・・・・・・・ままぁ」
「はいはい、つばさもね。お兄ちゃんと仲良しできたら、チョコあげる」
「・・・・・・・・・♪」
「じゃあ、二人とも約束。
わたし達が帰ってくるまで、仲良くしてるのよ?」
「「は〜い!」」
「・・・・・・・・・・・・ねぇ博子、いいの?」
「チョコレートのこと? いいわよ、それくらい」
「そうじゃなくて。あの二人・・・・私たちがいなくて、本当に仲良くできるかしら」
「でもこうしなきゃ、クリスマスプレゼントを買えなかったじゃない?」
「そうだけど・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・・・うふっ、大丈夫。
私たちの子だもの・・・・・・・・約束をやぶったりしないわよ」
「チョコがもらえるから・・・・?」
「もらえなくても、よ。さて、ドコから回ろうか?」
「そうね・・・・・高縞屋は後にして、中丸デパートはどう?」
「あら、そんな遠くまでいくの」
「だって私たちが帰るまで、二人とも仲良しなんでしょう?」
「・・・・・・・・・そうね。
じゃあ、行きましょうか」
「ええ♪」
「じゃあ、二人とも約束・・・・・
わたし達が帰ってくるまで
仲良くしてるのよ?」
「「は〜い!」」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
それは、最後の約束。
最後の、大切な約束。
決して終わることのない、永遠の約束・・・・・・・・
そして物語が始まった。
"ついんLEAVES"
終了