なんちゃってSEALS
第17話
17−1

7月某日、インディを訪れる。まっすぐカウンターへ行き店長に声をかけようとすると、店長が笑顔でグレネードをカウンターの上に置いた。

一体これはなんなのだろう!?不思議そうに店長を見ると、「これ、1回に165発BB弾を飛ばすんだよ。」

私は呆気にとられた。それだけの弾数を有効的に飛ばせるのかと思っていたら店長が、「試射してみよう!」と言い出した。

ガスをチャージし、クイッ君でBB弾をきっちり165発装填し、シューティングレンジに店長が入った。

私はカウンターの方から窓越しに見ていた。

「ボォン!!」白煙と共に165発のBB弾が、幅5m奥行き15mのシューティングレンジを一瞬埋め尽くした!!

思った以上の飛びが期待できそうだ!「これは使える!!」この日の購入は見送ったが、さっきの光景が頭から離れ無くなった。

  赤い国からの訪問者19−1へ
17−2
木曜日、「今日こそ例のモノを購入するぞ!」と思ったものの、あいにく木曜日はインディの定休日だった・・・。

「オーシィット!」何気なくテーブルの上を見ると、「オーマイガー!?BBシャワーがあるじゃん!!」

きっとイワンが支給?購入したに違いない。

「これは拝借して日曜日使わせてもらおう!」薄ら笑みを浮かべバッグの中にしまい込んだ。

当日、どんよりとした曇り空、今にも一雨きそうな感じである。

今日のエモノはイワンから拝借してきたβ−スペツナズとBBシャワーだ。

どうせ使うなら誰にも気付かれない方がいいと思いこっそりとBBシャワーにガスと弾を装填する。

いつものようにブリーフィングが終わると同時に店長が皆を呼び止め、BBシャワーを撃って見せた。

そしてその後に「誰とは言わないけど今日これを持ってゲームに参加している人がいるからね。」

まさか私の事を言っているのか!?「もしかしたらイワンと店長が示し合わせて、これを今日使ってみようと企んでいたのか!?」

結局、私が拝借してきてしまったのだがイワンも今日ここに姿を現していない。

「その任務私が受け継ごうじゃないか!」俄然燃えてきた!

1ゲーム目開始と同時に全速力で中央フィールドを攻め上がり、バリに取り付き本日1発目のBBシャワー・・・

ちょっと撃ちいそいでしまったせいか、音だけ虚しく鳴り響いただけだった。

しかし、これまたイワンから拝借してきたβ−スペツナズは絶好調!

苦手中央フィールドで4人ヒットする事ができ、ラストはフラッグアタックで締めくくった。

2ゲーム目はBBシャワーに装填が間に合わず、3ゲーム目、手前から下フィールド側の縁を移動してチャンスを窺う。

今度は敵の展開が早くもう真横辺りまで敵が着ている状態だった。

真横のバリに潜む敵2人に2発目をお見舞いしてやろうと、

その場にβ−スペツナズを置きBBシャワーを構えて数m先の絶好のポイントを目指そうとした。

しかしこの先にある塹壕の敵に見つかり発砲された。

私は苦し紛れに塹壕へ向かって2発目を放った。

ワンテンポ遅れてヒットコール!

すぐにβ−スペツナズに持ち替え、さっき狙っていた敵をやっつけようとしたものの銃を取るまもなくその敵に撃たれてゲームオーバー。

4ゲーム目は上の塹壕を落とすのにBBシャワーを使ってみようと思い立ち上に上がった。

しかし、近付きすぎたせいか塹壕をうまく狙えない。

そのうちに味方が塹壕の敵を倒したので私は塹壕を越えて中央フィールドを覗いた。

思ったように敵がかたまっているポイントは無かった。

「こうなったら下まで降りてぶっ放してやるか!」意を決しブッシュの中、坂を下りだしたその時!

アンブッシュしていた敵に蜂の巣にされる。

休憩をはさみ5ゲーム目、手前から下フィールドを迂回し、敵陣を目指す。今度は真後ろからぶっ放すことを試みた。

途中味方と合流し坂を登り奥フラッグ横のブッシュに辿り着いた。

あたりを見渡していると真横に敵が現れ、その敵をβ−スペツナズで片付け、フラッグのそばをうろうろしていた敵に本日3発目を浴びせた。

その後フラッグを取らずに殲滅作戦にでたが、味方のフラッグが落とされてしまった。

休憩時間頃から降りだしていた雨が強くなってきたので次の6ゲーム目でもって本日のサバゲーは終了した。

「結局3発で2人、247.5発に1人の割合ではなんとも割の悪い話しだな。」

帰宅後湯船につかりながらそんな事を考えていたら急に眠くなっって来た・・・。  

赤い国からの訪問者19−2へ 

つづく