26-2
権利関係
代理
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【問 2】代理に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはいくつあるか。
ア 代理権を有しない者がした契約を本人が追認する場合、その契約の効力は、別段の意思表示がない限り、追認をした時から将来に向かって生ずる。

イ 不動産を担保に金員を借り入れる代理権を与えられた代理人が、本人の名において当該不動産を売却した場合、相手方において本人自身の行為であると信じたことについて正当な理由があるときは、表見代理の規定を類推適用することができる。

ウ 代理人は、行為能力者であることを要しないが、代理人が後見開始の審判を受けたときは、代理権が消滅する。

エ 代理人の意思表示の効力が意思の不存在、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、本人の選択に従い、本人又は代理人のいずかれについて決する。

1.一つ  2.二つ  3.三つ  4.四つ
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解答解説 正解 2
 
アとウはわかるであろうが、イは判例、エは条文の細かいところを問うており、難解肢が2つあるので、消去法もきかず、失点もやむを得ない。宅建のレベルを超えている。
ア× 無権代理行為を追認した場合、追認は、別段の意思表示がないときは、契約のときにさかのぼってその効力を生ずる。116条  4-8
イ○ 代理人が直接本人の名において権限外の行為をした場合、相手方がその行為を本人自身の行為と信じ、信じたことに正当な理由があれば、民法110条を類推して、本人はその責に任ずるものと解される(最判昭44.12.19)。従って、正しい。  
説明すると、代理人が直接本人の名において権限内の行為をした場合、顕名があったとみなして、 本人に効果が帰属するとされている。では、代理人が直接本人の名において権限外の行為をした場合、相手方がその行為を本人自身の行為と信じ、信じたことに正当な理由があれば、表見代理の規定110条を類推できるかが問題となって、それを肯定したのが、この判例である。
ウ○ 記述のとおり。これはわからなければならない。4-6、4-5
エ× 代理人の意思表示の効力が意思の不存在、詐欺、強迫又はある事情を知っていたこと若しくは知らなかったことにつき過失があったことによって影響を受けるべき場合には、その事実の有無は、原則として、代理人について決する。ただし、代理人が本人の指図に従ってその行為をしたときは、本人は、自ら知りまたは知り得た事情について代理人が知らなかったことを主張することができない。101条 4-7参照
類題
◎契約書への記名押印22-33・12-36・11-36・9-36・4-39(宅建業者は、媒介契約書に、取引主任者をして記名押印させなければならない: ×)

◎指定流通機構への登録事項
21-32(登記された権利の種類・内容:×)
12-37(売買すべき価額
10-35(宅地の所在・規模・形質
10-35(所有者の氏名・住所:×)
10-35(売買すべき価額
10-35(法令に基づく制限で主要なもの) 以上×は登録事項でない。
類題続き

◎媒介契約書の交付
26-32・24-29・14-34・2-47(依頼者も宅建業者であるときも交付義務ある
15-45・7-48(賃貸借の媒介を依頼されたときは交付義務ない
◎交付時期について
元-46(媒介行為による売買契約が締結された場合、遅滞なく、媒介契約書を交付しなければならない:×)