その3
2007年10月22(月)〜22日(金)


[22日月曜日][23日火曜日][24日水曜日][25日木曜日][26日金曜日]

■動機

 マイレージが台湾往復分貯まっていた。春から夏にかけ、職場が厳しい状態だったので息抜きがしたかった。前回ほとんど台北を見られなかったのが大きな理由である。

■準備

 JALのマイレージで台湾へ行くために関西国際空港発になる。JRおでかけネットで最適な交通手段を調べ、ホテルも自分で手配。

 ホテルは台北ナビで調べてみた。場所と価格でちょうど良いホテルが見つかった。しかし台北ナビは現金のみ。少しでもマイルに反映させるにはクレジットカードを使う必要がある。それで直接ホテルのホームページを当たってみた。すると予約フォームがあり、料金も台北ナビにあった3連泊割引はなかったものの、インターネット予約割引があった。サンルートホテルより1泊当たり約3千円も安い。僕は4泊するので合計1万2千円浮く勘定になる。しかも朝食つきで部屋も広い。欠点はMRT民権西路駅から更に10分ほど離れてしまったことである。ホテルの名前は「新凱ホテル」という。

 新凱ホテルホームページの予約フォームは壊れていた。英語、中国語のページも壊れていた。なので、表示されていたメールアドレスへ直接用件をメール。次の日、ホテルから予約確認のモーニングコールを受けた。このホテルはチェックインが15時なのだが、僕の到着予想時間14時を告げると変更に応じてくれた。対応がよさそうである。

 関空利用は初めて、交通手段も初めて。飛行機の搭乗時間2時間前には入ってください、という関空ホームページの勧めに従い、地元出発は夜行寝台列車。寝台も初めて。安く上げるため往復割を使用。2時間前到着でいいところ3時間前到着となる。

 初めてガイドブックを購入。僕が何を置いても絶対譲れない店が台北にあることが判明。絶対行こう。

 9月中旬、地元模型クラブの人と話していて、「台湾迷彩会」の「王徳方」さんの名前が出た。月刊アーマーモデリングで存在を知っていたものの、今までコンタクトを取ってみようと思ったことはなかった。せっかくなのでメールしてみる。

 2週間位しても返事が帰ってこないので、メールアドレスが変更されたか、または迷惑メールとして処理されたのだと思っていた。10月8日夕方、突然の電話。見たことのない番号だった。

 それは王徳方さんからの電話で、以下の内容だった。

1.現在中国で仕事をしている。中国と台湾は国として互いに断交している状態で、インターネット回線も遮断されており、台湾自宅のメールを今日まで確認できなかった。

2.僕がメールを送った日からずいぶん経っていて、申し訳なく思い直接電話した。

3.最近台湾に帰省した。

4.王徳方さんの自宅は僕が行こうと思っていた模型店の所在市であった。

5.王徳方さんは、本来なら僕と一緒に模型の話しをしてみたいところだが、僕が台湾に行く10月22〜26日頃、また中国に戻る予定である。

6.会えないのがとても残念なので、来年静岡ホビーショー業者招待日に会うことを約束。

 その後メールで台北お勧めの模型店紹介を受ける。僕の知らない店が1軒だけあった。そこは午前2時まで営業しているらしい。また、王徳方さんの予定がまだ流動的。どうなるか判らないが、電話は終日大丈夫なので、万一のときはいつでも電話するよう携帯電話番号を知らせてくれた。

 新しい機材。ビデオカメラは350ml缶ジュースと同等の大きさ、重さのハイビジョンカメラ「パナソニックHDC-SD5」、デジカメは事前テストの結果10倍以上のズームが必要として10月18日発売になったばかりの「キヤノンPowerShot SX100 IS」を選択。どちらも前回より機動性があがるアイテムだと思う。

 ひたすらgoogle地図で目的地周辺を出力。台南へ行って天鷹模型のおばさんに御礼でも、と思ったが、ニュースを見て台北中心で行くことにした。

 前回の反省点である、出会いに備えたダイソーのトラベル中国語会話、プリントアウトした模型店リスト、旅々台北.comと台湾ナビの情報、筆談に備えたメモにボールペン。地元の9月くらいの気温を想定して服をチョイス。パスポートに外貨用財布。薬ポーチにハイビジョンカメラ/デジカメの予備バッテリー。充電器はハイビジョンカメラの分と携帯電話用。メモリはどちらもSDHCカードだが心もとないので、価格が折り合えば現地で購入したい。傘を省略した。よく考えれば前回の大雨もホテルで傘を借りればよかったのだ。前回より軽量に徹する。

2007年10月22日月曜日


 じゅんしぃのサポートにより、午前2時JR駅ホームに立てた。ありがたい。乗車前にコンビニでおにぎりセットを購入。新しい機材で写真と動画テスト。写真は画質の荒れを考慮して、なるべく低い感度に。


急行寝台列車到着。



2段ベッド状態。その下段が僕の場所。
座高より天井が低くて座ることはできない。寝るとかなり快適。

 デジカメ付属のアルカリ電池が切れた。本命のニッケル水素電池に交換して唖然。2日前から充電器に装着しておいたのだが、リフレッシュ状態になっていたらしい。4本ともダメで、単なるデッドウエイトになってしまった。こんなことなら多少の軽量化にこだわらず、充電器を持ってくるのだった。更に荷物を探っていてまったく必要のない、前デジカメ用コンパクトフラッシュが入っていた。やはり僕はどこか抜けている。

 携帯目覚ましをかけ、新兵器「睡眠導入剤」を飲む。僕は海外旅行すると必ずといっていいほど熟睡できず、疲れが残ってしまうのだ。これでぐっすり眠れるはず。



薬のおかげで目覚めすっきり。

 6時20分、大津でアナウンス。どこかで事故が発生したらしく、安全運行のため列車が15分遅れているそうだ。はるか3号に乗れなかった。次のはるか5号まで20分余裕がある。新大阪駅発券所で切符の変更。幸い指定席に余裕あり。7時17分発らしい。速い電車でよかった。駅の売店でデジカメ用アルカリ電池4本セットを買う。



はるか5号到着。

はるかは快適だった。中でおにぎりセットの朝食をとる。


※ハイビジョンカメラの日付・時刻は日本時間です。


8時12分、海上。関西国際空港が見えた。

■関空

 関空駅からエスカレータ→改札→歩き。JALは南方面。そして更にエスカレータで国際線チェックインカウンターのある4階へ。


4階へ移動中。

 JALは中国への配慮で、台湾便にJAA(日本アジア航空)という子会社を使っている。自動チェックイン装置は今年から新システムに変わったそうで、係員が付きっ切りで説明している状態だった。不慣れな僕は大変助かった。Eチケットを搭乗券に換えるのに、控えと剥き身のパスポート、それにJALカードが必要。Webチェックインしたはずなのに希望座席を尋ねられる。確か74Aにしていたはずだが、面倒なので表示された通りの46Aにした。いつも通り荷物はすべて機内持込する。


関空のセキュリティは厳しいと聞いていたが、
あっさり荷物検査、出国審査通過。

出国審査口を越えた後の飲み物は飛行機に持ち込めます、
という注意書きに目が留まった。

911テロ以来、100ccを超える液体は手荷物検査を通らない。
100cc以内でも液体とそれに順ずるものは、
ジップロック付きビニール袋に入れなければならない。
僕は偶然にも手荷物整理にそれを多用してたから問題なかった。


エールフランス。
実物を見るのは初めてだ。
興奮してデジカメを構えたが、間に合わなかった。

■30番ゲートで待つ

搭乗口は30番ゲート。
勝手が判らず、皆に付いて行くように移動用電車に乗り込む。



30番ゲート前。
ベンチで休むが、ガラス張りで暑い。


僕が乗ると思われるボーイング747。
ウイングレットがあるから-(ダッシュ)400型か。

正面から見るとゼロテスター2号に似てるなあ。


近くの自販機でポカリスエット購入。のどを潤す。
価格は普通。日本円使用だった。

小腹が空いたのでポーチに入っていたQ・B・Bベビーチーズを食べる。
非常食のつもりだったが、4つとも食べてしまった。


ウイングレットのアップ。

■初めてのジャンボ


ベトナム航空の美しい塗装。


46Aの席からの眺め。

■ジャンボの機内食


機内食。
ビーフかチキンかと聞かれたので、チキンを選ぶ。
今まで食べた機内食で一番豪華。

まずトレイに暖め機能があり、食材が暖かいのだ!
デザート(オレンジソースのチーズケーキ)も付いている。
しかもなかなか美味しい。
金属のナイフ・フォーク・スプーンが
付いていた(ハイジャックに使えるんじゃないか?と思う)ものの、
全部割り箸で食べ、使用せず。


島が下方に見える。
46Bは空席で僕は画面をC2(下方カメラ)にし、
自分のモニターで映画「人間の証明」を見た。

最初ゲームが付いているので麻雀などやってみたが、
画面が小さく牌を見ていてくらくらしてきた(4人打ちだった)ため、
映画に切り替えたのである。しかしクライマックスで着陸態勢となり、
打ち切られ、消化不良となる。

それにしても46Cの男性、口臭がひどすぎる。口を開けないでもらいたい。
営業職でないことを願う。


桃園国際空港着陸。


入国審査を終え、すぐ近くの台湾銀行で両替。
10万円で27,680元(ニュー台湾ドル)が帰ってきた。
1元=3.62円と考えれば価値を過小評価せず安心。
去年よりややレートが良い。


12時36分(日本時間13時36分)、撮影再開。
今から高速バス乗り場で「でぃーふぃー・じぇんこぅ、いーが(北京語。徳惠街口1つの意)
といって目的地へのチケットを購入したいと思う。
このいい加減な声調で通じるのか?

今回利用するバスは今までのエヴァエアーでなく、
飛狗バスである。これだと40分くらいで到着できるらしい。


らくらくチケットが買えた。
12時50分発のバスで料金140元(約506.8円)。
暑いので上着を脱ぎTシャツ姿になった。
51番乗り場へ向かう。

おっ、ほぼ時間通りにバスがやってきた。
情報通りピンク色のバス。


いきなりバスを乗り間違える。

 乗車口で注意を受けた。台中行きの52番バスであった。恥ずかしいな。まあ、いいや。旅の恥は掻き捨てだし外国人だしね。時間ぎりぎりで(出発時間ではなく、到着時間だったのか)51番バス到着。乗客は少なく、2階1番前の席に座る。高速降りての最初の停車口が徳惠街口である。

■ホテルはどこ?


初めてのバスで初めての場所に降ろされる。


13時30分(日本時間14時30分)到着してホテル探索開始。
予定より30分も早く着いてしまった。
ホテルは情報によると、ここから徒歩10分くらいらしいのだが。


新生北路を探している。
標識を読み取ろうとするが、重機が邪魔で確認しにくい。


松江路?地図と違う地名に困惑。
持ってきた地図にこんな名前の道、載ってないぞ。

唯一載っている徳惠街路を見つけ、歩きはじめるが
番地がまったく外れている。迷ったと判断。

たまたま目に付いた何かの営業所に入り、道を尋ねた。
現在地、今ひとつ判らず。


このまま真っ直ぐ歩いて、3本目の道を左に曲がったら着くそうだ。

 しかしまだホテルの影も見当たらない。今度は歩道を掃き掃除していた少女に尋ねてみた。しばらく考えてさっきと違う道を教えられる。えー?と思いながら、言われた方向へ歩き出す。まるで逆方向で、これだとさっき道を聞いた営業所に戻ってしまうぞ。

 道を尋ねた2人の内1人が嘘ついてると思われる。そんなことを考えていると道を聞いた少女(何と!日本語少し勉強していた)が、訂正に走って来てくれた。



ホテルついに発見。結局時間通りの到着となる。
この高架橋は最初の台湾旅行で見たところだ。

 徳惠街口を道一本勘違いしてた。新生北路と松江路は400mほど離れている。どうりですぐ見つからないわけだ。

■新凱ホテル

 ホテルのフロントはホームページの画像に比べ狭く感じた。料金前払いでちょっとびっくり。クレジットカードで支払う。予定が変わった場合、払い戻しはどうするのだろう?

 907号室を割り当てられた。部屋へ移動する前に迷子札(ホテルの名刺)をもらって行く。


こちらはホームページ画像よりいい感じ。
一通り部屋を確認(カーテンを開けたら外はすぐ隣のビルで9階の高さを味わえず)。
まずは安心したい。萬品館へタクシーで向かう。


モニタを見ながら撮影しているが、
ハイビジョンカメラの手ぶれ補正がかなり利いているのが判った。

■確実な安心


15時2分(日本時間16時2分)萬品館前。
萬品館まで120元(約434.4円)だった。

 リュックをレジ傍に置かせてもらおうとすると、専用荷物置き場に置くよう促される。今回あまり欲しいものが見当たらない。価格もドラゴンは高く感じる。変わったことといえばこざっぱりして車、バイク、アニメコーナーの棚が低くなり、娘さんがスタッフに加わっていたことである。


15時54分(日本時間16時54分)、萬品館から出た。
結局トランペッターの戦車中心で20元負けてもらい、1,300元(約4,706円)支払った。


タクシーで戻ってプラモデルを部屋に置く。
MRTで光華商場へ。

■安心その2


ホテル前の通りをまっすぐ歩くと「台湾その1」で見た
廟があった。これで土地勘を取り戻した。


廟の傍にある珊瑚加工販売店のディスプレイ。
関羽さまっ。


晴光市場で最初の台湾食、豆乳と肉まんを購入。


魯肉飯で有名な髭張(日本にも支店があるとか)を
ガイドブック見るまで床屋だと思ってた。


駅は切符が変ってた。

■光華商場


SDHCカード8GB Class 6の価格調査。
何件か聞いてみたがいずれも2,750〜2,850元(約9,955〜10,317円)で日本より高い。


前回は余裕なかったからじっくりと。

■調べすぎました


新光華も見た。
アニメは正規版が増えたのか、高く感じる。
あまり欲しいものがないなあ。
長居して閉店まで。

こんなに遅くなるとは。
昼間と違ってずいぶん涼しい気温。
ちょっと肌寒い。


MRT民権西路駅へ戻ると髭張は閉店していた。

■昨年の屋台で夕食


22時58分(日本時間23時58分)、晴光市場に到着。


髭張で魯肉飯を食べ損なったので、ここで注文。
並は20元(約72.4円)。
僕は「大」を頼んだので50元(約181円)だった。


 部屋に戻ると疲れが出てきた。汗は利き過ぎるエアコンで冷え、風邪を引きそう。お風呂に入ろうとお湯をバスタブに貯め始めるも、ぬるい温度のまま湯がはられてしまう。栓を抜いて半分ほどぬるま湯を捨て、今度は熱めの位置で継ぎ足してみる。30分ほど経って様子を見ると今度は手を入れられないくらいの高温になっていた。レバーの位置がシビアなようだ。

 しかしエアコンがこれだけ利いているのだから少し待てば入れる温度になるであろう。

 王徳方さんに到着報告電話しようと思うも、「もう中国に戻っているのでは」とか「こんな遅い時間にかけるのは迷惑では」とか、「万一のとき」じゃないしなぁ……とか考えているうちに意識が遠のき、寝てしまう。風呂の様子を見る間に飲んだ睡眠導入剤が効いてきたのだった。


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