その9
2006年3月13(月)〜17日(金)
■動機

 JALが北陸から撤退する。それが1番の理由だった。貯めたマイレージを有効利用するために旅行しないと損だ、という気持ちが働いた。

 実のところ、今回は韓国でも台湾でもどちらでも良かった(台湾の場合は名古屋セントレア発になるが)。むしろ韓国のほうが気が進まなかった。理由は

1.すでに8回行っていること。
2.最後の韓国旅行が失敗ばかりだったこと。
3.両替レートが非常に悪くなっていること。

 特に3番目は大きい。韓国は昨年暮れからヘッジファンドに狙われ、韓国内の実際の経済にかかわりなくW(ウォン)が高騰し続けているの(銀行の介入方に問題あり)である。以前1,000円をWに両替すると1万Wになったものが、現在は8,000Wにしかならない。2割引だ。これでは問屋で3割引で買えた!と喜んでも実際は1割しか得してないことになる。日本の量販店で買ったほうがまし、ということも十分に考えられるのだ。

 しかし、欲しい商品ができたことと、一緒に行ってくれる友人のおかげで今回の旅行が実現した。

 Dあに君は、モデラーD兄弟の兄のほうである。僕より6歳年下。塗装のプロ。僕の勤務地のお客さんで、生粋のガンダムモデラー。僕はプラモデルが好きでたまらなく、自分でも狂っていると思うが、Dあに君はどうであろうか?いろいろ話をしているうちに物静かな彼が、実は心に熱い思いを秘めていることがわかってきた。15年前に1度修学旅行で韓国を訪れている。そのとき自由時間はロッテワールドの室内部分のみで、南大門も車中から眺めただけだという。韓国語はまったくわからないレベル。

 僕は前述のとおり韓国が今ひとつの気分だったので台湾もどうか、と勧めてみたのだが、彼の強い希望で韓国旅行に決定。どうしても欲しいものがあるらしい。その欲しいものとは「ガンガル(ガンダムの紛い物。超絶プラモ道参照)」。面白い旅になりそうである。ミーティングを重ね、彼のしたいこと、行きたい所、食べたいもの、買いたいものの希望を聞いてスケジュールを組む。僕は在来市場にはまっているので、前回の反省も生かし、1/5000地図で場所をチェック。「サンガ=商街」を目標にめぼしいところをファイルに綴じた。

 ネットで商街を検索していてとんでもない数の模型店が見つかった。約30店(住所まで判明しているところ。電話番号のみを加えるとプラス20店)。「LUTS」も入っているところを見ると資料は2年以内のもの(それ以前ならLUTSはアイデア模型という店名のはず)なので信頼性は比較的あるはずだが、実際どんなところなのかは行ってみないとわからない。閉店しているところもあるかも。

 6時間ほどかけてひたすら翻訳→1/5000地図で場所の特定→1週間がかりでスキャン→最寄地下鉄駅チェックの繰り返し。苦労した。30店すべてが8時間営業だとすると実質3日間で一体どのくらい回れるのか?残念ながら絞り込まねばなるまい。

 今回新しい試みとして「eチケット」を利用してみた。電子チケットなので実物がなく、控えとパスポートのみで飛行機に乗れてしまう。何か頼りない感じがする。そして韓国の交通システムで「T-moneyカード」を購入するつもり。定額制から距離制へと変わった地下鉄、T-moneyだと駅で相当時間が節約できるはずである。
2006年3月13日(月)

 前日まで天気が良かったのになんだこの雪は。隣の県にあるK空港のあたりはどうだろうか?飛行機が遅れませんように。11時30分に僕の近所の本屋で待ち合わせ。今回は彼のスポーツカーRX−8で出発である。車内で1つ1つ持ち物をチェック。僕のバッグはぎっしりである。中はチョさんに頼まれたフィギュアが4つ入っていたからだ。それを除けば最小限の装備。

 高速道路に乗り、隣の県に入るころには日が差してきた。この分なら飛行機の遅れはないかも。

 昼食をT光サービスエリアで摂る。暖かぶっかけうどん。そして手袋を買いに100円ショップへ。韓国は天気予報によると最低気温は氷点下。夜も出歩くはずなので必要な装備。僕は持参していたが、Dあに君は持ってきてなかったのだ。ところがこの100円ショップは春物コーナーに変わったばかりで丁度良い手袋が残っていなかった。Dあに君、気合で耐えることを決意した模様。僕は用心のため、使い捨てカイロを買った。その後コンビニでDあに君は缶コーヒー、僕は500mlペットボトルポカリスエットを購入。サービスエリアを出るとき雪がちらほらと降り出してきた。気流が悪いのを見越して酔い止め薬を飲む。

 空港到着。無料駐車場へ車を止め、国際線乗り場へ向かうころ吹雪。遅れる、絶対遅れる。

 JALのチェックインはすでに始まっていた。eチケットは初めてなのでチケット販売のスタッフに聞いてみた。控えとパスポートで出国できると思っていたのだが、実際はチェックインカウンターで控えとパスポートを見せ、搭乗券をもらわなければならなかった。これでは通常の航空券と同じではないか。Webチェックインは何のためにしたのか疑問に思えてくる。Dあに君はネットで格安航空券を手に入れていたので、僕と席が離れていた。座席に余裕があったので、隣同士にしてもらう。

 手荷物をもって2階へ。今回も時間を節約するためにすべての荷物は機内持ち込みである。搭乗時間まで売店をのぞく。後はトイレに行ったり、単語の確認をしたり。待合室は時間とともに人が増えてくる。雪が降っているのに不思議と飛行機は遅れていないようだ。

 搭乗開始。僕は金属探知機で引っかかったほうがジュースをおごることにしよう、と賭けを持ちかけた。Dあに君承諾。果たして、僕はリュックの中のニッパーが。

検「工具入ってますね」
ペ「爪切りです」

 Dあに君はベルトで引っかかり、なぜか靴も脱がされていた。「ヘビメタ」だといえばよかったのに。賭けはドロー。さすが地元の空港より厳しい。

 まったく待たずに機内へ。免税店は商売上がったりじゃないか?(笑)B767−300は10分遅れで離陸した。
■狂う予定

D「怖えぇ〜、怖えぇ〜」

 本気で怖がっていないようだが、Dあに君の反応が面白い。予想通り雲を抜けるまでは気流が悪く、飛行機が揺れる。機内食はなし、代わりにドリンクサービス。僕はスカイタイム、Dあに君はコーヒー。おつまみが付いている。

2006年3月13日、16:00:48

 Dあに君は機内カタログショッピングの日本酒を見て興奮。プレミアが付いているので手に入れば旅費がまかなえるとか。残念ながらアジア路線で販売はない。それを知ってがっくり来るDあに君。

 僕は到着まで落語を聞くことにした。アナウンスのたび落語が中断。カットされずにレジューム再生されるのは立派だと思った。高度が下がり雲の中に。また機体が揺れる。アナウンスによるとソウルの天気は快晴だそうな。こんなにガスが濃いのに本当かな、と思う。

 5時40分、20分遅れで仁川空港に到着。Dあに君、空港の大きさに見とれている様子。アナウンスどおり天気がよい。ターミナル通路で韓国の匂いを実感する。すぐにトイレ。余剰水分放出。止まらない。Dあに君も長かった。


 入国審査。仁川空港は人数が多いと外国人でも韓国人用ゲートを使わせてくれるのを知っているので、すぐ隣の列に並ぶ。ここでちょっとしたハプニング。僕たちの右側でアラブ系と思われる人物がとめられ、どこかへ連れて行かれた。時節柄、ありうる光景とはいえ、目の当たりにしてびっくり。仁川空港のセキュリティは世界トップクラスと聞く。 また、入国審査は撮影禁止の場所であるのだが何者かによるフラッシュが。検査官に緊張が走り、一瞬空気が凍りついた。どういう展開になるのかどきどきしながら見守っていたのだが、そちらは特に何も起こらなかったみたいだ。

 しばらくすると思ったとおり韓国人用ゲートに誘導された。Dあに君は空港に着いたらすぐ韓国語で何か答えないといけないのでは、と心配していたが何事もなくあっさり通過。

 あっさり過ぎて僕はミスを犯してしまう。両替ミスしたのだ。僕たちはソウルナビのクーポン券を使って両替手数料を浮かそうと思っていたのだが、最初の場所を通り過ぎてしまう。ロビーに出てしまったので、戻ろうにも戻れず。案内所でクーポンを使える他の場所を聞いたら、かなり離れた場所だということが判明。セグウェイが欲しくなる。

 途中、SKを発見したので手続き。今回、初めての試みとして携帯電話をレンタルすることにしていた。これでチョさんに連絡が取りやすくなるし、もし僕とDあに君が別行動しても連絡が取れる。が、レンタルに手間取る。ここは番号札をカウンタでもらって順番を待つスタイルだったのだが、順番がきてから並び直しを要求された。どうやら「返却」の番号札で待っていたらしい。(泣)番号札を取り直して並ぶも、自分が手にした番号とカウンタに表示される番号が違いすぎ、あせる。しばらくして1〜499までが返却、貸し出しは500〜999だと判明。僕たちのほかにも番号札と表示の差に不安を覚えてむやみに番号札を取り直す者が何名かいた。レンタルの手続きで日本の住所、携帯番号、クレジットカードの提出を求められる。Dあに君はクレジットカードを持たなかったのでややあわてるが、なくても特に問題はなかった。無事レンタル完了。充電器と予備のバッテリー、領収書をセットにしたポーチを受け取る。僕のレンタルした携帯は日本語表示、Dあに君のは英語表記だった。クーポンを使ったので、1日あたり1,000W割引になる。この手続きで30分ほど時間をロス。

 両替所に到着。前回の未両替が4万3千Wほど残っているのでホテルまで不都合はないはずだが、初日に買い物をする予定があったので10万円両替した。レートは思ったより悪い。手数料がかかっているので、実際に手元に来るお金からレート計算すると、1W=0.125円と考えれば価値を過小評価せず安全。25%増しか。うーむ。クーポンを使ったが、ここではソウルマップがもらえなかった。

 Dあに君が両替している間、早速携帯電話でチョさんに電話。挨拶を終え、合流時間について話す。僕たちは予定通りなら90分後、ホテルにチェックインできるはず。チョさんは東大門から1時間ほどの場所にいるらしい。


 出口4Bから外に出る。あたりは薄暗く、地元より気候が寒い。東大門行きは602番バスなので5Bへ移動。バスは8,000W。5Bは上流なので空港内で歩いた分むしろ良かった。空いている。荷物とともに座席に移動。バスは下流で1度停車してから走り出した。しばらくするとDあに君の前の人が断りもなく座席を深く倒してきたのでムッとする。文句をいえない自分が情けない。

 酔う。頭痛がする。解熱鎮痛剤を飲む。市内中心部に入るもすっかり日が落ちたので車内観光とはいかない。判る建物だけDあに君に説明。東大門付近になるとバスはがらがらだった。東大門到着、下車。現在地の把握にしばらくかかる。少し戻る形でおもちゃ問屋通りへ。もう少しでホテル。電話が鳴ってるのをDあに君に指摘されて気づく。チョさんからだった。すでにホテル前に来ているという。

■ペルシャさんって何者?


 入り口でチョさんと再会。挨拶もそこそこにチェックイン。チョさんは僕の荷物を持ってくれる。フロントでショック。……がーん!予約が出来ていなかった。ちゃんと竹嶋さんにお願いしていたのに。事前チェックが甘かったのか。チョさんの手助けもあり、何とか手続き完了。飛び込みなので同じ階というわけにいかず、403号室と509号室が割り当てられた。僕が「年寄り」ということで、403号室をもらう。

 とりあえず403号室をベースキャンプとする。内装がきれいになっていた。403号室でそれぞれの荷物、代金の清算。僕たちはチョさんにメーカーCのガレージキットを事前に購入してもらっていたのだ。チョさんは僕が持ってきたフィギュアを取り出してうれしそう。僕たちは「気持ち」として別にお土産を用意してきた。僕は市川崑監督の「悪魔の手毬歌(石坂浩二金田一耕助シリーズ)」DVD、Dあに君は地元名産の和菓子にトレーディングフィギュア、それにFF(ファイナルファンタジー)XIIのポーション。

D「(ポーションは)珍しいと思って持ってきました」
チ「こちらではまだ発売されてないです。発売があるかどうかも。(笑)」


僕が購入をお願いしていたNEO2006年2月号。
この号をもって休刊となる。
韓国では休刊となってから復活したことはまずない、とのことなので
事実上、最終号。
これで韓国発の模型雑誌は消滅した。通巻71号。

 Dあに君の模型購入予定量を聞いたチョさんは、自分も日本に旅行するとき40リットルくらいのリュックを持って行くので、今度から100リットルくらいのリュックを買っては?と薦める。100リットル!と僕とDあに君、爆笑。

 さて、と行動前にコンビニでT-moneyを買ってみたいとチョさんに切り出すと、

チ「そう思って買っておきました。(笑)中身は入ってないので入れる必要がありますけど」

 さすが判ってる!感激だーっ。真田さん(宇宙戦艦ヤマトの技師長)並の推察力。


 行動開始。僕はデジカメとハンディカムにウエストポーチ、Dあに君はデジカメを持ち、リュックを背負う。チョさんは大荷物になってしまっているので、僕の部屋に荷物を置いていくことにした。地下鉄6号線東廟前駅へ歩く。歩道にチャングム(大長今)のチラシが落ちてる。拾うかどうか考えているうちに通り過ぎた。最近事故があったロッテワールドの話題。

 階段を下りる。6号線は深度が深い。Dあに君は初地下鉄にきょろきょろ。切符売り場でT-moneyにお金をチャージ。


T-moneyカード。
地下鉄とバス共通。

ペ「たしかチュンジョンプッタケヨ(充填お願いします)でよかったですよね」
チ「せっかくだから、やってみますか」

 3万Wとともに窓口へ差し出す。3万という金額は計画に沿って乗り降りの回数を割り出した結果である。何事もなく10秒くらいでチャージ完了。Dあに君も「鍛えるため」に窓口へ促す。あっさり完了。Dあに君の適応度は安心レベルかもしれない、と思う。僕は路線図を入れているポーチに、Dあに君は財布にT-moneyカードを入れた。

 改札を通過する。これは便利。いちいち料金表を見なくてよい。認識に1秒くらいかかる(ピッという音がする)様子。Dあに君通れず、ゲートがバタンバタン。何度か試みてやっと通過。

チ「加減が難しいんですよ。長く置きすぎると2度読みされてしまったり。(笑)」


地下鉄構内。

チ「今回の旅の目的はまたプラモデルと……」
ペ「ええ、在来市場です」

 こんなに目的が変わらないものも珍しい。チョさんは僕が在来市場を歩くのを心配しているようだ。あとは明洞メイドカフェの話題など。


 話に夢中になり、635新堂で2号線に乗り換えのはずが通り過ぎてしまう。634青丘で5号線に乗り換え。540往十里で2号線へ復帰、211聖水駅で下車。またDあに君、改札で手間取る。以後、しばらく改札を通るたびDあに君に緊張が走り、僕とチョさんはそれを心配そうに見守る、という状態が続く。

 Eマートへ歩いて向かう。冷たい空気が刺さる。手袋装着。Dあに君は手をポケットで保護。他の人はよく平気でいられるものだ。

 ここは前回通った道なので良く覚えている。駅周辺が前より屋台が減ってさびしくなっているような……。あっ、デジタル競馬場が死亡してる。

チ「法すれすれを歩いてますから」 


駐車車両のワイパーにはさまれていたパチンコのチラシ。
大ヤマトと海物語か?
こちらも違法。

 蚤の市情報を発見。前回僕が記念にもらってきたものだ。それを聞いたDあに君は手に取り、リュックへ入れた。

D「漫画が載ってる」

■まず確実なところへ行って安心せよ!


 9時25分、到着。前回の反省から、初日に食料品系のお土産を買ってしまおうという作戦。

2006年3月13日、21:25:08 2006年3月13日、21:25:18

 食料品後回しでおもちゃ売り場へ。

ペ「この間と違って、人が一杯いますね」
チ「まだ9時30分ですから、宵の口です。(笑)」

 Eマートは午前12時まで営業しているディスカウントスーパー。

 見たことがないケロロ軍曹のおもちゃがたくさん売っている。チョさんによると今、大人気でメーカーも力を入れているのだとか。日本で600円定価のプラモデルを持ちながら説明。

チ「箱を見てください。ハングルが入っているでしょう?前、ペルシャさんに送ったデスサイズ(ガンダムWのデスサイズヘル)の頃は箱がハングルになってましたが、後は日本のパッケージにハングルのシール貼ってただけなんです。売れないからなんですね。でもケロロはちゃんとパッケージまで作って。それだけ売れてるんですね」
ペ「すごいなー。あっ、これは!ケロロ小隊セット!!

 ケロロ、ギロロ、タママがセットになったプラモデルの黒箱。HGUCのV作戦セットのような単品まとめ売りだと思うが、日本に存在しない。バンダイ(バンダイコリア)め……、ここまで力を入れてるとは。(笑)これ貴重だよ、とDあに君をあおると彼は購入を決意。

2006年3月13日、21:37:28
下段左側に超合金ゴッドライジンオーのセットが。
初めての韓国旅行で見たのと同じものだが、
箱が正六面体に近くなり、コンパクトになっている。
11年ぶりの再販だろうか?

また、今まで見かけなかったウルトラマン物を発見。

2006年3月13日、21:37:48
ケロロ軍曹は、低年齢向けの
ソフトビニール製フィギュアも販売されている。
これも日本にない。

僕はといえば……、


アカデミーのカウンタック。
前回は問屋で見かけなかったので購入。
値上げになったのか、定価が9,000Wと表示されていた。


白魔竜と読むのか、接地野獣?
謎のロボットおもちゃ。かっこよく思えたので購入。
材質は塩ビ。プラスチックじゃないのが残念。
全高85mm(台座含まず)
SBS TV漫画映画番組、とある。
(帰国して広報ページ発見。メダロットっぽい感じが。↓
http://tv.sbs.co.kr/warrior/index.html

 僕たちが購入を決意しだしたので、チョさんはカートを取りに行ってくれる。その間、隣の本コーナーへ。


ペ「何だこれ。尻だしてるけど。(笑)」

2006年3月13日、21:46:18
大便封筒たちと学校へ行く日

 タイトルの文字は読めても意味が判らない。漫画なのだが、中をぺらぺらとめくっても内容が把握できず。きっと学校から帰宅してたら急に模様して家まで間に合わず、野糞を決意したら見られて大変だーっ、てな内容だよとDあに君と勝手な想像で盛り上がる。(帰国してタイトルを翻訳した感じでは検便の話ではなかろうかと。)

その左には、

2006年3月13日、21:46:47
黒ゴム靴
隣の家のおじさんは汲み取り
3巻

 これまた何だこれは、てな表紙。チョさんがカートを押して戻ってきたので、タイトルを訳してもらう。……すげえ。こういうものが児童向け(おそらく)漫画になってしまうとは。日本では考えられない(トイレット博士くらい?)。僕の家も大学生の頃まで汲み取り式だった。お土産に買おうと思ったが、3巻だけだったのであきらめた。全巻揃っていたら買ったのに、惜しい。きっとチョさんは「どうしてペルシャさんはこんな変なものにばかり注目するのだろう?」と思っているに違いない。(笑)まあ、少なくともスカトリストには堪らない漫画ではなかろうか?お薦めです。(爆)


 3階へ。韓国のMP3プレーヤは優秀だと聞いているので、見学。でも品数と価格を考え、竜山で見ることに。ペット売り場は場所が移っていた。前はまるで金魚でも売るようにフロアと混在していたのが独立したらしい。

チ「やっぱり、猫はいないでしょうけど……。(笑)」

 ペット売り場はレジの外だった。なので1度清算。2年前と大きく違うのは、レジ袋の有料化である。1袋50W。チョさんによるとごみ減らしの一環だそうで、有料の分、レジ袋の買取もしているそうだ。台湾と同じになったか(台湾は買取しているかどうか不明。)。日本はこういう分野でまだ遅れているな(万引き対策が大変そうだが。)、と思う。これから韓国のスーパーで買い物をしようと思っている人はビニール袋持参で行くとよい。Dあに君のリュックに商品を詰めようとするものの、全部は入らない。見かねて、チョさんがレジ袋をおごってくれた。レシートは2枚もらった。1つが普通のレシートで、もう1つは何か判らない。Dあに君と首をかしげる。(どうやら4月14日まで有効の景品交換チケットらしいです。)

 ペットショップはレジを抜けたすぐ左。不況だからか時間が遅いせいか、ケージは全て空だった。がっかり。チョさんは申し訳なさそうな表情。気を取り直して食料品売り場へ。再入場をしようとしたら、止められた。僕の手にしていたカウンタック入りビニール袋のせいらしい。ここで預けて入る。

 お土産の定番漬物コーナー。量り売りしている。ペーチュ(白菜)は例の事件で職場から避けるように指示があったので、イカを使ったものを探すが、適当なものがない。チョさんの勧めで試食。うん、これはいい。魚の干物をキムチにしたもの。さほど辛くなく、ご飯が何杯もいけそうな味。500g買う。飛行機対応にシュリンクしてもらった。Dあに君もキムチをお土産にと考えていた。彼はペーチュを希望。しかし、汁物は量り売りを避けたほうがというチョさんのアドバイスで真空パックのものを買う。1食分ずつがパックになったセットでお土産に向いていそう。同じ売り場に白キムチ(ペーチュ)もあった。こちらは日本の漬物に似ている味(塩中心)だそうだ。


 続いてお菓子売り場へ。僕はロッテのポッキー「ペペロ」を捜す。あっ、パッケージが変わっている。さすがに著作権が厳しくなって、あからさまな偽者は韓国内で姿を消し始めているそうだ。一応購入。

表 裏
ロッテのペペロ。
(ちなみに台湾向けはこんな感じです。)
表紙右下のが今売り出し中のマスコットキャラクターだそうで、
製品のバリエーションと同じ3匹いるとか。
そのうち1匹はメス。(笑)
僕はテレタビーズを連想した。

 ロッテのパイ。赤い箱に情という漢字があしらってある。Dあに君、食いつく。

ペ「台湾で情という漢字はエッチな意味なんですよ(笑)」

 情はシリーズ展開されていて、いくつかバリエーションがある。これを台湾に持っていったら「夜のお菓子」などと誤解されること必定。(笑)

チ「この情は、土曜の夜に一家でTVを見ながら食べましょうという、団欒をしましょうという意味なんです。(笑)ロッテのお仕着せですね」

 情シリーズは見るだけで購入しなかったが、帰国してから買っておくべきだったとDあに君、後悔。僕は他にポテトスナックを購入。Dあに君は韓国海苔購入。

 
芽のジャガイモという商品。

 インスタント麺のコーナーへ。これもお土産用。「辛ラーメン」が幅を利かせてる。僕は最近「韓国でおしゃれ」だといわれる味噌ラーメン(チョさんによると辛いのに飽きはじめて味噌ラーメンが出てきたそうだ。)を。Dあに君はちゃんぽん麺を選ぶ。ともに袋タイプ5個入り。

 次に梅酒を買う。僕はアルコールがさっぱりの下戸なのだが、唯一梅酒ならちょっぴり飲める。寒さに耐えるため、ペットボトルジュースに混入して歩こうと思っていたのだ。疲れを癒す効果も高いと思う。そしてつまみに裂きイカ、ホテルで飲む1.5リットルペットボトルジュース2本(レモネードとサイダー)。

D「あっ、十七茶!」
チ「これには僕もあきれました。(笑)」

 予想外に買う。2人分で4万Wを少し超えた。レジ袋追加。

 買い物で夢中になり、入り口で預けたカウンタックを忘れる。チョさんにいわれなかったらそのまま帰るところだった。


 Eマートをあとにする。これから食事でも、と思っていると時間がないことが判明。気が付いたら11時を回っていた。チョさん、終電の危機。僕の部屋に荷物を置きっぱなし。取りに戻って家に帰れるのか。妙なサスペンスが生まれる。

 急ぐために停車駅の少ない2号線の支線を初めて使う。211−1とかの路線である。ソウルナビでダウンロードできる地下鉄路線図がおかしいことに気づく。211-3が抜けているばかりか、1号線「新設洞」の番号が違う。新設洞は126である。1号線127東廟前駅もない。どういうことだ?チョさんはあまり旅行者が行かないところだからいい加減に紹介しているのでは?ということだったが、こんなことでは困る。(なぜか通常の地下鉄マップページは正しいです。)

 乗り換えの1号線ホームで、チョさんはT-moneyで買い物ができる自販機があると説明。東廟前駅到着。早歩きでホテルへ。

 明日はボークスを見学。水曜日定休なので、明日で丁度いいらしい。店長が日本人でアルバイトから変な韓国語を教えられているそうだ。(笑)

ペ「1人だけ日本人だと日本語しゃべれなくて大変でしょうね」
チ「いえ、客も水を求めて井戸を掘る、というやつでそういう人が(日本語しゃべれる人が)多いんです。(笑)」

 位置の問題でホテルから午前10時30分に出発ということで決定。チョさんをホテルで見送る。チョさんは当初、13日は一緒に回れるが14日は仕事の都合で判らないということだったが、何とか時間を捻出してくれたようだ。とてもありがたい。時間の「半」という言い方は紛らわしい(韓国語の「1」と発音が同じ)ので以後、きちんと30分という言い方に改めた。

■アルコールを入れる


 部屋備え付けのコップに梅酒を少し注ぎ、レモネードを足す。裂きイカを食べながら乾杯。Dあに君、チョさんの日本語能力に感心。そしてガレージキットを眺めて満足。

2006年3月13日、23:41:28
D「うわあ〜、ペルシャさん、様々だわ」

2006年3月13日、23:41:36
梅酒。底に梅の実が沈んでいる。

 梅酒はまったくアルコールの嫌な匂いがしない。レモネードに10%くらい混入したが、梅風味くらいしか感じない。下戸の僕にぴったり。それでも5分位するとてきめんに肌が赤くなってきた。チョさんから地下鉄に間に合ったという電話が入る。心配をかけたのでは、というチョさん。すみません、実は買った品物に夢中になっていてすっかり頭から抜けてまして……。(反省)

 赤ら顔でボーっとTVを見ていたらうつらうつらしてきた。裂きイカも手伝ってちゃんとした食事に出る気が失せてくる。Dあに君も同様。はっ、と気づいたら1時間くらい寝ていた。時間を見ると午前1時。

2006年3月13日、23:41:50
レモネード。

2006年3月13日、23:46:08
裂きイカ。
日本と違い酒税がかかっていないのか、安い。

 このままではいかん、ということで解散。Dあに君は509号室へ。午前2時前、就寝。


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