日本史を語る

7.最初の天皇は誰?

 日本書記では初代天皇として神武天皇の名が記載されています。
  しかし、真偽の程は・・・・

 学説では幾つかありますので、ご紹介します。

1.崇神天皇説(第10代)
2.応神(仁徳)天皇説(第15ないし16代)
3.継体天皇説(第26代)
4.その他(^^;)

教科書では具体的に誰が初代天皇かを明記していません。
1〜4まで挙げた説も、あくまで文献等の状況証拠の域を脱せず、あいまいであります。

1.崇神天皇説
 天皇の「おくり名」には、その昔漢風と和風の両方が存在しました。今残っているのは漢風です。
(例:神武天皇・明治天皇ec・・・・)

 問題は和風の「おくり名」です。実は、神武天皇と崇神天皇は同じ「おくり名」なのです!
「ハツクニシラススメラミコト」最初の「ハツクニ」が、実は「この国に初めて」という意味にな
るのです。

 よって、崇神天皇を最初の天皇だと主張する説があるのです。
 学説としては、かなり有力な説でもあります。
 なお、崇神天皇から始まる系統を「三輪王朝」又は「イリ王朝」と呼ぶ場合があります。

2.応神(仁徳)天皇説
 崇神天皇も神話の域を出ないというコンセプトら、史実として一番実在性が高い天皇を探してゆくと応神(仁徳)天皇にたどり着きます。これは、中国の歴史書にその存在根拠を見いだせるからです。

 なお、応神(仁徳)天皇と書いているのは、一部に両天皇が同一人物ではないか?
という説があるからです。

 応神(仁徳)天皇から始まる系統を「応神王朝」又は「河内王朝」と呼ぶ場合があります。

3.継体天皇説
 この説はかなり少数派です。応神朝の古墳を無視して継体天皇が最初の天皇だと主張するはかなりの勇気がいるでしょう。

 それよりも、継体天皇が前王朝の権力を継承したという説が有り、こちらは有力な説となっております。
 継体天皇から始まる系統を「継体王朝」と呼ぶ場合があります。

 現天皇家は、継体天皇の子孫です。

4.その他
 これは、諸処あって書き切れません(^^;)。一応色々あるという事だけご理解下さい。

 以上長々と学説を簡単に説明しましたが、とにかく学校では明言されておらず、その辺りがますます混乱に拍車をかけているのでは?と感じてしまいます。

私は、崇神天皇が最初もしくは、最初の王朝で実在性の一番高い天皇だと思います。
 

2000年作

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