TOP   2013年6月(英国のハイキング
湖水地方とコッツウオルズ


湖水地方・ウインダミア湖
       

期  間:平成25年6月25日から7月5日(11日間)
  参 加者: 5名                        記:飯星宏徳




 
1 はじめに
 湖水地方とコッツウオルズはカントリーウオークの聖地と云われ英国で最も人気が高いスポット。即ち、湖水地方は自然の景観に加えてワーズワースやコールリッジ等、ロマン派達の散策の名所として知られ、又、コッツウオルズ地方はハチミツ色の石造りタウンハウスの集落が訪れる人々をお伽の国へ誘う。そうした、文化と自然を体験すべくジョギング仲間達と訪れることにした。
 
 我々は、シニア仲間のモットー「小さな冒険、大きな満足」を目指して一昨年米国・ヨセミテ公園を訪れた。その時はテント泊にしたので荷物が増え行動が制約されたため今回はユースホステル・舎営泊に変更した。なお、後半に本隊とヒュースロー空港で別れ単独で予定していたロングウオーク<ノース・ダウンズ・ウエイ>を歩く。

日   程

6月25日 成田空港から英国・ヒュースロー空港 ロンドン市内(ユースホステル泊)
6月26日 ロンドン市内観光・休養日(ユースホステル泊)
6月27日 ロンドン・ユーストン駅〜アンブルサイド 移動日(バックパッカー泊)
6月28日 湖水地方・ハイキング(ユースホステル泊)
6月29日 湖水地方・ハイキング(ユースホステル泊)
6月30日 湖水地方・ハイキング(ユースホステル泊)

7月1日 湖水地方〜バース 移動日(ユースホステル泊)
7月2日 コッツウオルズ・ハイキング(ユースホステル泊)
7月3日 コッツウオルズ・ハイキング(ユースホステル泊)
7月4日 バース〜ヒューストン空港 移動日 
     空港で本隊を見送り後に「ロング・フットパス」に移
 ロングフットパス=ノース・ダウンズ・ウェイ参照
7月5日 本隊は成田空港着 


 
2 トピックス&スケッチ

第1日目6月25日(天気 曇):成田空港から英国・ヒュースロー空港

 ロンドン市内(ユースホステル泊)国外旅行で成否の半分は出発初日に集中する。何事もなく参加者全員が集合し予定便に搭乗出来、何事もなく現地で荷物を受け取り投宿するまで。

 
 土地勘のない旅だから無事ロンドンのユースホステルに到着して祝杯も格別に旨い。


   昨年から 指折り数えて
   準備した
   歩行大国 英国に居る

 







 

第2日目 6月26日(天気 曇):ロンドン市内観光・休養日(ユースホステル泊)

 休養を兼ねて今日は観光バスで市内見物の予定だったが、自分達で興味ある名所を選び歩いて散策することになった。ゴールはバッキンガム宮殿の衛兵交替式を観る。
  
エリザベス女王・戴冠60周年記念のセレモニーが宮殿前で催され大勢の市民で賑わっていた。貴重なイベントを間近に観ることが出来た。


  衛兵の 赤い制服 
  黒帽子
  列を整え 広場を闊歩






第3日目 
6月27日(天気 曇):ロンドン・ユーストン駅〜アンブルサイド
                       移動日(バックパッパー泊)
 湖水地方の玄関口・ウインダミアから宿泊地のアンブルサイドへ移動。この地方特有の霧雨が視界を遮るが雰囲気は感じられた。
 
 
ユースホステルのたたずまいが湖畔に静かに浮かぶ。残念ながら、半年前に申し込んだが満員で泊まれず近くの宿に投宿。


  湖を 残して氷河
  消えて去り
  湖消えても 人は残るか


第4日目 6月28日(天気 小雨後曇):湖水地方・ハイキング(ユースホステル泊)
 湖水地方最大の湖・ウインダミア湖を遊覧船で南下して初期の蒸気機関車に乗り換えて15分、観光の目玉コースを体験した。
 
 100年以上も前の当時の蒸気機関車を観光資源運行している。ここだけでなく数か所で運営しているそうだ。


   ホ・ホーと 汽笛の声も
   軟らかく
   野辺のみどりに 煙溶け込む


 


 


5日目 6月29日(天気 晴後曇):湖水地方・ハイキング(ユースホステル泊)

 今日は、ロングトレイル・カンブリア・ウェイの一部をウオーキングする。未舗装道を道標に従い13km程南下して小さな集落・コニストンに着いた。

 
 朝日を浴びた草原で放牧された牛の群れに出会った。


  牛達は 三々五々と
  草を食み
  調子合わせて 我らもソロリ 



6日目 
6月30日(天気 晴曇):湖水地方・ハイキング (ユースホステル泊)

 宿から北方のコルを越えてグラスミア湖に下り、ワーズワースで有名なグラスミアへ行く。


 ワーズワース博物館に各種の資料と当時の暮らしの復元があった。


   窓からの 弱い明りを
   背に受けて
   休む間惜しみ 老女糸紡ぐ 




  

 


第7日目 
7月1日(天気 晴):湖水地方〜バース 移動日(ユースホステル泊)

 バースへの移動日は夏休み初日で駅も列車も満員。日本の盆暮れの様子にオロオロするばかりの一日だった。

 
 往路同様ガラガラの鉄道をイメージしていたので大混乱、予定していた乗り換便もなく「トラベル=トラブル」と観念。


   移動日は 旅行ラッシュで
   人の波
   通路を塞ぐ 大きな荷物 





第8日目 
7月2日(天気 曇):コッツウオルズ・ハイキング(ユースホステル泊)
 世界遺産都市・バースを丘の上から見渡す展望コースを歩く。途中でナショナル・トラストが管理する「プライア・公園」を見学した。


 紡績業で栄えた富豪達の保養地としてバースには多くの別荘地が現在も居住地となっていた。


   どの家も 古さを誇る
   たたずまい
   時にみかける 売家の札











 プライア・公園に隣接して私立大学がある。この敷地と建物も富豪が寄付したもので時代を経て次世代に引き継がれていた。


  一代で 築いた富を
  公共の
  社会へ返し その名を残す









9日目 7月3日(天気 晴後曇):コッツウオルズ・ハイキング(ユースホステル泊)

 ロングフットパスで人気高いコッツウオルズ・ウエイのゴール部をトレース。バース市内のアボン・ウエイを川沿いに進みコッツウオルズ・ウエイに合流した。

 
ロンドンまで続く運河には狭い船幅のナローボートが係留され遊歩道は通勤自転車やジョガーの往来で賑やか。


   鴨遊ぶ アボンの水は
   ゆるゆると
   時を刻んで 人を育む

 
 








 コッツウオルズ・ウエイは牧場や畑の中を歩く。民家の近くや区切りの柵には歩行者専用の「踏み板」がある。


   ステップと 景色に見とれ
   足元の
   コヤシの素に 足をすくわれ 

 



第10日目 
7月4日(天気 曇後晴):バース〜ヒュースロー空港 移動日

 慌ただしく過ぎた「グループ・英国ウオーク」も今日で無事終了。帰国の気持ちが高まり予定時刻より早くヒュースロー空港に到着搭乗手続をした。



        
               
    アボン・ウエイの菜の花畑


3 あとがき(所感

1)湖水地方は好天が少ないと聞いていたが今回は予想に反して穏やかな日々で助かった。次のコッツウオルズも予定通りハイキングをして、この国の風土と歴史の一端に触れることが出来た。
2)しかし、欲を云へばもう少し日程に余裕が欲しかった。湖水地方に4泊、バースに3泊したが 移動日に1日取られるので実質活動日は3日と2日間になる。ロンドン滞在を含めて各1日追加して自由行動日を設定しても良いような気がした。

3)移動日は土、日曜日を避けたい。特にグループ行動の場合は混乱の原因となるので注意したい。また、コッツウオルズ歩行はバス便の事前調査不足で予定のコースをトレース出来なかった。
4)YHAにグループ宿泊の場合は1年位前に予約の申し込みが必要のようだ。従って航空券は約半年前になるのでこれにこだわらず先行予約したい。

5)バースの宿泊施設でYHAクラスでYMCA及びBackpakersがあり、後者2宿所は1ケ月前でも予約が可能。但し、大部屋は男女混合で個室は期待出来ない。

6)グループの場合は鉄道割引パスが有効:ブリット・イングランドパスは普通乗車料金の半額以下であった(3〜15日間自由乗車、有効期間2ケ月、3名から9名に適用、)但し、代理店経由で事前に購入要。

7)航空券のサービス品として入手した「オイスター・カード」は割引率が大きいので利用度高い。
8)食材のうち、みえさんが持参した食塩は使用頻度が多く便利だった(後半のソロウオークでも生野菜や喉消毒用として重宝した)。

9)最後になりましたが、計画時に各自が担当を分担して積極的に協力していただき感謝したい。特に会計と食事担当のふみさん、みえさんにはお世話になりました。又、全体の調整や携帯電話等総務担当のかずさんとコース担当のりょうさんの献身的なサポートと差入を感謝しています。


        
       アンブルサイド・ジェンキンズ クラッグ             バースYHA




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